‘再生可能エネルギー’ カテゴリーのアーカイブ

「系統運用と自然エネルギーの大量導入」シンポ

カテゴリー: 再生可能エネルギー, 講演会/シンポ/セミナー/勉強会

2018/10/16  22:18


パネルディスカッションで議論する登壇者たち

 

「系統運用と自然エネルギーの大量導入」~100%自然エネルギーを目指すデンマークの知見を学ぶ~と題した国際シンポジウムが16日、東京ミッドタウン日比谷6階のBASE Qで開催された。

デンマークは自然エネルギーの大量導入を目指し、1970年代から風力発電の開発やバイオエネルギー、自然エネルギーの熱利用を進めてきた。同時に系統や熱を利用し、世界トップレベルの柔軟な送電網運営を行っている。

また、洋上風力発電プロジェクトに取り組み、現在の洋上風力開発ブームの先駆者となっただけでなく、画期的なコストダウンも実現している。

シンポではデンマークの系統運用会社エナギネット、電力会社オーステッド、資源エネルギー庁新エネルギー課長、MHIヴェスタスなど洋上風力発電の関係企業を招き、多面的な視点から日本の進むべき方向性を考えた。

 

日比谷テラス

 

日比谷テラス

 

目の前は日比谷公園

 

お堀端

 

下から眺めると・・・(日比谷交差点)

 

 

アジア国際送電網

カテゴリー: 再生可能エネルギー, 講演会/シンポ/セミナー/勉強会

2018/07/23  21:57


 

「アジア国際送電網研究会第2次報告書」発表シンポジウム

 

公益財団法人自然エネルギー財団は23日、「アジア国際送電網研究会」から日韓間、日露間の国際送電線の建設ルート、建設費試算を行った第二次報告書が公表されたことを受け、日本における国際送電網の意義、実現への展望などを議論するシンポジウムを行った。

モデレーターの大林ミカ自然エネルギー財団事業局長は「明らかに利益がある、明らかに技術的なフィージビリティーある」ことは分かっていながらも、それに踏み込めないところで議論がとどまっている」と述べた。

環境にやさしい「バイオプラスチック」

カテゴリー: 再生可能エネルギー, 科学/技術/イノベーション, 講演会/シンポ/セミナー/勉強会, 資源/エネルギー/環境

2018/06/23  18:06


 

生き物が造り出す価値あるもの

 

東京大学農学部公開セミナーが6月23日(土)開かれた。あいにく雨が降り出す空模様だったが、多くの知的好奇心の旺盛な人たちが集まった。

 

これがちゃんと土に還るテラマック使用の手提げ袋

プログラムは①微生物が造り出す価値あるもの②バイオマスエネルギーの現状と課題③未来を拓け!環境にやさしいバイオプラスチック-の3つ。この3つ目のバイオプラスチックが原料が植物のテラマック。

テラマックは樹脂、繊維、フィルム、不織布などあらゆる形態に加工できる。ゴミ袋や手提げ袋、ティーバック、幼児食器。ユニチカ株式会社テラマック事業開発部が作っている。

プラスチックは石油から造られ、工学部の研究テーマだと思われる人が多いが、天然多糖類や植物油などのバイオマスからつくる農学部アプローチも存在することを知ってもらいたい。生物材料科学専攻の岩田忠久教授が講演した。

熱を入れると様々なものに成形加工できる。最大の特徴は軽くて丈夫で長持ちする。われわれの身の回りにはいろんなものがプラスチックで造られている。ペットボトルはすぐ分かるが、成分が同じものもある。

人間が使って捨てると環境に大きな影響を及ぼす。最近では小さく小さくなっていって魚が食べるなどマイクロプラスチックの問題がクローズアップされている。エリザベス英女王は今年2月、プラスチック製品不使用、フランスはスーパーのレジ袋を禁止する政策を導入した。

石油を原料とせずに植物を原料として新しいプラスチックを生み出していく。バイオプラスチックとは、環境中の微生物の分泌する分解酵素の働きにより二酸化炭素と水にまで完全に分解される「生分解性プラスチック」と、再生可能資源である植物バイオマスなどから微生物変換や化学変換の手法によって作られる「バイオマスプラスチック」との総称だ。

再生可能エネルギー

カテゴリー: 再生可能エネルギー

2018/06/06  23:43


 

話をする木南陽介社長

 

ゲスト:木南陽介(きみなみ・ようすけ)レノバ社長
テーマ:チェンジ・メーカーズに聞く㉔
2018年6月6日@日本記者クラブ

「主力電源としてのバイオマス発電への期待」

カテゴリー: 再生可能エネルギー

2018/05/28  22:03


山本毅嗣会長

新たなエネルギー基本計画において再生可能エネルギーが「主力電源」と位置づけられたことについて、山本毅嗣BPA理事長は「何とも大きい」と述べた。

それまでの再生可能エネルギーは「おじゃま虫」みたいな扱いを受けてきただけに、新たな主力電源としての期待が高まっている。

これを受け、一般社団法人バイオマス発電業者協会(BPAは5 月28日、機械振興会館で、柏木孝夫東京工業大学特命教授と高村ゆかり名古屋大学大学院教授を迎え、バイオマス発電に対する期待に関する講演会を設けた。

 

東京工業大学特命教授の柏木孝夫氏

 

名古屋大学大学院教授の高村ゆかり氏

 

「原子力の衰退と自然エネルギーの台頭」

カテゴリー: 再生可能エネルギー, 資源/エネルギー/環境, 電力ビジネス

2017/12/08  22:15


 

原子力は衰退すると発表するマイケル・シュナイダー氏

 

公益財団法人 自然エネルギー財団主催のメディア懇談会「世界の原子力発電の現状と展望」が8日開かれ、世界原子力産業現状報告(WNISR)2017の主要執筆者兼発行者であるマイケル・シュナイダー氏が「原子力は衰退し、自然エネルギーが台頭している」との知見を発表した。

100%自然エネルギーのビジョン

カテゴリー: 再生可能エネルギー

2017/10/31  16:07


 

REN21事務局長のクリスティン・リンス事務局長

 

笹川平和財団の田中伸男会長

 

太陽光発電協会の増川武昭事務局長

 

21世紀のための再生可能エネルギー政策ネットワーク(REN21)は2017年4月、100%自然エネルギー社会実現に向けた議論を喚起することを目的とした「世界自然エネルギー未来白書」(Renewables Global Future Report=GFR)を発表した。

2050年の自然エネルギー100%社会の実現可能性やその在り方について、日本人専門家14人を含む世界114人の専門家へのインタビューに基づきまとめた。

クリスティン・リンス事務局長は01年から11年の10年間、ヨーロッパにおける自然エネルギー産業を取りまとめる欧州再生可能エネルギー評議会(EREC)の事務局長を務め、自然エネルギーとエネルギー効率の分野においては20年以上の経験を誇る。11年7月から現職。

REN21は、自然エネルギー分野における世界中のステークホルダーのネットワーク組織で、国際機関、各国政府、業界団体、科学団体や学会、市民団体などの力を結集している。フランス・パリの国連環境計画(UNEP)に本部を置く。

自然エネルギー財団は10月27日、日本プレスセンターで、クリスティン・リンスREN21事務局長を招き、GFRを紹介するとともに、同事務局長、田中伸男笹川平和財団会長(国際エネルギー機関元事務局長)、増川武昭太陽光発電協会事務局を交えた国際シンポジウムを行った。

一方、REN21は世界の自然エネルギーの概況を包括的に示す年次報告書「自然エネルギー世界白書2017」(Renewables Global Status Report=GSR)も発表している。

自然エネルギー財団のHP(http://www.renewable-ei.org/activities/events_20171027.php)から田中氏、増川氏のプレゼン資料を参考にされたい。

 

山から木が出てこないのは「インフラ未整備」のため

カテゴリー: 再生可能エネルギー, 科学/技術/イノベーション, 資源/エネルギー/環境

2017/09/27  23:15


 

仁多見俊夫東大大学院准教授

 

イワフジ工業の鈴木茂氏

 

三井物産フォレストの吉田正樹氏

 

第2部のディスカッション風景

 

NPO農都会議主催のバイオマスWG「林業技術の革新」を聞いた。国内では大型を中心としたバイオマス発電所の建設・計画が目白押しだが、これを補うのは過半が輸入だ。

日本の山々には放置された残材や未利用材がたくさんあり、利用の活性化が迫られている。山には木がたくさんあるのに、なぜ出てこないのか。本質的な議論が展開された。

3人のパネラーの中で特に面白かったのは三井物産フォレスト企画業務部長の吉田正樹氏。三井物産は日本国内74カ所で4万4000ヘクタールの森林を保有し、三井物産フォレストが山林管理を受託している。つまり社有林を管理し、21人の現業社員(チェーンソーをもって木を切ったり、下刈りをしたり、ハーベスターに乗っている)が山林用の苗木生産から丸太販売までを実施している。一般社員を含めた合計社員は67名。

日本の森林面積は約3730万haの国土の3分の2に当たる約2510万ha。その4万4000haは国土面積の千分の1(0.1%)の広さ。新幹線に乗って線路の両側100mが社有林だとすれば、どのような長さになるかと言えば、北海道の函館から熊本の水俣までの土地になる。

面積の8割が北海道にあるので、民間の持つ森林としては王子製紙19万ha、日本製紙9万ha、住友林業4万6000haに次ぐ日本4番目だ。

米国最大の森林企業であるウェアーハウザー(Weyerhaeuser)。川上の木材生産から川中の製材工場まで手掛けている大手企業。本社ワシントン州シアトル。所有面積は520万ha。国内山林保有企業トップ25社の合計は52万haだから、その10倍を1社で保有する。国土も広いが、「収益を生む基幹産業と捉えられている」(吉田氏)「先進国で林業でもうけない、黒字を達成できない国は日本くらいのものだ」(同)という。

商社が山林を取得した経緯について、旧三井物産が1911年に取得を開始した。炭鉱の坑木用が始まりだとか。戦前、北海道に東洋一野製材工場も確立され、川上から川下までサプライチェーンが確立した。

長期に社有林を保有することを2006年の経営会議で決定した。持続可能な森林の証しとして世界の森林認証FSCと日本の認証であるSGECの両方を三井物産は取得している。

平成25年度森林・林業白書によれば、日本の森林蓄積は人工林を中心に年間約1億㎥蓄積増加。木材資源を余すこと無く使い切る「カスケード利用」を行っている。年間5万~6万㎥伐採し、仕入れ材を含め9万~10万㎥の丸太を当社で取り扱っている。ほとんどが北海道産で、内地はその端数みたいな感じ。

北海道では今年4月28日に「苫小牧バイオマス発電所」(5900KW=5.9MW)が稼働した。燃料の木質チップは北海道に約3万5000ha保有する林地未利用木材で全量を賄う。三井物産が40%を出資し、残りは地元の林業事業体イワクラ、住友林業、北海道ガスが各20%を出資する。

北海道は林業先進地として植える、育てる、切る、使うという林業のサイクルが回っている中で、バイオマス発電の出現でA材、B材、C材、D材といったカスケード利用が進んた。北海道では消費の底上げが進んだが、一方内地の山林ではどうなのか。

付加価値の推移を見ると、昭和55年(1980)は木材がピークだった頃。山元立木価格は2万2000円、丸太価格は3万8000円、製材品価格は6万8000円。それが28年後の平成20年(2008)には13%の3100円、30%の1万1000円、61%の4万2000円となっている。山元価格の減少が著しい。

吉田氏は、「もう少し山元業者にもうけさせてくれませんか」「全部、山元にしわ寄せが来ている。丸太を出す意欲もなくしてしまって、そのまま膝を抱えているのが全国的な零細な山林所有者」と指摘した。

山元としては付加価値を上げて売り上げを伸ばすか、コストを下げる対応しかない。

蓄積が年間1億㎥も増えているのに、なぜ山から木が出ないのか。「山元価格の減少からみれば、経済合理性がないだけ。生産コストを下げ、販売代金を上げていくしかないが、この数式がうまくいかない」。これが結論だ。

バイオマス用にまで経費を掛ける余裕は山元にはない。内地では林内に放置している。そのままにしてある。取りに来てくれ。山渡しだ。

基本のインフラ。山からの搬出林道の整備だ。利用期に差し掛かった山林を積極的に伐採して資源の循環を図ろうという気持ちはあるが、「広域基幹林道」(延長約20km)。全通していない。プラスαの材が出ていかない。

林業を成長産業としたいならば、地域活性化に資するインフラの後押しがなければならない。一企業で賄うコストではない。バイオマス発電所に国産材の供給を続けるのは容易ではない。1つの県に5MWでもできると、全県一丸となってCD材を集荷しなければならない。いくつもできると一体どのように集荷するのか。何で山から出てこないのかと言われる。

山側と発電所側の需給のアンバランス解消するためにも、自分たちの伐採量は一瞬で燃えるようなものでしかない。地域を含めたインフラ整備が安定供給体制の構築の中で必要だ。

一度いまの状況がずっと続いて、もしかして国産材のcd材が需要開拓できなくて、輸入燃料にシフトできると、これを盛り返す体力はないのではないか。機械も集材方法もそういうふうなことのできる大規模なインフラ整備が前提ではないか。

山林を評価する言葉に「出しのいい山と出のいい山」がある。「出しのい山」というのはインフラがいい。集運材コストが低い。しかし、それは50年くらいで無くなる。出しの悪い山を開拓していかなければだめだ。「出が良い」というのは成長が良い。両方兼ね備えているのがベスト。

広域林道のような基幹となる林道が開設されていくと、その周辺の集荷地域というのがくすんでいる地域からバラ色に変わる。民間が林道を付けてくれた例を見た。それによって周辺地域が活性化した。「風力発電の資材運搬道」だった。山元は大歓迎だ。自分でできないのをよそのお金でできる。羨まし限りだ。

川上は搬出コストの削減と付加価値の増大に努力していく。

 

 

ドキュメンタリー映画「日本と再生」

カテゴリー: 再生可能エネルギー, 映画/テレビ/舞台, 資源/エネルギー/環境, 電力ビジネス

2017/07/14  22:36


 

「日本と原発」河合弘之監督の最新作

 

作品名:「日本と再生」光と風のギガワット作戦
監督:河合弘之(弁護士)
企画・監修:飯田哲也(環境学者)
音楽:新垣隆
エンディングテーマ:坂本龍一

太陽がいっぱい。風がいっぱい。世界はもう、自然エネルギーで動いている。原発差し止め訴訟に長く関わってきた弁護士の河合弘之さんが監督をした最新作「日本と再生」。環境学者の飯田哲也さんとともに欧州や日本などにおける自然エネルギーの取り組みを紹介したドキュメンタリー(2017)だ。

この映画を見てよく分かった。「脱原発と自然エネルギーはコインの裏表。両方同時にやらなきゃならないことがよくわかった」。怒りや悲しみに駆動された前者(「日本と原発」と「日本と原発 4年後」)と楽しさや喜びに満ちあふれている後者。

喜怒哀楽それぞれの観点からエネルギー問題を捉えることは、やがて「人はどう生きるべきか?」という哲学の問題に行き着く。「世界の紛争の主な原因は石油の奪い合いなのです」(ロッキーマウンテン研究所会長、エイモリー・ロビンス氏

熊本県阿蘇郡南阿蘇村に里山エナジーという小さな会社を作った人がいる。2015年4月に設立したばかりで、代表取締役の大津愛梨氏は南阿蘇村でお米を栽培しながら、再生可能なエネルギーの普及を目指す取り組みを続けている。農村の中にチャンスがあるバイオマスを中心とした地域エネルギー開発事業がそれだ。

 

肌が崩れた南阿蘇村、左奥は立野地区(時事通信ヘリ)

 

地震で地肌が崩落した現場=16日午後、南阿蘇村(時事通信ヘリ)

 

2016年4月16日未明に震度6強の熊本地震が襲った。地震で電気が止まった。しかし、大津さん宅では自然エネルギーがあって蓄電池に供給。停電を苦にしなかった。地震の不便さを経験しないで済む暮らしを確保できた。これはPV Japan2017で頭で味わったことと同じだった。

時代は「家庭用蓄電池」に

カテゴリー: 再生可能エネルギー, 講演会/シンポ/セミナー/勉強会

2017/07/06  21:49


 

テスラ車の周りは人だかりがしていた

 

運転席はこんな風景だ

 

太陽光発電の国内最大級の見本市「PV Japan」が5日、横浜市のパシフィコ横浜で開催された。2日目の6日会場をのぞいた。目玉の一つが米テスラモーターのブースだ。

 

商品名「POWERWALL」(パワーウォール)

 

会場のど真ん中に電気自動車(EV)を置き、人だかりができていた。太陽光、蓄電池、EVの3点セット。何が新しいのかと思ったら、蓄電池だった。パワーウォールが他社製に比べ半分くらいの競争力のある価格設定だった。

PowerWallは、蓄えたエネルギーを昼でも夜でも利用できる家庭用蓄電池。非常用電源として利用できるだけでなく、太陽光発電システムと組み合わせることで常にクリーンな電力を家庭に供給する。

時代は蓄電池に向かっているように思える。

 

HIT、パワーコンディショナー、蓄電池

 

 

蓄電池

 

こちらはパナソニックエコソリューションズ社のブース。ヘテロ接合型(HIT)太陽電池とパワーコンディショナー(直流の電気を交流の電気に変える)と蓄電池のセットだ。日本のエネルギー事情や地球環境を考えると、エネルギーはわが家でつくり(=自産)、わが家で消費する(=自消)のが理想だ。

将来の目標は「ゼロ・エネルギー・ハウス」(ZEH)だ。電気を蓄え、あとから取り出せる蓄電システムは、電気の使い方をもっと大切に、もっと上手に、大きく変えるものだ。「自産自消」を目指す、これからの暮らしに欠かせない。

 

プロブスカイト太陽電池

 

ペロブスカイト太陽電池は、「ペロブスカイト」という結晶構造を持つ薄膜を発電層に用いた太陽電池。塗布という簡易な方法でフィルム基板を用いたモジュールの製造が可能である(大量生産が可能である)ことから低コスト化、軽量化が可能なため従来設置が困難であった場所(強度の弱い建物など)への適用が期待されている。

展示品Cは、ペロブスカイト太陽電池モジュールの構造最適化を行い、20cm角のモジュールにおいて世界最高レベルの変換効率12.6%を達成したもの。