‘映画/テレビ/舞台’ カテゴリーのアーカイブ

『タクシー運転手』

カテゴリー: 映画/テレビ/舞台

2018/09/19  22:57


 

作品名は素朴だが・・・

 

作品名:タクシー運転手~約束は海を越えて~(A Taxi Driver)
監督:チェン・フン
主演:ソン・ガンホ
トーマス・クレッチマン
ユ・ヘジン
2017年韓国映画@飯田橋ギンレイホール

「ソウルのタクシー運転手マンソプは大金につられてドイツ人記者を乗せて光州を目指す。光州の現状を知らないマンソプは途中、検問を通り抜け光州に入るが・・・。韓国で起こった『光州事件』を元に、実在した2人の知られざる勇気をユーモアを交えて映画化したドラマ!」(ギンレイvol.202)

光州事件は1980年5月に光州市を中心に起きた民衆蜂起だ。1963年から79年までに大統領に独裁者として君臨した朴正熙が暗殺され、その後に実権を握った全斗煥大統領も相次ぐ戒厳令の発令と民主化運動の弾圧を行い、各地で暴動が起きていた。

 

 

1980年5月。韓国現代史上最大の悲劇となった光州事件。あの日、真実を追い求めたひとりのドイツ人記者と彼を乗せたタクシー運転手がいた。

光州でも大規模なデモが発生し、それに対して軍は非常戒厳令を発令し、市民を弾圧した。軍が市民を大量に殺害する事件であり、韓国の民主化プロセスを語る上で絶対に外せない大きな事件として知られている。毎年5月18日には記念式典も行われている。

 

『検察側の罪人』

カテゴリー: 映画/テレビ/舞台

2018/09/13  23:05


 

検察側の罪人

 

作品名:『検察側の罪人』(原作雫井修介『検察側の罪人』)
監督・脚本:原田眞人(はらだ・まさと)
キャスト:木村拓哉(きむら・たくや=最上毅=東京地検刑事部本部係検事)
二宮和也(にのみや・かずなり=沖野啓一郎東京地検刑事部検事)
2018年9月13日@ユナイテッド・シネマとしまえん

最上毅は昇進間近と目される刑事部きってのエリート検事。自らが担当する老夫婦殺人事件の被疑者として、過去の未解決殺人事件の重要参考人・松倉重生(まつくら・しげお)の名前があがってきたことに、激しく動揺する。松倉の犯行を強く疑う最上に、警察が同調し、捜査方針は「松倉犯人説」へと傾倒していくのだが・・・。

一方、沖野啓一郎は入庁5年目、刑事部に着任したての若手検事。入庁時の研修担当検事であった最上の言葉に感銘を受け、以来、自らを「最上流正義の継承者」と称するほど心酔している。しかし、事件の捜査が進むにつれて、最上は松倉を犯人に仕立て上げようとしているのでないかと疑問を抱くようになる。

2人のタレントによるほんわかしたドラマを期待した向きには期待外れでしかないシリアスが社会派ドラマに仕上がっていた。テーマも硬派で、演技も硬派。

沖野の検察事務官を務める橘沙穂(吉高由里子)、闇社会のブローカー・諏訪部俊成役の松重豊、衆議院議員で最上の大学時代からの親友・丹野和樹役を演じる平岳大、被疑者の1人、弓岡嗣郎を演じる大倉幸二、老夫婦殺人事件の被疑者・松倉重生役の酒向芳、国選弁護人の八嶋智人など脇役陣を芸達者で固めた。

ザ・シークレットマン

カテゴリー: 映画/テレビ/舞台

2018/09/05  22:26


 

 

作品名:ザ・シークレットマン(原題Mark Felt the man who brought down the white house)
2017年アメリカ映画/103分
監督:ピーター・ランデズマン
主演:リーアム・ニーソン(マーク・フェルト役)
2017年9月5日@飯田橋ギンレイホール

 

「大統領選挙前、民主党本部に盗聴器を仕掛けようと男たちが侵入、逮捕された。FBI副長官のフェルトは捜査の指揮にあたるが・・・ニクソン大統領辞任の引き金となったウォーターゲート事件の全貌と、アメリカ政治史上最大の謎とされた内部告発者の姿を描いたサスペンス」(ギンレイ通信vol202)

「1972年4月11日。大統領選挙203日前。FBI副長官マーク・フェルトは、ディーン大統領顧問から、40年間、FBIに君臨し続けるフーバー長官の退任について相談を受ける。

だが、フーバーに忠誠を誓うフェルトは、FBIに集まるあらゆる情報を記した極秘の“メモ”の存在を仄めかし、逆に顧問たちをけん制。

やがて、フーバー長官が死亡すると、司法次官のパトリック・グレイが長官代理に抜擢される。自分が次期長官だと信じていたフェルトはその事実に愕然とする。

大統領選挙133日前。ウォーターゲート・ホテルの民主党本部に侵入した男たちが逮捕される事件が発生。捜査を開始したフェルトは、グレイから48時間以内の解決を命じられる。

マスコミを利用して捜査継続を目論むフェルトは、TIME誌の記者サンディ・スミスと接触し、捜査情報をリーク。さらに、ワシントン・ポストにも電話を入れる……。

やがてワシントン・ポスト紙に、ウォーターゲート事件は元CIA職員による盗聴事件だとの記事が掲載される。TIME誌でもFBIが真相隠蔽を画策したとの記事が出るという情報が。捜査情報のリークを巡って混乱するFBI。

捜査を巡ってディーン大統領顧問と対立したフェルトは、例え相手が大統領であったとしても、犯罪を放置することは出来ないと決意を固める。

だが、CIAの捜査は中止され、FBIにも捜査打ち切りが命じられる。それでも、真実を突き止めるまでの捜査は止めないと捜査官たちに熱く語るフェルト。

そして、大統領選挙直前になって、“ディープ・スロート”と名付けた謎の情報提供者から得た情報に基づき、“ウォーターゲート事件は政権によるスパイ工作だった”との記事がワシントン・ポスト紙に掲載されるが……」(Movie Walker映画より)

 

 

この映画と対をなすのがペンタゴン・ペーパーズ(最高機密文書)。

「ミッション:インポッシブル」フォールアウト

カテゴリー: 映画/テレビ/舞台

2018/08/23  21:56


 

 

作品名:「MISSION:IMPOSSIBLE」FALLOUT
監督・脚本・製作:クリストファー・マッカリー
キャスト:トム・クルーズ(イーサン・ハント)
オーガスト・ウォーカー(ヘンリー・カヴィル)
ルーサー・スティッケル(ヴィング・レイムス)
ベンジー・ダン(サイモン・ペッグ)
ユナイテッド・シネマとしまえん@2018年8月23日

 

「例によって、君もしくは組のメンバーが捕らえられ、あるいは殺されても当局は一切関知しないから、そのつもりで。なお、このメッセージは5秒後には自動的に消滅する。成功を祈る」-この名文句を知らない人はあるまい。1996年公開のアメリカ映画「ミッション:インポッシブル」で使われる台詞だ。

アメリカの人気テレビシリーズ「スパイ大作戦」(1966~73年、1988~90年)を原作としているが、基本的な設定以外ほぼオリジナルなスパイアクション作品だ。

トム・クルーズ演じるイーサン・ハントはアメリカの秘密諜報組織(IMF=Impossible Mission Force)に所属する。彼の活躍ぶりを描いたシリーズだ。シリーズ第5作の「ローグネイション」は2015年に公開され、「フォールアウト」は第6作目。

1962年7月3日、ニューヨーク州シラキュース生まれ。だから56歳になる。この男がスタントマンなしでパリの市街地を使ったカーチェースをやったり、ラストシーンでは真冬のニュージーランドで、氷河の上空2100mのところを、ドアを開けっぱなしにしたヘリコプターに乗って時速160㎞で進んだり、ノルウェーで高さ600mの崖にぶらさがった。

「ローグ・ネイション」では離陸するエアバスA400Mアトラス輸送機のドアにしがみついた。本物のスタントに本物のアクション、本物のロケーション。これを提供したのがトムだった。

 

「待つ女」

カテゴリー: 映画/テレビ/舞台

2018/08/18  22:25


 

ウェートレス物語-待つ女-

 

演出:永野拓也
待つ女代表:香月彩里(こうずき・さおり)
客演:大竹浩一
宮河愛一郎
ピアノ演奏:中野裕子(なかの・ひろこ)
パーカッション演奏:BUN Imai

誰でも自分の好きなことに一所懸命になっている姿は美しい。香月彩里もそうだ。小さいときから踊りを習い、歌を学んだ。そして今は演劇を身体を張ってぶつかっている。

「待つ女」の脚本を書いたのが彼女だ。「これまで私が観察し、研究を重ね、辿り着いた」待つ女のオンパレード。

決して香月彩里の恋愛発表会ではない。すべてフィクション。立ち止まったときにしか見えない風景がある。足を止めてみるのも悪くないかもしれない。

あらゆる待つ女をかき集めた。結構みんなさみしい。そんな待つ女に幸いあれ!

香月彩里が脚本に挑戦した「ウェイトレス物語ー待つ女ー」が8月18日(土)にStudio K(東京都杉並区高円寺南4)で開かれた。18時開演の千秋楽を見た。

人はいろんなことを考える。誰もが考える。こちらの思っていることを、いつの間にか考える。コミュニケーション能力の欠如も含めて・・・

香月彩里の作品はいつの間にか結構見ている。終わってから「君はいろんな顔を持っているね」と話したら、「そう見えるよう努力しています」との返事が返ってきた。

宮城県出身。関東国際高等学校演劇科卒業。ミュージカル「キャバレー」(演出 松尾スズキ)、同「HEADS UP!」(同ラサール石井)など舞台に幅広く活動している。昨年10月には「I Love you、you’re Perfect、Now change」をみた。

 

スリー・ビルボード

カテゴリー: 映画/テレビ/舞台

2018/07/18  21:49


 

「スリー・ビルボード」(ギンレイホール)

 

作品名:「Three Billboards outside Ebbing、Missouri」(第90回アカデミー賞主演
女優賞、助演男優賞受賞)、第74回ベネチア国際映画祭脚本賞受賞
監督名:マーティン・マクドナー
主演:フランシス・マクドーマンド
ウディ・ハレルソン
2017年イギリス/アメリカ合作映画/116分
2018年7月18日@飯田橋ギンレイホール

 

 

とにかくぶっ飛んだ映画だった。「米ミズーリ州の田舎町のさびれた道路脇に、突然3枚の真っ赤な広告看板が現れた。娘を殺されたミルドレッドが警察への抗議のため設置したのだ。

大切なものを守るため予想もしない道へ外れていく大人たちをダークに描き、数々の映画賞で話題を呼んだクライム・サスペンス!」(ギンレイ通信vol201)

 

『勝手にふるえてろ』

カテゴリー: 映画/テレビ/舞台

2018/06/22  21:43


 

『勝手にふるえてろ』

 

作品名:『勝手にふるえてろ』(原作・綿矢りさ『勝手にふるえてろ』)
監督・脚本:大九明子(おおく・あきこ)
企画・プロデュース:白石裕菜(しらいし・ゆな)
キャスト:松岡茉優(まつおか・まゆ)江藤良香(ヨシカ)役
北村匠海(きたむら・たくみ)イチ役
渡辺大知(わたなべ・だいち)二役
2018年6月22日@飯田橋ギンレイホール

 

最近は映画のタイトルを見ても、もちろん内容を見ても何が何だか分からない。原作の綿矢りさの名前は知っているものの、本作は読んでいなかった。とにかくよく分からない。キャストも当然そうだし、もうお手上げだ。

ホームページを見ていたら、昔の内容からリニューアルされた。新しいHPは何を意味しているのかさっぱり分からない。批判もできない。システムを分かった上でないと、何も言えないのだそうだ。こうなったら一切合切口出し無用である。済みませんと退却するだけだ。大変な世の中になってしまった。

24歳のOL江藤良香(ヨシカ/松岡茉優)は絶滅動物をこやなく愛するオタク系女子。中学時代の同級生「イチ」(北村匠海)に10年間片思い中だが、同じ会社の営業として働く同期「二」(渡辺大知)から人生初の告白をされる。

ある夜、電気ストーブが布団に引火するというぼや騒ぎを起こし、死ぬ前にせめてもう一度イチに会いたいと覚悟が固まる。「一目でいいから、今のイチに会って前のめりに死んでいこうと思ったんです」。

ようやくこぎ着けた上京組のグループに何とか加わり、夜明けのベランダでアンモナイトの生態で盛り上がるヨシカとイチ。「あの頃に君と友達になりたかったな」

しかし、次にイチの口から発せられたのは、衝撃の一言だった。

主演を務めるのは、映画初主演となる女優の松岡茉優。映画「ちはやふる」で若宮詩暢役のほか、ドラマ「ウチの夫は仕事ができない」「コウノトリ2」などに出演中。とにかく「ファック!」を含め劇中歌の長い歌詞も歌うなど面白い。

大九監督インタビューがパンフレットに載っている(取材・文=細谷美香)。ヨシカのキャラクターについて大九監督は「どんな映画なのか」という自分の覚書を見てもらいながら、ヨシカについて話をしたという。「オールジャンルの人にひっかからなくてもよくて、ある特定数の女の人たちが『この主人公は私だ』と思ってもらえればというようなことを書いた」という。松岡さんも「OLさんで鬱々としたものを抱えている子を知っているから、その子に向けてやっていみる」と言っていたという。

「勝手にふるえてろ」は原作ではイチに向かって言っているが、大九監督は脚本を書き始めた早い段階では自分に向けた言葉にしたいと考えていたようだ。若い女なんてものはどうせ大変だと言いながら、意外と死なない生き物だから、勝手にふるえてろよ、と。そういう過去の自分に対しての言葉でもありましたね。

大九監督はまた次のようにも言う。「ある特定数の女の人たちに伝わればいいかなと思って撮った映画ですが、見て下さった男の方たちの中にも『ヨシカに共感しました』という方が結構いて、それは意外な副産物でした。一歩先に踏み出せない、というか、これは一歩先に行くのはバカのやることだと何だかんだと理由をつけて先にいかずに自己完結していた主人公が、自分の理想やプライドから解放される話だと言えるかも知れません」

「物語の最後でヨシカは、ちゃんと相手にぶつかって、人に見せたくないみっともないところを見せられる人になったのだと思います」

「羊と鋼の森」

カテゴリー: 映画/テレビ/舞台

2018/06/13  22:54


 

「羊と鋼の森」は映画

 

作品名:「羊と鋼の森」(原作宮下奈都)
監督:橋本光二郞
キャスト:山﨑賢人
三浦友和、鈴木亮平
2018年6月13日@ユナイテッドシネマとしまえん

 

時間優先で山﨑賢人氏が何者かも知らないで見た作品。ピアノ調律師としての成長の軌跡を描いた作品だが、画面は甘いマスクに満ちていた。甘すぎてよく分からなかった。

原民喜の文体論とか羊の毛で作られたハンマーが鋼の玄をたたくからピアノの音が生まれる。生み出された音は「森」の匂いがしたとか印象的な言葉が結構出てくる。どの言葉もあまりこなれていなくてすっと入ってこなかった。

自宅にピアノがあって、調律師も何度か来たことがある。しかし、そんなニューアンスで伝わることもなかった。原作を読んでみたいと思った。

山﨑賢人(やまざき・けんと)氏は日本の俳優。1994年9月7日生まれの23歳。東京都板橋区出身。昨年10~12月に放映されたTBS日曜劇場「陸上」(原作・池井戸潤)に足袋製造会社「こはぜ屋」(埼玉県行田市)の4代目社長・宮沢紘一(役所広司)の息子役で出演したのを思い出した。

テレビもそんなに見ないから記憶がほとんどない。これではいかんなと思った。

試写会「ワンダーランド北朝鮮」

カテゴリー: 映画/テレビ/舞台

2018/06/07  23:43


 

これはプロパガンダか?

 

作品名:「ワンダーランド北朝鮮」(原題My Brothers and Sisters in the North)
監督:チョ・ソンヒョン
2018年6月8日@日本記者クラブ
2018年6月下旬より、シアター・イメージフォーラム他全国順次ロードショー

 

チョ・ソンヒョン監督は韓国釜山生まれ。北朝鮮の本当の姿を少しでも知るため、韓国籍を放棄しドイツのパスポートで北朝鮮に入国。男なら「プロパガンダ」としか思えない制作に挑戦する気にはならないだろう。女だからこそかもしれない。

エンジニア、農家、画家、工場労働者など北朝鮮政府のお許しの出た”普通の”人々への取材を敢行した。世界から隔離された国、北朝鮮に良いイメージを持っている人は少ないだろう。大概は独裁国家で核開発を行う危ない国というイメージだ。

しかし、「冬はわらを火にくべて料理をしますが、暖房にも使います」と話す主婦や「夏はメタンガスを使って米を炊きます」と述べる農家のトラックター運転手などが出てくるとピントが崩れる。

美しい女性を描く公務員画家や独創的な服を作り人々が着てくれたら嬉しいと話す衣服労働者なども現れる。こういう人たちや子ども達、さらには幼稚園の子どもたちも金王国を賞賛する歌を熱心に歌う。

良いとか悪いとかの次元を飛び越えた存在だ。彼らが洗脳されていると指摘しても無理かもしれない。いずれにしても不思議な国である。

はじまりの「ボーイミーツガール」

カテゴリー: 映画/テレビ/舞台

2018/05/30  23:19


 

ボーイミーツガール(飯田橋ギンレイホール)

 

 

監督:ミシェル・ブジュナー
原作:パスカル・ルテール『Le Coeur en braille』
キャスト・マリー:アリックス・ヴァイヨ
ヴィクトール:ジャン=スタン・デュ・パック
飯田橋ギンレイホール@2018年5月30日

 

落ちこぼれのヴィクトールはクラスの優等生マリーに恋していたが、全く相手にされていない。ところが、そのマリーがテストで答えを教えてくれたり、「勉強を手伝う」と自宅に招待した急接近してきた。

親友のアイサムから「どん底のお前に最後のチャンスだ」と煽られたヴィクトールは、「女は信用できない」と平静を装いつつも、ウキウキと出かけていく。

マリーの指導で徐々に成績のあがってきたある日、マリーからプロのチェロ奏者になる夢を打ち明けられる。そしてマリーと初めて手を繋いて下校したヴィクトールは、分かれ際に頬にキスされ、すっかり舞い上がるのだった。

だが、マリーには誰にも知らない秘密があった。だんだんと視力の落ちる病気にかかっていたマリーは、音楽学校に行くためにそのことをひた隠しにしていたのだった。秘密を守るため、マリーは”目”が必要だった。

それに気付いたヴィクトールは、利用されていたことに腹を立てるが、マリーの情熱に動かされ、彼女の夢を叶えることを決意する。その日から2人の秘密の作戦が始まった。夢を追う少女と純粋で健気な少年のキュートな青春ラブストーリー。

12歳にして男子を振り回す小悪魔マリーに扮するのは、フランスで若き天才バイオリニストとして知られるアリックス・ヴァイヨ。チェロも完璧に弾けるようになるまで猛レッスンに励み、キラキラと輝くマリーを魅力的に演じた。

ヴィクトールには『ミモザの島に消えた母』のジャン=スタン・デュ・パック。愛らしいビジュアルとともに演技でも高い評価を受けている。

この2人のやりとりや大人との会話がどきっとする部分があってびっくりした。べッドで2人がいてヴィクトールがマリーにキスしようとしたら、「練習しなくては」とスルリと抜け出したり、間を外す。

自動車修理工場を営む父親(パスカル・エルベ)との会話もすごい。妻の死を認められない彼は「母さんは出ていった」と言い張るが、「彼女は死んだんだ」とめそめそ親父の尻をたたく。この当たりは映画を見ているとよく分かる。

広大な屋敷のマリーの父親(シャルル・ベルリング)は競売人、母親(オード・ライター)は美術バイヤーの仕事で忙しく、家庭を顧みない生活が続いていた。家には世話係のマルレーヌがいるだけだった。

「子ども時代と思春期の狭間にいる、輝くような俳優たちが心を打つ」(ラ・クロワ)、「この小さなカップルに心惹かれる」(ル・テレグラム)「感動的なコメディ」(ル・パリジャン)だ。

嘘も秘密も、まるごと君が好きな時代は遠い昔の話。誰にもそんな時代があった。貴方にも僕にも。そんな昔はもう戻ってこない。