‘東京日誌Ⅱ’ カテゴリーのアーカイブ

笄軒

カテゴリー: 東京日誌Ⅱ, 食べ物, 食/食堂/レストラン

2018/09/16  17:20


 

西麻布の2階にありました

 

さつまいもの冷製スープでした

 

中身はナポリタンを卵で巻いたオムリターノ

 

日曜日の朝の主食はパンだった。スムージーと卵、ハム、野菜。これにパンが加わった。

それからしばらくはおしゃべりタイム。昼近くになって麻布を30分ほど探検した。目指すは笄軒(港区西麻布4)。「どこか懐かしく、けれども新しい贅沢な洋食屋さん」。

「笄」は「こうがい」と呼ぶ。ウィキペディアによると、髪を掻き揚げて髷を形作る装飾的な結髪用具。元は中国のもので、現代中国語ではジー(jī)と読む。頭が痒い時に髪型を崩さずに掻くなど、女性の身だしなみに欠かせない装身具としても使われた。昔は笄町と呼ばれた。

「味のなかむら」も笄町にあった。港区立笄小学校も現存している。

おすすめはとろとろ玉子のオムハヤシとハンバーグステーキなど。ふわふわ柔らかい卵にくるまれたあつあつのハヤシライスも名物である。

しかし、私はオムリターノを注文した。ナポリタンの上にとろとろ卵を乗せたものだ。

その前にさつまいもの冷製スープをいただいた。麻布の一角で日曜日の午後、普通の洋食屋さんでこんな料理をいただけるのは何とも幸せである。

グラミン日本が始動

カテゴリー: 東京日誌Ⅱ, 貧困/生活困窮者/ソーシャルビジネス

2018/09/13  21:24


 

グラミン日本理事長の菅正広氏

 

一般社団法人のグラミン日本(東京都中央区)が9月13日、東京に設立された。理事長には元大蔵省(現財務省)大臣官房参事官やアフリカ開発銀行日本政府代表理事、世界銀行日本政府代表理事などだった菅正広明治学院大学教授が就任した。

グラミン日本は日本の貧困層・生活困窮者に低利・無担保で少額融資を行い、起業や就労によって貧困から脱却するのを助けるマイクロファイナンス機関。

2006年、バングラデシュのグラミン銀行創設者ムハマド・ユヌス博士が同銀行とともにノーベル平和賞を受賞し、マイクロファイナンスが欧米先進国を含め世界中に普及・拡大。グラミン銀行の日本版で、日本にも必要されていると判断した。

グラミン日本はユヌス・ソーシャルビジネスとして設立。したがって、ユヌス・ソーシャルビジネス7原則に基づいて運営される。

1.利益の最大化ではなく、社会問題の解決こそが目的であること。

2.財務的には持続可能であること。

3.投資家は投資額を回収するが、それ以上の配当は分配されないこと。

4.投資額以上の利益は、ソーシャルビジネスの拡大や改善のために使うこと。

5.環境へ配慮すること。

6.スタッフは標準以上の労働条件・給料を得ること。

7.楽しみながら仕事をすること。

 

グラミン日本のビジネスモデルは設立当初は貸金業者として登録・運営し、10年後に預金取扱金融機関への移行を視野に入れている。グラミンアメリカを参考に必要な資本として7億円をめどに寄付、基金、賛助会員会費、クラウドファンディング、公益信託方式などで資金を調達。5年後に単年ベースでの収支黒字化を目指す。

融資名称はグラミン・ローンで、融資対象は日本の貧困ライン以下の生活困窮者(約2000万人)で、働く意欲があり、生活をステップアップしたい人。互助グループ(5人1組)を作ることが条件となっている。

最初の融資額は最高20万円からスタート。2回目以降は返済状況を見ながら増額も可能。融資期間は6カ月または1年。無担保で連帯責任。

融資形態は互助グループに対するグループ融資。毎週1回のセンターミーティングや事前の金融トレーニングなどに参加することが必須。グループのメンバーは原則として支店から1時間圏内に居住していることが条件となっている。

金利は6%(元利均等返済)。融資資金は所得を創出する。費消される資金にはしない。返済は毎週。据置期間なし。

日本は国民の6人に1人、約2000万人が貧困ライン(約122万円)で生活している。1人親世帯の過半数が貧困で、貧困格差が広がっている。このような国はOECD35カ国の中では日本以外にない」ということが言われている。

日本人にとってはギョという感じだが、この貧困は衣食住にも困る「絶対的貧困」ではなく、社会全体の中で広がっている「相対的貧困」だ。社会全体ではそんなに深刻ではないという意識が強いが、実はそうではない。

貧困率というデータは、厚労省の国民生活基礎調査として公表されている。日本の貧困率の最新値は2015年で、相対的貧困率年15.6%と前回調査(12年)の16.1%からやや改善した。一方、17歳以下の子どもを対象とした「子ども貧困率」は13.9%と16.3%よりも大幅に改善した。それでも7人に1人の子どもは貧困に陥っている状況だ。

国際的に見ると、日本は米国(16.8%)に次いでG7中ワースト2。ひとり世帯ではOECD加盟35カ国(2010年時OECD平均は11.3%)中ワーストワンだ。

貧困率は、収入などから税金や社会保障費などを引いた「等可処分所得」の中央値の半分未満しかない割合を示す人の割合のこと。中央値は年間245万円(2015年)だから、年間122万円未満の可処分所得しかない世帯を相対的貧困層、その割合を貧困率と呼ぶ。

この中央値は20年前の1997年には297万円だった。これが245万円に低下した。中央値が52万円も下がった。月額にして4万3000円。日本はこの20年間は「失われた20年として経済低迷期だった。

同調査の「貯蓄」についてみると、「貯蓄のない世帯」が全体で14.9%、母子世帯に限ってみると37.6%に増える。「生活が苦しい」と答えた人は全体で56.5%、母子世帯では82.7%が生活苦を訴えた。

現代の日本で、貧困は「失職、病気、ケガ、事故、配偶者との離別・死別、介護などによってほとんどの人に起こり得る、明日は我が身の問題」だ。

日本の母子世帯の貧困率は58.7%(2009年11月調査)と世界でも突出して高い。生活保護水準の所得に届かない低所得にあえぐ現状がある。

高齢者も深刻だ。総務省発表の推計人口(9月15日時点)によると、70以上の人口は前年比100万人増の2618万人と総人口に占める割合は20.7%と初めて2割を超えた。65歳の高齢者も44万人増の3557万人で、28.1%と過去だった。就業者総数に占める高齢者の割合も12.4%と過去最高だ。

17年の高齢者の就業者数は807万人と過去最多。7割近くの4人に3人は「自分の都合のよい時間に働きたいから」と非正規の職員・従業員を占めた。

今後日本はあらゆる世代の年齢層が貧困にあえぐ時代が来ると言っても良さそう。クローズアップされている母子家庭と高齢者ばかりでなく、「日本国民総貧困化」なのかもしれない。

日本の貧困の現状は個人の問題としてではなく、社会の問題として取り組むべき時期に来ている。

グラミン日本は理念として、「貧困のない、誰もが活き活きと生きられる社会」「貧困・生活困窮に陥った時、そこから脱却する助けがセーフティネット/ソフトインフラとしてされている社会」を掲げている。

いろいろ問題はあるだろうが、このように社会を変えていくと資本主義の性格も変わってくるはずだ。

北海道で震度7

カテゴリー: 東京日誌Ⅱ

2018/09/06  12:40


 

土砂崩れのあった厚真町の現場(NHKヘリから)

 

至ることろで道路に亀裂が・・(同)

 

捜索現場(同)

 

全道被災状況(同)

 

6日午前3時8分ごろ、北海道南西部の胆振(いぶり)地方を震源とする地震があり、最大震度7を観測し、北海道は一時壊滅状態となった。震源の深さは約40㌔。マグニチュード(M)は6.7と推定される。

震度発生に伴い、道内全域の約295万戸で停電が発生した。震度7を観測した厚真町では5人が死亡、心肺停止が5人、安否不明が26人と予想されている。

北海道では管内の電力がほぼすべて止まる「ブラックアウト」が起こった。震源地の近くにある石炭火力「苫東厚真発電所」(厚真町)に電力供給を依存していたためだ。

同発電所は1、2、4号機の3つの設備があるが、4号機は地震後の再稼働に向けた作業の中でタービン付近からの出火を確認。1号機、2号機はボイラーが損傷していた。問題は損傷だけでなく、3器が同時に止まったことだ。

最大165万キロワットの発電能力が使えなくなり、北海道の使用電力のうち半分程度の供給が瞬時に消えた。

これが北電の持つ他の発電所にも影響した。電力会社は電力の周波数を安定させるため、需要と供給が一致するように発電能力を調整している。苫東厚真が消えると他の発電所も次々に止まり、発電会社として初めての「ブラックアウト」に至った。

北電が苫東厚真に依存するようになったのは2012年に泊原子力発電所(総出力207万キロワット)の稼働を停止したため。15年には小樽市でガス火力の新設を始めているが、完成は19年で間に合わなかった。

「さやの湯処」再訪

カテゴリー: 東京日誌Ⅱ

2018/09/03  20:04


 

ロビーの向こうは昔個人の家を生まれ変わらせた食事処「柿天舎」(してんしゃ)。庭を眺めながらこだわりの十割蕎麦を食べることも

 

作庭家・小口基實氏が再生した和庭。右側が柿天舎

 

午前中は仕事に行く妻を戸田市まで車で送った。いったん自宅に戻り、原稿のゲラ校正。午後に妻をピックし、台風21号の襲来を心配しながら、前野原温泉「さやの湯処」(板橋区前の町)に出掛けた。

いつもは埼玉スポーツセンター天然温泉(埼玉県所沢市)に行くが、この日は台風21号に敬意を表してこちらにした。

東京は良い天気で、午後は青空が広がった。どうしたんだろう。台風は着実に日本に接近しているというのに。

お風呂を含めて全部が都会サイズ。どの風呂も小さい。そこに大勢が入るから息苦しい。でも気持ち良い。9月に入って第1週なのに混んでいた。年寄りばかりではない。若い人も多い。月曜が休みの人が多いのかもしれない。

ここに小さいながらも、源泉掛け流しがある。加水や循環ろ過、薬剤の投入はせず、敷地内にある源泉井戸から直接浴槽へ天然の源泉が注がれている。

浴槽に注がれてから初めて空気に触れるので、源泉の成分が酸化しておらず、その場でほんのりと白濁して、その湯は「うぐいす色」に見える。

pH7.4の弱アルカリ性。塩分濃度が高い含ヨウ素ナトリウム塩化物強塩温泉。浴後、いつまでも身体がポカポカと温まる「熱の湯」。さやの湯処は、都内では珍しいうぐいす色の源泉掛け流しの湯へのこだわりを主張している。

アジサイの原産国は日本

カテゴリー: 東京日誌Ⅱ

2018/06/02  14:16


 

こちらは確か「ベニガク」か

 

いつのまにか結構立派になってきた

 

6月はアジサイの季節である。こちらは「ベニガク」。3年前に近所からもらって地植えしたと2009年6月4日の当ブログに書いている。そういうこともすっかり忘れてしまった。

そうすると地植えして12年たったということか。もらったのは恐らく旧家のT家。土地を買った人だ。その土地に今はマンションが建っている。

アジサイの原産は日本。ブログサイト「アジサイの秘密」によると、数多くの「アジサイ」の原点だ。ガクは萼=がくと書く。花序(かじょ=軸上についた複数の花の集団、またはその花のつき方)の周辺だけに装飾花がある。何とも清楚で、株全体で見た場合に花と葉のバランスがよく、近年人気が高まっているという。

最近ではガクアジサイ自身も品種改良が進み、八重咲きの装飾花を備えた豪華な品種も出てきて人気に拍車がかかっているとか。

 

白からブルーに

 

何とも神秘な現象だ

 

ハイドランジア(和名アジサイ)は日本で最も多く栽培されているアジサイだが、これは日本原産のガクアジサイをヨーロッパで品種改良したものだという。ヨーロッパで人気を博し、やがて日本にも逆輸入されて、いつの間にか日本の風土にもすっかり溶け込んでしまった。

ハイドランジアの花序はほとんどが装飾花で、手まり状(球状)になっていて、見た目も大変に豪華だ。花色は青、紫、白、ピンクなど各種ある。

「アジサイの七変化」とも言われ、アジサイは土壌の酸性度によって色を変える。酸性であれば青色に、アルカリ性であれば赤色。ただ完全に色が変わるわけではなく、花が本来もっている遺伝的色合いが第一で、土壌の酸性度によって少し影響を受けるのが本当らしい。

ビッグサイト問題

カテゴリー: 東京日誌Ⅱ

2018/05/29  21:45


 

登壇した日展協の石積会長

 

日本最大の展示会業界団体である一般社団法人「日本展示会協会」(日展協)は5月29日、東京ビッグサイトで2018年度拡大総会を開催した。

木を多用した「森の建築」

カテゴリー: 東京日誌Ⅱ, 花/木/樹

2018/02/17  21:08


 

隈研吾建築都市設計事務所の横尾実社長

 

これからの住宅・建築がよく分かる木材総合展示会が2月16-18日の3日間、東京ビッグサイトで開催された。耐震、省エネ、健康、木材利用、ITのうち木材利用について2人の話を聞いた。

1人は隈研吾建築都市設計事務所の横尾実社長の「木を多用した森の建築」。横尾氏は自然と建築の溶け合う状態を「森の建築」と呼んでいたとし、木が森の建築を構成する非常に大きな要素であり素材であると強調した。

▇森舞台(1996、宮城県登米市=とめし)

 

森舞台(隈研吾建築都市設計事務所)

 

伝統芸能伝承館。1996年オープン。昔は登米町(とよままち)と呼んでいたが、合併後は登米市(とめし)と簡略化されている。その年の最も優秀な建築物に贈られる日本建築学会賞を受賞。230年の歴史のある登米能(とよまのう)の舞台を再現した。

山裾に開くように配置し、舞台を作った。建物をばらけさせて自然の中に溶け込ませようとした。能舞台、見所(観客席)などを配置した。地場スギを使った。この物件で木の量感、ボリューム感の良さを感じた。

舞台については壊れても良いから木造にしてくれとの要請があった。3.11でもほぼ大丈夫だった。舞台の鏡板には日本画家の千住博氏による岩絵の具を使った老松と若松が描かれた。

▇京王線高尾山口駅(東京都八王子市、2015年)

 

改修プロジェクト。ミシュランの三つ星取得を契機に乗降客が増加した。駅を綺麗に理想化したいとの要望があり、コンペ開催。受注した。

京王線のデザイン構造のフォーマットで全部作られ玄関口としての顔が乏しい佇まいの駅舎。大きな庇(ひさし)をかけ、その下をコミュニティーを形成する軒下の広場として使えるようなスペースにしたい。

川から山につながるような山並みの流れを活かしたい。広場で待ち合わせ、そこから出発する現象が起きている。

暖かみのある木の素材で玄関口としての顔を作ることを実践している。柱は鉄骨。寒々しい駅舎を木を多用することで暖かみの感じられる空間に変質させた。

スギ材。古葉を見せる。

温浴施設の極楽湯を作った。竹を天井に使っている。

▇獺祭ストア本社蔵(山口県岩国市、2016年)

 

獺祭ストア本社蔵(同社HPから)

 

川の流れている谷筋にあるロケーション。谷筋の緑と溶け合う素材としてはやはり木。建物を覆うようなデザインにした。

民家の佇まいをしている。内容物を継承しながら建物を一新する。

 

▇新国立競技場(東京都新宿区・渋谷区、2019年11月)

 

新国立競技場

 

神宮外苑の緑豊かな環境に溶け込ませるのが最大のテーマ。高さをできるだけ抑えて平べったい風景とする。水平の線がデザインの基調となっている。

庇が特徴。外環全体に暖かみを感じさせる。ルーバー(Louver=軒ひさし)。

全国から調達した木材でルーバーを作る。震災の復興を祈念する意味する復興五輪としての位置づけを持っている。国産木材も積極的に使っていこう。スギ材。沖縄県はスギがほとんど自生していないため琉球松で代替する。

日本らしさが求められる。対比すると西洋の建物との違いは素材。日本は雨が多く高温多湿だ。よって使い材料としては日本が木で、西洋は石。木+庇。庇が日本らしさで、それが軽やかに作られている。木自体が比重の軽い物である。伝統建築が培ってきたもの。できるだけ先端を薄く見せることにこだわった。

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構造自体が木造であるものはほぼない。あえて木造に拘るのではなく、木の持つ質感や暖かみを伝える、感じてもらうことが非常に大事な視点ではないか。できるだけ引き立てるように作っていく。

これから木材はものすごい可能性を秘めた材料だ。事務所もかなり積極的に使っている。20世紀の時代は「ないもの」から「あるもの」を作る時代だったが、21世紀は人口減を招きつつある中で、「あるものを使っていく」という視点が大事。

建築で考えた場合、それは「木」ではないか。50年物の木が日本全国一杯ある現状もある。できるだけそういった資源を使っていく。使うことで環境の持続にもつなげていく。木材産業の振興にもつながっていく。そのような連鎖した「森の建築」といった流れを引き続き取り組んでいきたい。

マクドナルド小平天神店

カテゴリー: 東京日誌Ⅱ

2018/02/04  16:12


ドナアピ

 

子どもの掌握はさすがでした

 

マクドナルドは日本最大のハンバーガーチェーン店。何かにつけてお世話になっている。今朝もどういうわけか、小平天神店(東京都小平市天神町2)に立ち寄った。青梅街道と新小金井海道の交差するそばにある店だ。

2018年版ハンバーガーチェーン店舗数ランキングベスト10(2018年1月4日更新)によると、マックが2888店と圧倒的に多く、2位はモスバーガー1343店、3位ケンタッキーフライドチキン1144店。4位はロッテリア、5位サブウェイ、6位フレッシュネスバーガー、7位ファーストキッチン、8位バーガーキング、9位ドムドムバーガー、10位クアアイナの順だ。

マックで注文をしようと思ったところ、裏口から「こんにちは」と言って入って来たのがドナルド君だった。そう言えば、1カ月ほど前から「ドナルド君がやってくる!」と呼び掛けていた。

「ハロードナルド!」はマクドナルドが実施しているプログラムで、毎年多くの幼稚園・保育園・小学校などの教育機関で開催している。「ドナルド・アピアランス」(ドナアピ)はドナルド君が店舗まで来てイベントを行うのだという。

社会貢献活動にも熱心に取り組んでいる。昼用に「マック+野菜サラダ」をテイクアウトした。

第2回ナノセルロース展

カテゴリー: 東京日誌Ⅱ

2017/12/07  23:59


 

 

環境省Nanocellulose Vehicle(NCV)モデル事業

 

CNFパイプ

 

環境とエネルギーの未来展「エコプロ2017」が7日、東京ビッグサイトで開幕した。期間は9日(土)まで。注目企画は第2回ナノセルロース展。ナノセルロースの事業化をリードする国内外の企業が一堂に介する日本最大の専門展だ。

「ナノセルロースナノファイバー(CNF)は鋼の5分の1の軽さで5倍の強度を持ち、学術分野でも用途開発でも日本が世界の最先端を走っている夢の素材。日本には豊富な森林資源を有するとともに、川上を担う製紙産業から用途開発を担うさまざまな産業まで高い技術の集積がある。CNFという新たな産業を育て、国際競争を勝ち抜くための大きな強みだ。

政府は未来都市戦略2017においてCNFの利用促進に向けて研究開発や国際標準化を進めていくべきと位置づけ、支援を行っている。CNFを世界に先駆けて自動車や家電等に利用するためにも樹脂複合化や国際標準化、安全性評価のための研究開発に年間6億円を投じるとともに、国際標準化機構で標準化を推進している。

CNFの新たな市場が生まれ、アベノミクスの第3の矢、すなわち成長戦略を支えるわが国初のイノベーション投資につながることを期待している」と経産省の大串正樹(おおぐし・まさき)政務官は語った。

また林野庁の牧元幸司次長は「日本の森林資源については戦後植林された木が60年、70年とたってまさに利用できるタイミングを迎えている。切って、使って、植えて、育てて、大きく育つことによってCO2を吸収して地峡温暖化防止に役立つサイクルをうまく回していく。これが重要だと考えている」と述べた。

さらに、「そのためには木材需要が大事。建材としての利用はもちろんではあるが、新需要の開発も極めて重要。その中でCNFが新用途として期待されている。軽量、高強度、低環境負荷。林野庁ではより小規模な施設でより環境負荷が少なく、特殊の器具を使わず汎用機械でできる技術開発を森林総合研究所等を中心に進めている。小規模な施設であれば、中山間地域でも立地できるのではないか。地域を元気づける大きな力になるのではないか。一層力を入れていきたいと考えている」と語った。

文科省研究開発局の田中正朗(たなか・まさあき)局長は「バイオマスから化成品等を製造することはカーボンニュートラルや省エネの観点からCO2排出削減に大きく貢献すると期待されているが、なかでもCNFは超軽量、高強度という特徴を有し、車体等などさまざまな製品への応用など低炭素社会の実現に大きく期待される革新的な材料だ」と指摘した。

環境省地球温暖化対策課地球温暖化対策事業室長の水谷好洋(みずたに・よしひろ)氏は、「地球温暖化計画に基づき2030年度26%削減に向けた対策を着実に実施すると共に、地球温暖化対策と経済成長を両立させながら、長期目標として2050年までに80%の温室効果ガスの排出削減を目指している」と述べた。

CNFについては脱炭素社会の実現に向けたテクノロジーの1つだと考えている。昨年度より、自動車分野の低炭素化を目指す事業として産官学総勢21機関の参加するコンソーシアムによる世界初のナノセルロース・ビークル(NCV)プロジェクトを始動している。

同プロジェクトでは自動車の部品をCNFを活用して軽くて強い素材に置き換えることで10%以上の軽量化にチャレンジしている。材料製造から車体製造、走行に至る総合的な二酸化炭素の削減効果を検証してCNFの有効性を実証していきたいと述べた。

そのほか家電、住宅、建材に活用する試みもスタートしている。CNFの社会実装を見据えてリサイクル技術の強化・実装についても行う予定だ。

大塚耕平民進党代表が会見

カテゴリー: 会見メモ, 政治/外交/国際/軍事, 東京日誌Ⅱ

2017/11/29  23:35


 

会見する大塚耕平民進党代表

 

ゲスト大塚耕平(民進党代表)
2017年11月29日@日本記者クラブ9階会見場

 

民進党の大塚耕平代表が29日、日本記者クラブで会見した。元日銀マンで参院歴16年。民進党分裂の責任をとり辞任した前原誠司氏の後任として代表に就任した。10月31日付で就任1カ月。

「火中の栗を拾う」ことになった代表就任について、「ここは私のようなタイプの人間の働きどころ」と胸を張った。2001年に愛知県選挙区から立候補し、当選。17年目に入った現在は3期目。

2009年からの民主党政権では内閣府副大臣(鳩山内閣)、厚労副大臣(菅内閣)を勤めた。趣味は仏教。この日に話題は2つだった。

日本の民主主義は進化の途上にある。発展途上だ。国会ができて128年、男女普通選挙になって71年、小選挙区制になって23年、総選挙で政権交代が起きてたった8年にしかならない。

憲法は国民を「主権者」としているが、果たして主権者とは何か。実感できる機会は総選挙のときに政府を選べること以外にはないのが実情だ。

小選挙区制を導入しないと政権交代は起きないとの認識の下に同制度は1996年から導入された。旧民主党もそのときにできた。2009年に初めて1回の選挙で第一党が入れ替わった。国民が自分の意思で政権を選んだのはこれが初めてだ。

2012年は民主党からすれば下野したことになるが、国民側から言えば、自民党政権を選んだことになる。2017年9月27、28、29の3日間は政権交代が起きるかもしれないし、少なくても安倍退陣の可能性が高いとみんなが思った。国民に主権の権利行使の機会を一瞬果たしかけた。しかし、結果的にはそういうふうにはならなかった。

今回の総選挙では民進党は届出政党にならなかったが、立憲民主党と希望の党を合算すると2076万票となり、自民党の1855万票を221万票も上回った。しかし、志は良かったが、詰めが甘かった。「国民が政府を選択できる」ということでなければ健全な民主主義は維持できない。

総選挙は4年以内にやってくる。そのときに政権を選択していただける構図にもっていけるかどうか。これが私の仕事だ。

保守とリベラルは対立概念ではない。しかし、永田町やマスコミにおいては単純化されて、対立構造として使われており、これを乗り越えないとわれわれの連携にとってもハードルになるのではないか。

これは総理のみならず、関係者すべての考えていただく機会を提供した。保守は伝統や慣習を守るという概念で、改革とは相反する概念だ。さわさりながら、大切なものを守った折には改革にも取り組まなければならない。維持するための改革、保守するための改革を持ち出した。

一方、リベラルは本来は自由主義。個人の自由、自己責任を原則とする概念だ。社会保障や社会的弱者の救済はストレートの出てこなかったが、個人の自由を守るためにはその当事者の責任では無い理由で自己実現が阻まれている状況はまずい。そうした自由を守るためには政府が積極的に手を差し伸べるべきだとの思想に発展し、日本ではこれをリベラルと言っている。

保守とリベラルは対立概念ではなく、保守にとってどのような貧困は保守という考え方を守るために手を差し伸べても改革をするべきものなのか。リベラルにとってもどのような自由を守るために政府が手を差し伸べるべきか。

保守は好戦的でリベラルは平和的であるという概念も重大な間違いだ。何が正しいとか何が正義とかはソクラテス以来いまだに結論が出ていないというよりも定義ができない。だから熟議を尽くせば尽くすほどより良い結論に到達できるかもしれないので、議論を尽くせ。これが民主主義だ。

本当の対立軸は民主主義をより重んじる勢力か、民主主義をかなり軽く考えている勢力か。どっちに政府をお預けになるか。それを問うことが重大な対立軸ではないか。

 

会見場から日比谷公園をのぞくと、外は紅葉していた(前は千代田区立日比谷図書文化館)