‘経済/デリバティブ’ カテゴリーのアーカイブ

OECD事務総長

カテゴリー: 会見メモ, 経済/デリバティブ

2017/04/13  23:06


 

陽気なグリア事務総長

 

貿易担当局長

 

ゲスト:アンヘル・グリアOECD事務総長
テーマ:2017年対日経済審査報告

 

 

資本・技術集約型にシフトする中国の製造業

カテゴリー: 科学/技術/イノベーション, 経済/デリバティブ

2017/03/02  20:28


こちらはシンポの主催者である帝京大学の郭四志経済学部教授

 

東京大学社会科学研究所の丸川知雄教授は3月2日、帝京大学主催の中国経済シンポジウムで、「資本・技術集約型へ転換する中国の製造業」と題して講演した。

中国の製造業はかつて、「安価で豊富な労働力」が最大の強みとされ、労働力を大量に必要とするアパレル、雑貨、おもちゃといった産業で強い国際競争力を発揮してきた。

ところが2005年を契機に、労働力不足、労賃の上昇が次第に顕著になり、2008~09年のリーマンショックでその勢いは一時的に鈍るものの、その後再び賃金が上昇に転じた。

賃金の上昇は、それを上回る労働生産性の上昇、あるいは為替レートの下落がなければ輸出は困難になるものだが、実際は中国の輸出シェアは2005年の7.3%から10年には10.5%、15年には13.9%へと上昇した。為替レートは名目04年の1ドル=8.3元から14年には6.1元。実質実効為替レートも丸山教授の計算では53%上昇した。

これは何を意味するのか。つまり、総体として中国の輸出は、労働集約型生産技術から資本・技術集約型生産技術に転換し、労働生産性の上昇が起こったと考えざるを得ない。

2005年以降、深セン・農村部の賃金は急速に上昇し、都市部の賃金とあまり変わらなくなった。その結果、一般ワーカーの賃金水準(中国3都市=北京、上海、深セン)はクアラルンプールやバンコクよりも高く、シンガポール、韓国、台湾を除いてアジアの中でも高賃金になった。

衛生陶器(便器)=1997年まではそれほどではなくて輸入が多かった。15年は輸入3611万ドル、輸出は46億ドルの貿易黒字で、世界輸出の58%を占めた。重量当たり単価は2.5ドル/kgで、第2位のメキシコ(1.7ドル)より高いものの、第3位のドイツ(6.3ドル)、第4位のイタリア(5.9ドル)に見劣りがした。ブランドとして日本ではTOTOかINAXだが、アメリカではアメリカンスタンダードやコーラーだが、中国ブランドはあまり聞かない。

中国の一番の中心地は広東省佛山市。有力なブランドはここにある。ほかには広東省潮安市、山東省 博市や河南省許昌市、長葛市など。潮安市と長葛市は中低級品が中心だ。

中国の衛生陶器の市場構造は極めて分散的で最大シェアのコーラーと言えども2%以下。第2位のTOTO。

佛山の企業はウオッシュレット(特定メーカーの言い方)。知能便器。機能は同じようなもので、人が入るとフタが自動的に開く。パイプの形を変えてリクライニングで水が流れるようにする。彼らのとって残念なことに中国の有力メーカーがウオッシュレットみたいなものを作れるというのは中国国内でもあんまり認識されていない。ほとんど認識されていない。だから日本に来て爆買いする。彼らは悔しがっている。よりグレードアップしようとすると、まだまだ努力が必要だ。

潮安市では何が起きているか。下焼した便器をベルトから降ろして。毎月何十社が潰れているのが実態だ。

ドローン=この産業の存在を知ったのは2015年。既に世界シェアの6~7割を占めている。トップメーカーはDJI(深セン)。2006年に香港科技大学の院生によって設立された。大当たりで20人出始めたが、目下、従業員数6000人に拡大。

高級なおもちゃ。中国の実力ではあるけど、これが何の役に立つのかよく分からないところ。何の役に立つのかを世界のユーザーとともに世界のユーザーとともに考えなければいけない。DJIがうまく言っているのは先進国のユーザーと対話してこれがどういう役に立つのかということを情報交換しているというオープンな姿勢があるのが良かった。

アパレル=どうしようもなく労働集約型産業で、労働力を機械によって代替させることが困難。賃金上昇によって輸出向け工場が中国から他の国に移るのは必然だ。

中国は長く「世界のアパレル縫製工場」であったことから、その技術や経験は他国に移せない。CADデータを送らなければならないが、私はできない。どうすればいいのか。消費者の需要に即応する能力を高めることで消費地に工場を残すことも考えられる。

industrrie4.0を実践する報喜鳥集団。すべてオーダーメイド。これ自体は日本にもあるが、これがすごいのはドイツのindustrie4.0で言われる「マス・カスタマイゼーション」を実践中。つまり大量生産でありながら、カスタマイズする。工場内のハンガーに1個1個ICチップが入っていて、そこに服の情報が入っている。作業者は1着ごとに違う作業を要求される。ntelligent hanger sytem。

彼らが言うにはリードタイムは7日間。日本でも同じようなことをやっている会社もあるものの、約3週間。なかなかすごいものだ。

サステナブル・ブランド

カテゴリー: 経済/デリバティブ, 講演会/シンポ/セミナー/勉強会, 資源/エネルギー/環境

2016/12/09  20:02


 

講演する足立直樹氏

 

新しい言葉が生まれると、それを利用して金儲けをしようと考える人間が多い。特に最近、流行りとも言える「サステナブル」(sastainable)「サステナビリティー」(sastainability)という考え方が大流行している。持続可能な、持続可能性ということだ。

つまり、今や地球は温暖化に直面し、放っておいたらこのままでは地球そのものが消滅しかねないのは確実な情勢だ。何とか努力して持ちこたえることが必要でもある。そこで持続可能な社会を維持するためにはどうしても地球温暖化対策を講じなければいけない。

そこで国連は2015年9月25日、国連加盟193カ国による国連サミットを開催し、2030年までの次の15年間に向けた全17分野169項目にわたる新しい持続可能な開発目標(SDGs)を全会一致で採択した。

SDGsは国連が2000年から15年末までの目標として掲げてきたミレニアム開発目標(MDGs)の後継となる目標だ。MDGsでは大きな進展があったものの、完全ではなく、いまだ世界全体の課題は山積しているのが現状だ。

今回のSDGsはMDGsよりも野心的かつ包括的な目標。開発途上国だけではなく、先進国も含む全ての国々を対象としており、貧困や格差是正、男女平等などのほか、MDGsには含まれなかった気候変動対策や持続可能な消費、イノベーションなどが含まれている。

SDGsは、法的な拘束力があるものではなく、目的達成状況の測定方式なども各国に委ねられている。ただ今後、各国政府は道義的な責任に基づいて目標達成に向けた政策や制度を実行し、国連に毎年達成状況を報告することになっている。

 

世界は何を信じるか!

 

世論調査会社Globescanが実施した信頼度調査によると、2016年は科学・学術機関は48%、NGOは30%、大規模慈善団体は25%、国連は16%、国内企業は12%、国内政府は1%、世界企業は0%だった。

つまり世界企業の信用度は極めて低く、何をやっても信頼されない。事実上ゼロに過ぎなかった。これが実態だ。25カ国の一般的市民が対象だった。

 

目的の明確な会社を支持する

 

ただ、同じGlobescanによると、同じグローバルな企業でも消費者の65%の支持を得たのは目的が明確なブランドだった。アジアでは、消費者の67%が目的の明確なブランドを支持した。

 

共通価値は絶対だ

 

コンプライアンス(法令順守)は当たり前だ。その上に未来を守るサステナビリティ(持続可能性)が必要だ。しかし、それでも足りない。そこで、独自のものとして栄養、水資源などに対する社会貢献を共通価値として挙げた。これがネスレの絶対価値だ。

ネスレだけではない。他の企業も明確なビジョンを持たなければならない。東芝のAdvertizing Sloganは「Leading Innovation」、日立は「Inspire the Next」、Panasonicは「A better Life、 A better world」。

これがグループとしての共通価値かもしれない。とにかく、企業は走り続けなければならない。大変だ。

サステナブルブランド国際会議2017東京が来年3月に東京ミッドタウン・ホールで開催される。それに向けた動きが始まっている。主催するのはサステナブル・ブランドジャパンを運営する博展。

サステナブル・ブランドジャパンは米総合メディア企業のサステナブル・ライフ・メディア社のサイト運営に関わっている。同社は2006年に創設され、今年は6月にカリフォルニア州サンディエゴで開かれた。23カ国から約1500人が参加。今年のスローガン「Activating Purpose」について30以上の講演やシンポジウム、ワークショップが繰り広げられた。

 

 

「日銀がまたもや新天地を開拓-今度は実を結ぶか」

カテゴリー: 会見メモ, 経済/デリバティブ

2016/12/02  22:39


 

講演する米S&Pチーフ・エコノミストのシェアード氏

講演する米S&Pチーフ・エコノミストのシェアード氏

 

日銀の黒田東彦総裁が打った非伝統的な金融政策は本当は成功だったのかもしれないと言う人が現れた。米最大の信用格付け機関のチーフ・エコノミストであるポール・シェアード氏がそうだ。同氏の主張は以下の通りだ。

「白川方明前総裁時代の日銀は、実質潜在成長率の一貫した低下が日本のデフレの原因だと明言しており、デフレは金融政策で克服できないとしていた。積極的な金融政策をあまり推進しなかった。

このため、一例として2008年9月にグローバル金融システムが心肺停止状態に陥った時点から、日銀総裁が白川氏から黒田氏に交代した時点までの間に、米連邦準備制度理事会(FRB)のバランスシートが247%拡大したのに対し、日銀のバランスシートの拡大は53%にとどまっている。

これに対し、黒田新総裁はインフレ・ターゲティングの標準的枠組みのロジックを採用し、日銀は金融政策によってデフレは克服し、2%の物価上昇目標を達成できると主張した。

その鍵となるのが国民のインフレ期待を変化させることだった。そのためにまず、日銀は自らが物価上昇を操作できると考えていることを国民に示し、次にそうした新しいメッセージを政策行動で裏付ける必要があった。

こうした日銀は、2013年4月4日に「量的・質的金融緩和」をスタートさせ、当初マネタリーベースを年間60兆~70兆円増加させることを約束し、その後年間増加額は80兆円となった。それ以降、日銀のバランスシーとは173%拡大した。

量的・質的緩和によって予想物価上昇率の引き上げと名目金利の低下を同時に実現し、その結果、実質金利は大幅内低下するだろうというのが日銀の目論みだった。実質金利の低下は経済活動を刺激して物価が実際に上昇し、それによって国民のインフレ期待は日銀の目標値まで高まるだろう。こうした思考は全くもって健全だ。

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日本の失業率は3%と1995年以来最低の水準で、労働市場の実情を最も如実に示す指標の有効求人倍率は1991年半ば以降最高の水準で推移している。日銀は日本経済の需給ギャップは解消していると推定している。

こうしたことは、政策立案者が十分に「積極的な」金融と財政の政策ミックスを実行し続ければ、将来、物価上昇が実現することを示す吉兆である。日本国民の間にインフレ期待が極めて浸透しにくいことは実証済みだとはいえ、政府と中央銀行が「力ずくで」政策を実行する用意があれば、それが成功しない理由はない。1980年代の米国におけるボルカーFRB議長の経験が示すように、国民のインフレ期待が中央銀行の意図とかけ離れている場合、インフレ期待を定着させされるだけの「信認」を得るのは至難の技なのである。」

少なくてもこれがS&Pグローバルのチーフ・エコノミストの見解だ。「日銀がまたもや新天地を開拓-今度は実を結ぶか」(2016年11月7日)だ。黒川日銀総裁を支持しているというか、黒田日銀の政策が成功するのではないかとみている。それがびっくりだった。

 

中尾ADB総裁

カテゴリー: 会見メモ, 経済/デリバティブ

2016/12/01  23:15


 

プレゼンする中尾ADB総裁

 

ゲスト:中尾アジア開発銀行総裁
2016年12月1日@日本記者クラブ

川鍋一朗氏

カテゴリー: 会見メモ, 旅行/移動/街歩き, 経済/デリバティブ

2016/11/16  23:10


 

3代目会長の川鍋氏

3代目会長の川鍋氏

 

アプリで呼べる。

アプリで呼べる。

「4月の雪」と「脱デフレ」に乾杯

カテゴリー: 東京日誌Ⅲ, 経済/デリバティブ, 講演会/シンポ/セミナー/勉強会, 酒/酒場/居酒屋

2015/04/08  23:53


凍える春の夜は燗酒が合っている

凍える春の夜は燗酒が合っている

 

水曜日は基本的に仕事休み。昨年末から頼まれて火、水の朝は「リライト」(re-write)の仕事をしているので、それをやっつけたら午前9時半を回っていた。リライトと言っても侮れない。3~4本の関連記事をまとめ記事1本に書き直す。

全部の記事を読み込んだり、表現の妥当性を検討したり、ときには事実関係のチェックも必要になる。やっぱり、いい加減な仕事はできないので、1本の記事を作成するのにもそれなりの時間はかかる。2本で大体3時間。まあ自分のスキルが役立つのならと思って引き受けている。

今日は休んで正解だった。東日本の上空に強い寒気が入り込んだ影響で8日は関東地方を中心に朝の最低気温が平年より5度前後低い真冬並みの寒さとなった、という。東京都千代田区では雨と雪が混じったみぞれが降った。

都心で4月に雪を観測したのは2010年4月17日以来5年ぶりだという。そのときは1969年4月17日以来41年ぶりの雪だった。最近は何が起こっても不思議ではない。そのうち槍や鉄砲が降ってくるのだろうか。

日中はこたつに潜り込んだり、ベッドで本を読みながら眠ったり、のんびりした。そのまま出掛けたくなかったが、生憎、夜の会合が入っていた。マフラーを着け、コートを着込んで赤坂見附に出掛けた。旧サントリー美術館の裏手の「元赤坂」はこれまで足を踏み入れたことがなかった。すっかり開発されたビル街になっていた。

あまりに寒かったので燗酒をいただいた。「春日山天と地と」(新潟県上越市、武蔵野酒造)。上杉謙信誕生の地だ。お酒を飲みながら、話を聞いた。

「世の中に出回るお札の量が増えている。2014年度のお札の平均流通量は前年度比3.5%増の87兆3000億円と、11年ぶりの高い伸びを記録した。13年度も同3.5%弱の伸びを示しており、2年間で流通量は6兆円増えた。日銀の異次元緩和で大量供給されたマネーが個人や企業に着実に流れ出している」(4月8日付日経朝刊)

「個人が財布の中に多めに現金を持つようになっていることを意味し、これまで世間に流れていなかったお金が流れ始めた。うまくいけば、デフレ脱却につながる動きで、注目できる」とエコノミスト氏は分析した。デフレを脱却できたと思ったら、次は「ハイパーインフレ」の到来を心配しなくてはいけないらしいが、取りあえず、事実上のデフレ脱却に乾杯したい。

「『格差』を正当化できるかどうかが問題」

カテゴリー: 入院日誌, 映画/テレビ/舞台, 経済/デリバティブ

2015/02/02  20:28


トマ・ピケティ教授(NHKテレビから)

トマ・ピケティ教授(NHKテレビから)

 

世界的な格差拡大に警鐘を鳴らす『21世紀の資本』の著者、フランスの経済学者、トマ・ピケティ・パリ経済学校教授がアイドル並みの旋風を巻き起こしている。

日本にも4日間滞在し、講演や記者会見、学生との討論会をこなす一方、各種テレビ番組などにも出演し、一大ブームをもたらした。著書は世界で150万部のベストセラーとなり、日本語訳書も飛ぶように売れているという。

硬派の経済書がベストセラーになるのは不思議だ。格差問題が関心を呼んだこともあるが、むしろ人間は「お金(所得)の話」が好きだということではないだろうか。

日本記者クラブでも1月31日(土)に記者会見するので楽しみにしていたが、入院が長引いて会見に出られなかった。たまたまNHK「クローズアップ現代」がインタビュー番組を放映したので見た。

「移民」含めた労働力の供給拡大こそ最重要—米経済専門家 | nippon.com

カテゴリー: 経済/デリバティブ, 講演会/シンポ/セミナー/勉強会

2015/01/27  09:19


「移民」含めた労働力の供給拡大こそ最重要—米経済専門家から見たアベノミクス | nippon.com.   入院中に著者校した原稿がアップされた。「健康より原稿」だとは思わないが、せっかく取材したのだから、公開されなければ意味がない。体調が落ち着いていたので、病棟の談話室で校正した。 日本で「移民政策」は難しいが、難しいのは日本だけではない。どこの国も同じだ。日本は特殊事情を次から次へと持ち出して、問題を先送りしてきたが、日本だけが特殊なのではない。どこの国も特殊事情を抱えているものだ。 要はそれを断固実行する政治意思があるかどうかだ。国民側に政治家に実行させる強い意思があるかどうかだ。政治家が軟弱なのではない。国民が軟弱なのではないか。 そしてその結果を引き受けるのはまた、国民であることが知っておかなければならない。いつの世も最後に泣くのは国民だが、泣かざるを得ない理由を作ったのもまた国民だと思う。

日本経済の先行きは「短期楽観・長期悲観」

カテゴリー: 会見メモ, 経済/デリバティブ

2014/01/28  16:04


会見する早川英男氏

会見する早川英男氏

 

テーマ:2014年の経済展望―アベノミクス、異次元金融緩和と日本経済―
会見者:早川英男富士通総研・経済研究所エグゼクティブ・フェロー
2014年1月27日@日本記者クラブ
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■アベノミクスによる金融緩和は、そのタイミングの良さもあって、大幅な円安・株高をもたらした。東京五輪招致成功とも相まって、国民に希望を与えた点が最大の成果だ。

■景気は回復基調をたどっているが、これは金融緩和の効果以上に、一昨年のミニ景気後退からの自律反転と公共投資の増加に負うところが大きい。4月の消費税率引き上げ後も、景気は回復基調を続ける見込み。

■海外経済は、各地域がそれぞれの課題を抱えており、高成長は望み薄いが、先進国中心に成長率は幾分高まる見通し。一方、米国債のデフォルト、ユーロ解体、中国バブル崩壊といった破局的な事態に陥る確率は小さい。

■日本経済は、目先の見通しこそ明るいものの、より長い目で見ると、深刻な問題を抱えている。異次元金融緩和からの「出口」には多くの困難が予想されるが、その備えはできていない。まずは、米国でのtapering(証券購入額の縮小)の影響に要注目。

■金融緩和からの出口は先進国共通の課題だが、財政赤字については日本が際立って悪い。デフレ脱却や経済成長だけでは解決できないと認識すべきであり、赤字拡大の主因である社会保障改革への取り組みが喫緊の課題だ。

■金融緩和に支えられた財政出動ばかりが目立ち、成長戦略が立ち遅れ気味のアベノミクスの現状は危うい。財政依存を控える一方で、構造改革により潜在成長力を高める方向へと転換が必要だ。