‘英語力/情報力/文章力’ カテゴリーのアーカイブ

「歴史を学ぶ大切さ」出口治明APU学長

カテゴリー: 英語力/情報力/文章力

2018/05/23  22:21


 

登壇した出口治明立命館アジア太平洋大学学長

 

ゲスト:出口治明氏(立命館アジア太平洋大学学長)
テーマ:歴史を学ぶ大切さと大学教育
2018年5月23日@日本記者クラブ

立命館アジア太平洋大学(APU)学長の出口治明(でぐち・はるあき)氏が総会記念講演会の講師として「歴史を学ぶ大切さと大学教育」の題で登壇した。

出口氏(70)は日本生命勤務を経て、2008年ライフネット生命保険を起業し、社長、会長を歴任し、昨年退職。今年1月、学長に就任した。歴史に造詣が深い人物だ。

APUは2000年にできた大学だが、国際認証AACSBを取得し、国際認証TedQualを取得している。ミシュランの三つ星だ。世界から学生を集めると決めており、三つ星がないと困る。

APUは2つ星を持っており、教育の質・レベルの高さを示している。グローバルに大学を運営していくためには星を取らないとやっていけない。星を持っているからこそ評価も高い。

日本人の学生は春に日本語で試験を受けて入学する。外国人の学生は秋に英語で試験を受けて入学する。大学の特徴は日英の2言語。2つのカリキュラムがあり、どちらもやらなければならない。

英語の大学は多いが、2言語でやっている大学はほとんどない。面白い大学を経営している。偏差値が高くて脊髄反射能力の高い学生は東大目指していいが、尖ったお子さんや偏差値はどうかというお子さんは絶対APUに来て欲しい。面白いことを保証する。

生誕90年記念「藤沢周平展」

カテゴリー: 絵画/彫刻/音楽, 英語力/情報力/文章力

2018/03/28  22:54


 

藤沢周平展

練馬区独立70周年記念でふたつの展覧会が開かれている。生誕90年記念の「藤沢周平展」と「藤沢周平と練馬展」の二本立てだ。

今日は練馬区石神井公園ふるさと文化館で開かれている藤沢周平展をのぞいた。今も用心棒日月抄の第3巻「刺客」を読んでいる最中だ。読んでいる部分が展示会で大型の活字になっていると逆にびっくりする。

しかし、逆にその部分が物語の核となる部分なのだなと意識しながら読むのも悪くはないものだ。

藤沢周平は「普通が一番」が平素の合い言葉だったらしい。

三是寿司

カテゴリー: 英語力/情報力/文章力

2017/12/13  22:52


 

「三是の寿司」看板も手を変え、品を変えて

 

私の好きな三是寿司(港区代々木2)で3人忘年会をやった。代々木とはいうものの、京王線新宿駅の裏手。都庁にも遠くない南新宿だ。自分のテリトリーである。

大学の仲間で、1人は地方新聞社に入って、今は2つの大学の講師をやっている。もう1人も講師を始めたものの、業容縮小で撤退。今は来春の子ども作文教室立ち上げに向けてボランティア活動を行っている。2人とも団塊世代だ。

私はフリーでジャーナリストをやっている。しかし、フリーとは名ばかりで、毎月書くのは1~2本程度。とてもこれで飯を食っているとは言えない。

来年は70歳代に突入する。死ぬまで現役を標榜してきたが、現役は苦しい。さて、どうするか。

「英語を話せる人」と「挫折する人」の習慣

カテゴリー: 英語力/情報力/文章力, Books

2017/12/10  19:50


 

西真理子氏の本

 

書名:「英語を話せる人」と「挫折人」の習慣
著者:西真理子(英語コーチ/ビジネススキル講師)
出版社:明日香出版社(2015年7月21日初版発行)

 

「英会話学校には通わない&留学・海外経験ゼロ」なのに外資系バイリンガル秘書になれた英語コーチ/ビジネススキル講師の西真理子氏が書いた英語の勉強法についての本だ。

もう50年も勉強してきて、何度も何度も「挫折する人」となって、そろそろ歳だからもうやめようと思っている人間にとっては結構、励まされる内容ではある。このブログに一度書いた「”開き直り”英語塾(上)」(2012年1月19日)を読み返しながら、もう一度悔しい思いをしてみようかなと思っている。少なくてもそういう思いを持たせてくれる内容である。

英語を話せるようになるためには、英語の勉強を正しく「習慣化」する必要があると書かれていること。正しい勉強法を「習慣化」し、やり続けると効果は必ず出る。習慣を1年続ければ、効果を保証する。普遍的な勉強法だ。英語では無くても、何事もそうかもしれない。

・自分のスタイルを見つけること

・原理原則を守ること

・結果が出なくても続けること

・挫折を力にしていくこと

・あわてずに時が熟すのを待つこと

・待つということは「続ける」こと

「勉強法はあくまでも方法論にしか過ぎないが、そこに血が通い、肉となったときに、学習者の「チカラ」となって働いてくれるものだと信じています」と書かれている。信じるか、信じないか、そのどちらかだ。

実践編。どういう風に「習慣化」するか。

▪I think で話す癖をつける ⇒ 英検準2級の面接問題で練習する。

▪音読を習慣にする ⇒「名演説やスピーチ、映画の長めのセリフ、または好きな物語の一節でこの音読をやって暗誦する」

 

著者デビューの方法

カテゴリー: 英語力/情報力/文章力

2017/04/14  23:08


 

講演パンフと蘭ちゃん5世

 

「著者デビューの方法」と題して作家、鬼塚忠(おにつか・ただし)の講演会が東京千代田区の日比谷図書文化館で開かれた。4階スタジオプラス(小ホール)で、参加費1000円。

自分で本を出してみたい!でもどうすれば、と言う人のために、出版から販売までのノウハウを学ぶ入門講座だった。著者デビューしたい人が30人集まった。全部が全部著者になりたい人だった。

作家のエージェントであり、自身も作家である鬼塚忠氏が多くの新人作家をデビューさせ、ベストセラー作家に育て上げた経験を踏まえて、著者デビューのコツを伝授した。

講師の鬼塚忠氏は作家のエージェント会社であるアップルシード・エージェンシー代表取締役で、自らも『花戦さ』(角川書店)や『ザ・エージェント』(ランダムハウス講談社)、『Little D』(ポプラ社)などの著作を持つ。

この日は著者デビューの6つのポイントを話した。

1.何のために出版するのか。

2.出版するにはどうすればいいのか。

・企画書→出版社/編集者→企画会議→書く→売る
・企画書を作る-1冊の本を作るのに300万円かかる
いかにして損をしないでコストを回収できるか
タイトル、サブタイトル、キャッチコピー、企画書、プロフィール目次、サンプル原稿
以下のうち1-2がないと企画会議は通らない
 1.テーマがばしっと決まっている(テーマ)
 2.なぜあなたが書いているのか(課題)
 3.誰が買うのか(読者層)
 4.それは面白いのか(切り口)
 5.なぜ今出すのか(時代性)

3.企画書を売り込む

・文芸は原稿がないと話にならない
・それ以外は企画書次第
・損益分岐点は5000部
・出版社は書店員が気にする
・読みやすい文章を書く(サンプル原稿)

4.文章を書く

・設計図ができていない限り、家を建てるな
・目次に納得しないと本文を書き出さない
・モデルとなる本を決め、それをパラパラすると文体がぶれない

5.編集する

・1冊の本は8万字
・社会人で本を書くのは時間との戦い

6.推敲する

書いたら推敲する。3人くらいのプロに有料で意見を求め、リポートを出してもらう。

・ワード見出し機能
・グーグルドキュメントのボイス入力

7.著者が動く

・出版社は動かない。著者が動くことが重要だ
・露出×係数(情報を買って本を買う人)
・1万部は売れないと社会がざわつくことにはならない
  

ボツ原稿

カテゴリー: 英語力/情報力/文章力, Books

2016/08/04  16:21


 

加賀屋関係本3冊

加賀屋関係本3冊

 

5月の連休明けに和倉温泉(石川県七尾市)を訪れた際、あの温泉が加賀屋の本拠地であることはもちろん知っていたし、近くから眺めたこともあったが、自分で加賀屋のおもてなしについて原稿を書くつもりはなかった。つもりがなかったので、写真も撮らなかったし、情報収集もしなかった。

東京に戻ったあと、あるウェブサイトから「何か書けるネタはありませんか」と聞かれ、頭に浮かんだのが加賀屋のおもてなしだった。場所が北陸で旅費もかかるし、泊まるとなると高額。しかも一人客は泊めないようなのでコスト高は必至。

それだけのコストをかけてでも取材する価値があるとは思ったが、及び腰で提案してみたら、案の定却下された。ちょうど東京ビッグサイトで、おもてなし力向上見本市と銘打って「インバウンド・ジャパン2016」(7.20~22日)が開催され、セミナーで前会長で現相談役の小田禎彦氏による講演があるのでそれを聞いてから判断しようと考えた。

話を聞いたら、何とかして原稿を書いてみたいと考えるのがライターの習性だ。書きたくなった。日比谷図書館から女将の書いた『加賀屋 笑顔で気働き』(小田真弓)、『加賀屋の流儀』(細井勝)『加賀屋さんに教わったおもてなし脳』の3冊を借りだした。

 

インバウンド・ジャパン2016(東京ビッグサイト)

インバウンド・ジャパン2016(東京ビッグサイト)

 

しかし、所詮自分で取材していない記事はリアリティーがない。書いている本人がそう感じるのだから、読者はすぐにそれを見破る。それなりの水準のものを書ける自信はあるし、それを書けるのがプロと思うが、リアリティーだけはどうにもならない。

おもてなし解説書はたくさん出版されているし、加賀屋に関する記事はネット上にも氾濫している。オリジナリティーを持たない記事をいくら書いたところで意味がない。一応書き上げたが、見送ることにした。次回は是非きちんと取材をして、良い記事を書きたい。以下はボツにした記事だ。

加賀屋の「おもてなし」

宿泊客が求めていることを求められる前に提供する

 

日本が「おもてなし」の力で外国人旅行者を引き寄せている。日本はこれまで、「物づくり」の面で強かったが、これに「おもてなし」が加わった。日本はこれで他国がまねをできない2つの力を備えた。おもてなしのシンボル的存在は北陸・能登半島の温泉旅館の加賀屋だ。

◇見返りを求めない日本人のホスピタリティー

訪日外国人旅行者(インバウンド)の数は増加の一途をたどっている。13年には初めて1000万人を突破。14年は1300万人台、15年1900万人台と急増。16年も熊本地震の影響を克服して1~6月で1171万人を記録し、このままのペースが続けば年間2500万人程度に達する可能性も出てきた。東京オリンピック・パラリンピックの開催される20年の目標は4000万人だ。

国際オリンピック委員会(IOC)総会の五輪招致最終プレゼンテーションでのフリーアナウンサー、滝川クリステル氏による「おもてなし」スピーチは印象的だった(13年9月7日、フランス語)。「『お・も・て・な・し』は見返りを求めない日本人のホスピタリティー(歓待)の精神であり、日本では先祖代々受け継がれながら、超現代的な文化の中にも深く根付いている。日本人がお互いに助け合い、お迎えするお客さまを大切にするのはこの精神の表れ」と説明、強くアピールした。おもてなしサービスを経営理念にまで作り上げたのが石川県七尾市にある老舗旅館「加賀屋」(小田與之彦社長)だ。

◇客には「できません」と言わない

加賀屋は東京から新幹線で2時間半の北陸の古都・金沢から、さらに特急で1時間以上も能登半島に入り込んだ和倉温泉に立地している。開湯以来1200年の歴史を積み上げてきた温泉場にある25軒の旅館の1つで、1906年(明治39年)から110年にわたって温泉旅館を営んでいる。

加賀屋の前会長で、現在相談役の小田禎彦氏が7月21日、東京ビッグサイトで開催された「インバウンド・ジャパン2016」でおもてなしの精神について話をした。自分の母親で、現在の加賀屋のサービスの基礎を作った女将・孝(たか)が客から無理な要望を突き付けられてもすぐには「できません」とは言わないようにして、1人1人の宿泊客と真剣勝負をするつもりでサービスに当たっていたと指摘。

「要望に対するベストな答えではないけれども、汗をかいて何とかベターな答えを見つけ出してきたのなら、客もその努力を認めてくれるはずだ。そんな汗をかくことが重要だ」と客室係を指導していたと語った。客がいかに満足を得られるかを第一に考えながら、気遣い、気配り、気働きを行う。それが加賀屋のおもてなしの原点だという。

加賀屋は232室、1日に約1400人も宿泊できる大型日本旅館だ。これだけの施設を約300人の従業員(うち客室係は約180人)で担当しているという。日本の旅館は客室係が客を部屋に案内し、着替えも手伝うし、部屋で夕食、朝食も提供するのが普通。部屋に案内し設備の説明をするだけで、客のプライバシーに立ち入らないホテルとの大きな違いだ。

◇料理自動搬送システムを導入し企業内保育所を設置

加賀屋は自社で行うサービスを、当たり前のことを当たり前に行う「正確性」とお客様の立場に立って「ホスピタリティー」の心で接することと定義し、それを実現させるための企業努力を続けると経営理念でうたっている。その取り組みがおもてなしで、目指しているのは「宿泊客が求めていることを、求められる前に提供することだ。

そのための努力の1つが料理自動搬送システムの導入だ。1981年、12階建ての新館をオープンさせた際に2階にある調理場から、客室のある各フロアに配置されたパントリー(配膳室)までを機械化した。これで客室係が料理を運ぶ手間を大幅に減らすことに成功した。結果として、客室係は重労働から解放され、その分宿泊客に接する時間も増えた。

もう一つは86年に企業内保育所「カンガルーハウス」を作ったことだ。おもてなしの最前線に立つ客室係は女性。子どもを持った女性が安心して働けるよう加賀屋の本館から徒歩3分の場所に8階建ての母子寮を作った。

◇おもてなしを台湾に“輸出”

加賀屋は10年12月、台湾を代表する台湾北投温泉に、現地資本と合弁で「日勝生加賀屋」(台北市)をオープンした。加賀屋の施設、備品や和室などのハードはもちろん、ホスピタリティー精神といったソフトも能登から台湾に”輸出”した。

台湾から10人の研修生を受け入れて、半年間加賀屋で客室係の基本を教え込んだ。「70人募集したところ300人が応募してきた。彼女らに着物を着せ、正座も覚えてもらった」(小田相談役)。台湾でも加賀屋の流儀を踏襲している。

加賀屋は今年も旅行新聞社の主催する「プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選」の総合部門で一位を獲得した。36年連続だ。加賀屋のおもてなしへの評価が揺るぎないことを示した。ぜひ一度世界の旅行者の評価を聞きたい。

 

「本当に必要な情報は足りない」

カテゴリー: ジャーナリズム, 英語力/情報力/文章力, 講演会/シンポ/セミナー/勉強会

2015/07/09  23:33


 

講演会のパンフ(日比谷カレッジ)

講演会のパンフ(日比谷カレッジ)

 

在米ジャーナリスト、菅谷明子(すがや・あきこ)氏による「米国メディア激変に見る社会に不可欠な情報とは」と題した講演会が7月8日、千代田区立日比谷図書文化館で開催された。

米国ではワシントン・ポスト紙やニューヨーク・タイムズ紙などを含め大手メディアが部数を大きく減らす一方、ソーシャルメディアが急成長し、新たな動きも高まっている。菅谷氏はハーバード大学ニーマンフェロー(特別研究員)として、ソーシャルメディア時代のジャーナリズムを研究。現在はニーマンジャーナリズム財団役員を務めている。主著は『メディア・リテラシー』(岩波新書)。

菅谷氏は、既存の米ジャーナリズムが衰退している一方、新メディアのスタートアップ(立ち上げ)が百花繚乱でもあると指摘。具体的にはハフィントンポストに代表されるアグリゲーション(他社記事のまとめサイト)ジャンルが確立されたことを紹介した。

情報過多で、どんな情報も簡単に手に入るのが今のネット社会。しかし、「これだけ情報があふれていながら、大事な情報は圧倒的に足りない」と菅谷氏は指摘する。むしろ、社会が本当に必要とする情報は全く不足している。

しかし、そうした情報を取得するのは個人では限界がある。社会に不可欠な情報を得るためには、記者が問題の深層に迫る「調査報道」が重要だと主張する。掘り起こさなければ表面化しない問題は数多い。

一般紙の記者からは、現場レベルでは調査報道に取り組む努力を少しずつはしているとの意見が述べられた。菅谷氏は、これについて、「一般の人が調査報道の価値を分かるようにする『パッケージ化』が足りない。普通のニュースとどこがどう違うのか、そのニュースにはどういう価値があるのか、その記事が出ることによって政策がどういうふうに変わり、どういう価値が生まれたかなどを分かりやすく伝えていく。そういう努力がもっと必要だ」と指摘した。

国民の『新聞離れ』が起こっていることについては、「大事なことは新聞が生き残ることではなく、そこにまた来たくなるような新聞を作ることだ。どういうふうな情報を提供すれば、若者が読みに来るのかを考えることが重要だ」と述べた。グーグルで検索しても絶対にない情報や、市民にとって必要な情報を提供することが大事だと語った。

「ジャーナリストは専門家ではない。専門家のほうがもっと詳しいし、専門家とは立ち位置がそもそも違う。ジャーナリストはあらゆるしがらみから独立し、利害を批判的にみながら情報を発信している」。

読ませる魅力的な文体を持った記事でなければ、読者を獲得するのは難しい、とも指摘する。そうするためには、個々のジャーナリストが個別の体験から問題意識を開いていくしかないとした上、「誰に向けて書いているのか。距離感を意識しながら、書いていくことが必要だ」と強調した。

菅谷氏によると、米国ジャーナリストには、「ジャーナリズムは民主主義の基盤」だとの認識が強い。ここは日本とかなり違う。それゆえ、単に事実を書くだけではなく、調査能力もあるし、文章力も持っている。読者の側も「この会社のあの記者の書く記事だからお金を出したい」という気持ちが強い。

日本の新聞業界の場合、「マスを狙いすぎ。マスコミがリテラシーを下げている。記事が物足りない」という。日本も「ここでしか読めないという価値を作っていく。そういう価値を生み出せる記者を育てていく努力が必要だ」との考えを菅谷氏は示した。

菅谷氏は、日本のジャーナリズムに変化を起こすためには、市民が報道機関を批判するだけでなく、市民の側ももっと調査報道を支えていくことが必要だとの考えを一段と強くしているようだ。

日本のマスコミは産業としてもあまりに巨大すぎて、身動き取れない状態に陥っている。最大部数を誇る読売新聞は1000万人もの読者を意識している。そうした読者のご機嫌を損ねないような紙面を作ろうとしたら、差し障りのない無難な記事しか出てこない。つまらない記事しか生まれない。

いくら個性的な記者がいても、その個性が埋没していく。マスコミの賞味期限は過ぎても、あまりにも組織が巨大化し、急激な変化に対応できない。それを変えるのは至難の業だ。そんなものにエネルギーを投入するのは非生産的だ。

調査報道と言っても、政治や経済、社会の深層に迫るといった大上段に振りかぶったものでなくてもいい。もっと身近な社会に根ざした問題でもいい。そんなところでもっと知りたいこと、知らせたいことが数限りなくあるはずだ。そういうところから手を付けていくのもジャーナリストの仕事に違いない。

『国際メディア情報戦』

カテゴリー: 【メディアリテラシー研究】, ジャーナリズム, 英語力/情報力/文章力, Books

2015/04/13  22:46


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書名:『国際メディア情報戦』
著者:高木徹(NHKディレクター)
出版社:講談社現代新書(2014年1月20日第1刷発行)

『フリーライターになろう!』

カテゴリー: 英語力/情報力/文章力, Books

2013/02/28  10:07


「ノウハウ本」というよりか、思いっきりの「ワタクシの本」でした

「ノウハウ本」ではなく、思いっ切り「ワタクシ本」でした

 

書名:『フリーライターになろう!』
著者:八岩まどか(やついわ・まどか)
出版社:青弓社(2012年4月15日第1刷)

 

いつだったか、どこだったか、思い出せないのだが、どこかの書店の書棚を眺めていて、この本と目が合った。手を出して、中身をぺらぺらした。ぺらぺらどころか、5分か10分か立ち読みした。なかなか面白いなと思った。しかし、そのときはそのまま買わなかった。

会社勤めをやめ、フリーで活動しようとしていたときだ。会社ジャーナリストを35年もやってきて、自分なりのジャーナリズム論というのはもちろん持っているつもりだが、それでも会社ジャーナリストとフリージャーナリスト(あるいはフリーライター)とは違うはず。どこがどう違うのか分からない。それを明確にさせたいという気持ちがあったからだ。

その後、自宅近くの図書館で再会した。別の本を借りに行ったとき、何気なく返却本が積まれているキャビンを見たら、この本が目に入った。表紙のデザインが黄色であることも気づいた理由かもしれない。そして、借りてきた。仕事の合間についつい読みふけってしまった。

著者の八岩まどか氏は何とも個性的だ。魅力的だ。単なるノウハウ本ではなく、本書には著者の個性がふんだんに盛り込まれている。紛れもなく、フリーライターとして仕事している自分をそのまま書いているからだ。自分論を書いているからだ。

「自分はこんなライター稼業をしている。フリーという生き方は結構辛いが、それなりに面白いですよ。よかったら、やってみませんか」という私的ライター論だ。だから、読者の共感を呼べる。

◍「ライターになるための方法は1つではない。こうすれば必ずライターになれるという正解はないのだ。ライターにとって大切なのは、自分ならどう考えるか、どう行動するかである」

◍「日本語の『ライター』とは、物書きの業界では『何でも屋』にあたるからだ。あえて日本語で表現するとすれば『よろず物書き引き受け業』とでもあるのが最も実態に近いだろう」

◍「日本の物書きの世界では、ライターと作家にははっきりとした違いがある。あるライターはその違いを、『作家は個性を主張し、ライターは一般的な視点を重視する』と表現している。作家は文章を書く場合、それを自分の作品として表現する。それに対して、ライターは取引相手から依頼されて書くのが一般的だ。ライターと作家は違う存在であるが、微妙につながってもいるのだ」

◍「フリーライターは、原稿を書くという仕事によって生活している人間だ。サラリーマンと違うのは、企業の社員として勤務するというスタイルをとらず、フリーで仕事をしている点にある」

●「『継続は力なり』という言葉があるが、ライターの仕事はまさにこれにあたる。苦しくてもしがみついて、ライターとしてやっていくこと-それがライターとして生き残る最低の条件といえるのだ。・・・私がフリーライターになりたてのとき、某週刊誌のデータマンをやった話を第2章で書いた。当時、ノンフィクション作家鎌田慧さんの連載について書いたことがある。取材が終わって新橋の寿司屋で一緒に飲んでいたとき、鎌田さんに、『大丈夫、力があればそのうち表に出られるよ』と言われた。私が『力って・・・、何でしょうか?』と聞き返すと、間髪を入れずに、『やる気だよ!』という答えが返ってきた。その時の言葉をいまでもよく思い出す。とくに苦しくなったときに、私が支えられた言葉である。これからライターを目指す人にも、ぜひこの言葉を贈りたい」

”開き直り”英語塾(上)

カテゴリー: 英語力/情報力/文章力

2012/01/19  23:56


「”開き直り”英語塾」パンフ

日比谷文化図書館主催の日比谷カレッジ「英語が苦手なビジネスパーソンのための”開き直り”英語塾」に参加した。全2回で各回参加費1500円。英語学習に苦労している人がこの世の中にいかに多いかを物語るように、当日までに定員60人の受付は終了していた。

◆意地でも続けるしかないか

私も含め、「英語」は「道具」だと頭では思いながら、その道具がなかなか自分のものにならず、結果的にだらだらと学び続ける人も多いかもしれない。「英語はあくまでツールだから、勉強は早く終えて、自分の専門性を高めることに時間をかけましょう」と言われても、既に膨大な時間とお金を掛けてしまった者としては、すんなり、「はい、そうですか」とはなかなか言えない。言いたくないのが正直な気持ちだ。ではどうすればよいか。

私は、もうこうなったら、意地でも英語の勉強を続けるしかないという気持ちになっている。せっかく、過去50年間近く、英語と付き合ってきて、今さら縁を切ることなんてできない。自分の思い通りに英語をモノ(習得・マスター)にできていないが、それでも英語を学んできて良かったと思えることもあるからだ。既に会社定年を終え、英語をビジネスに生かすことは必須ではなくなった身にとっては、英語との付き合いをこれからどうすればよいかは結構、大きな問題だ。趣味というか、道楽で続けるしかないのかもしれない。ボケ防止にもなるかもしれない。

「”開き直り”英語塾」の講師は手島直樹氏。日産自動車でカルロス・ゴーン氏のアドバイザーを務めた人物。彼が提唱しているのは、「ビジネスパーソンにとって英語はあくまで『ツール』で、英語の勉強は早く終えて、自分の『専門性』を高めることに時間をかけましょう。あとは、『現場』で、どんどん試すだけです」。

◆幻想だった「ネイティブ願望」

たまに仕事で英語を使うだけの話だから、「相手の話すことがわかり、自分の言いたいことがわかってもらえば、それで十分」というのが基本的スタンスだ。要は「通じれば十分」と割り切った立場だ。日本人がネイティブと同等になるとしてもストレスが高まるだけだし、これだけ非ネイティブが増えた世界では非ネイティブ英語で十分だと主張している。文字通り、”開き直り”だ。

個人的には自分もそう思っていた。英米に永住するつもりもないし、英語同時通訳者になろうという気もなかった。英語は所詮、道具だという風にも思っていたが、それでも心の底では「ネイティブのような英語を使いたい、ネイティブになりたい」という思いが潜んでいたのかもしれない。「これだけ時間を投入し、努力してきたのだから、いずれ自分もネイティブみたいに英語を操れるようになれるのではないか、なれるはずだ」という錯覚を抱いていたように思う。

しかし、ようやく最近になって、「英語をネイティブにように操るようになれる」ことが全くの幻想でしかなかったことが分かってきた。薄々は感づいてはいたものの、自分では認めたくなかったのだろう。それを認めると、自分がこれまでやってきたことが「壮大な徒労」だったことを認めることになるからだ。しかし、もうそろそろ、英語マスターへの挑戦に敗北した事実を認めなければならない時期にきているようだ。手島氏の講演を聴きながら、そんな風に考えた。

◆捨てられないならば・・・

ただ、英語学習に投じた資金は50年間で恐らく、数百万円にはなっているのだろう。この資金はもう回収不能だ。社内使用言語を英語に切り替えた楽天やファース トリテイリング(ユニクロ)にいまさら転職するわけにもいかない。投資対効果から言えば、これまでの自分の英語学習は失敗だった。それを認めながらも、自分なりの方針転換を考えている。

「英語の達人」にも、もちろん「ネイティブ」にもなれなかったものの、英語との付き合いは棺桶に入るまで続けたいと思っている。あがきながらも、少しでも上達したいと思う。長足の進歩は全く期待できなくても、現在の英語力を維持できればいい。英語力は所詮「積み重ね」だから、脳は老化しようとも、インプットが多ければ、歩留まりが悪くても、蓄積量は増えるはずだ。

このことはリスニングで実感している。ほぼ毎日、仕事をしながら「BBC RADIO 4 extra」(ドラマ、コメディー中心)をもう2年ほどずっとながらで聴いているが、最初は意識しないと頭に入ってこなかった言葉が1つ1つの言葉として分かってくるようになってきたのだ。長く英語のシャワーを浴びているので、聴いた英語の量が蓄積されてきたのだろう。

ながら学習は勉強方法として効率的とは思わないが、仕事をしながらだから、効率は二の次だ。とにかく、たっぷりシャワーを浴びているうちに、意識をせずとも、1つ1つの単語が立ち上がって、分かるようになってくるのは嬉しい。1つのセンテンスとして意味が取れるようになってくれば、しめたものだ。集中学習には不向きだが、リスニング力を向上させるには膨大な時間を必要とする。

◆生涯学習メリットは何か