三井記念美術館

カテゴリー: 東京日誌

2006/02/10  23:55


 神田で所要を済ませ、歩いて会社に戻ろうとして思い出したのが「三井記念美術館」(東京都中央区日本橋室町2-1-1三井本館7階)。昨年開館したばかりの美術館だが、一見の価値ありと勧められ、ずっと気になっていた。

 こういうものはなるべく早く実際に自分の目で見て、確認しておく必要がある。いったん気になりだしたら、気になりっぱなしで、どうにもならないからだ。平日の昼ごろだというのに、昼ごろであるがゆえにというべきなのか。とにかく、時間大尽たちで混雑していた。

 三井家と言えば、家祖・三井高利(1622~94)が伊勢松坂から息子たちに指示を出し、延宝元年(1673)に江戸本町に呉服反物を商う「越後屋」を開店したのが始まり。それが繁盛し、京都、大阪でも呉服屋と両替商を出店し、事業拡大。明治以降は三井銀行、三井物産などを設立し、財閥グループを形成したのはご存知の通り。

 江戸時代以来、300年余りにわたる三井家の歴史の中で収集され、伝えられてきた美術品約3700点を所蔵しているのがこの三井記念美術館である。日本橋三井タワーに隣接している。

 ちょうど開館記念特別展Ⅱ「日本橋絵巻」を開催中で、中でも圧巻は神田から日本橋南岸までの通町筋を描いた全長12メートルにも及ぶ「き代勝覧」(ベルリン東洋美術館所蔵)。描かれているのは1671人。よくもまあ、これだけ細密に描いたものだ、と感心した。

JR福知山線

カテゴリー: 東京日誌

2006/02/07  01:32


 週末、新大阪駅からJR福知山線に乗った。特急「北近畿21号」。大阪を過ぎて次に止まるのが尼崎。尼崎駅では姫路方面網干行き「新快速」と接続していたが、雪の影響もあって、新快速のダイヤに遅れが出た。

 特急は「新快速」から乗り換えの客が5人いたこともあって、尼崎駅で接続待ちをし、結局、同駅をおよそ4分遅れで発車した。電車が少しでも遅れれば、それだけで、接続に影響が出る過密ダイヤで運行されているのが実態だ。

 遅れはいろんな形で起きている。雪などの自然現象のこともあるだろうけど、日常的な遅延要因は混雑などによる遅れだろう。とりわけ、ラッシュアワー時の場合は、乗り降りに時間が掛かるだけに、それだけでも遅れを作ることになる。ダイヤ通りに運転することが難しい。

 そんなことをおかまいなしに、発車前に飛び込み乗車する光景をよく目にする。乗客の側からすれば、1本乗り過ごす余裕がないからこそ、飛び乗る。乗客も余裕がなく、運転士のほうも余裕がない。そんな中で事故が起こる。

 最近は車が多くて、福知山線に乗ったのは例の事故以来初めて。尼崎を過ぎて、問題の現場を通るのがひどく気になった。しかし、かつての記憶からすれば、伊丹までの間、信じられないくらいの低速運行だった。事故以来、ダイヤ改正が行われたようだ
 

大手町ファーストスクエア「宴」

カテゴリー: 東京日誌

2006/02/03  23:31


素敵な時と料理を粧うトップオブザスクエア「宴」(うたげ)。日本料理、鉄板焼、フランス料理の各レストランと会議室・宴会場を備えた施設だ。接待や会合、または会議、各種パーティーなどの場を提供するマルチスペース。

 場所は大手町ファーストスクエアウエストタワー23階(東京都千代田区大手町1-5-1)。東京メトロ「大手町」から目指すはC11出口。地下から行ったので、今ひとつ土地勘が分からない。パレスホテルが運営し、パレスホテルの味とサービス、それに大手町の展望を楽しめるのが売りである。

 3日夜、この「宴」であるマスコミ関係者と企業の広報担当者の懇親を目的とした懇親会が開かれた。もう10年近く、ほぼ毎年参加している。たった年1回ではあるものの、それが何年も続くと、意外と顔見知りが増えるので面白い。懐かしい顔にも会えた。何でも、継続することはすばらしいことだ。

 それにしても、東京はどこもかしこも超高層ビルや超高層マンションが増えた。23階などはもう超高層とは呼べないのではないか。これだけ地震の多い土地なのに、次から次へと天を衝くがごとく、超高層ビルが建っていく。耐震構造技術がいくら向上したとしても、やはり超高層ビルの中で揺れたら怖い。

 問題はビルの倒壊そのものよりも、エレベーターなどの自動停止だ。エレベーターの中に閉じ込められ、身動きとれなくなるのが怖い。運転を再開させるにはそれなりの技術が必要だという。いざというときに、すぐ駆けつけてもらえるとは限らない。その場合、どうすればいいのか。心配の種は尽きない。便利さと快適は不便と恐怖との裏返しである。

三井越後屋ステーション

カテゴリー: 東京日誌

2006/02/02  23:48


 銀座からずっと歩いてきて、三越本店の対面まできてびっくりした。刃物の老舗「木屋」の前のビルに井桁マークの暖簾が掛かり、まるで江戸時代にタイムスリップしたみたいに、「三井越後屋」が出現したからだ。一瞬、わが目を疑った。

 再現されていたのは江戸時代の呉服商「三井越後屋」の概観。三井越後屋は当時も、流行の発信地でもあったとか。よく目を凝らし、確かめてみると、「三井越後屋ステーション」なる暖簾も目に入った。

 「三井越後屋ステーション」(東京都中央区日本橋室町2-2-1三井第三別館1階)は新たな日本橋地区の情報発信拠点として設けられたステーション。2005年10月10日から2006年3月31日までの期間限定で、街づくりの新しい拠点として、日本橋に関する情報を発信しようという狙いのようだ。

 テーマは「伝統と革新」。ステーションの中をゆっくり見学する時間がなかったが、中をのぞいた2月2日の夜はちょうど、「越後屋寄席」と銘打った新作落語が披露されていた。ゆっくり聞きたかったが、すぐ前の生蕎麦「むろまち」で友人がお待ちかね。期間内に再訪したい。

 ステーションを提供しているのは三井不動産。それに何という余裕だろう。一文にもならないのに、これだけの店を再現して、日本橋の宣伝に一役買おうというのは見上げた根性だ。こういう遊びはなかなかできるもんではない。

鯖街道

カテゴリー: 東京日誌

2006/02/01  02:43


 若狭湾と京の都を結ぶ道のことを通称「鯖街道」と呼ぶ。若狭湾で取れた鯖に、一塩して、夜も寝ないで京都まで運ぶと、ちょうど良い味になっていた、というのが命名の理由らしいが、本当のところは誰も分からない。

 その道も一本だけでもなく、若狭湾の幾つかの地点から、京都や奈良、飛鳥、はたまた丹波の篠山あたりまでにも通じていたようで、運んだものも、鯖だけではもちろんなく、日本海の幸や大陸からの文化をも届けたようだ。

 京王百貨店新宿店で開催されていた「第10回福井県越前若狭の物産と観光展」をのぞいて、すぐ目に飛び込んできたのが越前鯖の棒寿し本舗「日古里(にっこり)」(福井県大野市元町8-16)の棒寿し。おいしくいただきました。雅の「浜焼さば寿し」も結構でした。

 鯖は15%以上の脂肪分のものが美味とされるとか。季節的には産卵を終えたのちエサをたっぷり食べ、脂がちょうどよくのる秋から冬にかけて漁獲された鯖が最もおいしいという。水揚げの一番多いのが八戸だ。

げすいた

カテゴリー: 東京日誌

2006/01/29  23:51


  寒い日に風呂に入るのはちょっと辛い。服を脱いでお湯に浸かるまでの時間がやたらと長く感じられ、その間に風邪を引きそうな気になるからだ。とりわけ、お湯に浸かるまでに、身体がびくっと震える。この時間は短ければ、短いほど望ましい。

 そんなときに必ず思い出すのが昔のお風呂。鉄釜の五右衛門風呂だ。昔の家の風呂は土間を横切ったところにあって、そこまで行くのがまた実に寒かった。風呂場に入って、服を脱いで、中に入るまでがさらに寒かった。

 五右衛門風呂はかまどの上に鉄の釜を据え、下から薪を炊いて直火で沸かすのだが、何せ鉄の釜。そのまま入ると、とんでもなく熱い。それゆえ、釜の底に木製の「げすいた」(底板)を沈め、足が直接釜の底に触れないよう、細心の注意を払わなければならない。

 「げすいた」をうまく底に沈めるには、両足で上手に踏ん張るなど、それなりの経験と技術が必要で、バランス感覚がものを言う。バランスを崩すと、沈下に失敗し、痛い(熱い)目に遭う。この作業に時間を要すれば要するほど、寒さを甘受しなければならなかった。

 あれは50年ほどの前のことだった。子供心に、あの頃のことを覚えているから不思議だ。それにしても、便利な世の中になったものだ。ちょっと、お湯の温度が下がれば、片手で「追い焚き」のボタンを押すだけ。あっという間に、熱くなる。もちろん、ユニットバスに、「げすいた」など無用の存在だ。現代はもう、思い出を作れない時代なのだろうか。

「8月のクリスマス」

カテゴリー: 映画/テレビ/舞台

2006/01/28  12:22


 毎日をいかに忙しくするか。無駄な時間をどれだけ減らせるか。そんな生活をどうしたら実現できるか。それが毎日の最大のテーマだ。「Hard Work,Hard Play」-つまり「Hard Live!」が信条だ。

 スケジュール帳に目一杯、予定を詰め込む。少しでも空いた時間をなくすため、無理やりに予定を入れ込む。1つの予定がたとえキャンセルになっても、その場合、代替できる予定を考えておくのも大事だ。予定がないと不安なのである。

 仕事の予定だけでないのがせめてもの救いかもしれない。まだ現役だから、会社の仕事は放っておいても入ってくるが、プライベートの予定はそれなりの努力が必要だ。それも、それだけの時間を投入するのだから、それにふさわしい内容でなければ、満足できない。

 それゆえに、そのプライベートな予定を継続的に作り出すのもそんなに簡単なことではない。いつも、いつも、次は何をどこでどうするかを考えていなければならない。毎日が予定のことで頭が一杯だ。

 こんな生活は、「動的な生活」とでも呼ぶのだろうか。自ら動くことによって、何らかの「動き」を作り出していく。その「動き」が別の新しい「動き」を呼び起こし、それらの派生的な動きがある一定の方向性を作り上げていく。実際にそうならなくても、それが普通の流れだろう。

 「8月のクリスマス」(2005年日本映画、長崎俊一監督、飯田橋ギンレイホール)を観ながら、ここには全く別の時間が流れているのを知った。静的で、控えめで、清潔感、透明感に溢れ、それでいて暖かな世界。現実の世界とあまりにもかけ離れた、失われた風景。

 主演:山崎まさよし、関めぐみ、大倉幸二

 

CME株価が史上最高値更新

カテゴリー: 経済/デリバティブ

2006/01/27  01:02


ニューヨーク証券取引所(NYSE)に上場されているシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)の親会社、CMEホールディングス社の株価が24日、前日比23・95ドル高の408.42ドルと初めて400ドル台を付けて終わった。昨年11月25日に付けた最高値(396.90ドル)を更新した。

 これは先に伝えられたCMEによるニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)株式10%買収交渉が決裂したことが好感されたようだ。もし、合意していれば、CMEは会員組織のNYMEXとの間で、”文化的な衝突”に直面したとの見方が強かったが、交渉決裂の結果、それが回避されたことが市場で評価されたようである。

 また価格が高騰した背景には文化上の衝突回避とともに、CMEがエネルギー先物の上場を計画しているとの思惑もありそう。CMEは電子取引システムの「グローべックス」を武器に全米最大の先物取引所にのし上がったが、同システムにエネルギー先物を上場すれば、依然、伝統的な手振り方式の取引にこだわっているNYMEXから流動性を奪うことも考えられる。これも歓迎されたようだ。
 

老人大国

カテゴリー: 東京日誌

2006/01/25  23:57


 このところ乗る電車の乗客が老人ばかりのように思えて仕方がない。錯覚ならば、それに越したことはないのだが、どうもそうではなさそうだ。少子化が加速的に進行し、その分、確実に高齢化に弾みが掛かっているのは紛れもない事実である。

 自分もその”老人”の仲間入りをしつつあるはずだが、なかなかそれは認めたくないらしい。つい、老人から目を背けたりするのは現実逃避も甚だしい。何ごとも、事実からスタートしなければならない。いくら自分では”老い”を認めたくなくても、厳然とした事実は受け入れるべきだろう。

 都会でこうだから、田舎にいけば、もう”老人”だらけではないか。そう言えば、郷里の田舎でも、子供が外で遊んでいる姿を見る機会が極端に減った。子供など、どこにも居ないのではないかと思ってしまうほどだからだ。どこに居るのか。そもそも居ないのではないか。

 私の所属する村落共同体の最小単位である「部落」(100軒ほどか)にはかつて同級生が何と23人もいた。この23人が学校から戻ってくると、外で一斉に遊ぶのである。どこを見ても、こどもが溢れている光景が広がっていた。教室でもそうだった。あれは何だったのか。

 中国は13億人が住んでいるという。1人子政策にして、そうである。実態はもっといるのではないか、というのが衆目の見るところである。それだけの胃袋を満たすというのは大変なことだろう。

 中国国家統計局が1月25日発表したところによると、2005年の同国の国内総生産(GDP)の前年度伸び率は物価変動の影響を除いた実質ベースで9.9%だった。GDPの規模ではフランスを抜いて米国、日本、ドイツ、英国に次いで5番目になった。

 人口が多いということは大変なことである。大変な力である。それだけで存在感が高まる。戦後の日本社会は人口増加→成長を前提に成り立ってきた。それが反対のサイクルに入ったのだ。考えてみると、これは大変なことである。考えなくても、想像力を少し働かせば、分かることだ。いやはや、大変な時代になりました。

 

NYMEX株10%取得はGAに軍配か

カテゴリー: 経済/デリバティブ

2006/01/24  23:58


 ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)株式の一部売却をめぐる交渉が最終局面を迎えている。民間証券会社のゼネラル・アトランティック社(GA)とシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)がしのぎを削っているが、ここへきてGAが買収金額を引き上げた結果、どうやらGA側に軍配が上がりそうな気配である。

 NYMEXとGAは昨年11月、NYMEX株式10%を1億3500万ドルで売却することで暫定合意したが、一部NYMEX会員から安過ぎるとの異議が唱えられたことで、話がこじれた。そこへ、同12月、全米最大の先物取引所であるCMEがNYMEXへの資本参加に意欲を表明したことで、俄然、買収合戦の様相を見せていた。

 NYMEXとCMEの交渉はCMEの電子取引システムであるグローベックスの利用コストをめぐって決裂したもよう。一方、GA側は買収価格を1億7000万ドルに引き上げ、交渉で優位に立ったといわれる。

 GA(本社コネティカット州)はニューヨーク証券取引所(NYSE)が先に買収した電子取引会社アーチペラゴ・ホールディングス社の株式を保有している。NYSEは2月に上場する予定で、その暁にはGAはNYSE株を約7%保有する見込み。

 CMEは金融先物やコモディティーで強力な商品を持っているが、エネルギー関連の商品は上場しておらず、NYMEXの独占を許しているのが実情。これだけ石油価格が高騰し、流動性が高まっている以上、何とかしてエネルギー商品の絡みたいのは正直なところ。NYMEXへの資本参加が不可能になった場合、自前のエネルギー先物商品の上場に動くとの観測がもっぱらだ。