NYMEXが日本事務所開設

カテゴリー: 経済/デリバティブ

2005/01/18  23:10


 ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)が東京事務所を開設した。以下は1月10日発表のニュースリリースの全文。

 【ニューヨーク1月10日】NYMEXは1月11日付で東京に事務所を開設する。

 コモディティー業界で、15年以上にわたって、役員レベルの経験を有するトーマス・J・マクマン氏がアジア事務所の代表を務める。マクマン氏はNYMEXの元理事で、ガソリン・天然ガス・プロパン諮問委員会やガソリン受け渡し委員会の委員を務めた。

 マクマン氏はかつて、NYMEXフロアで天然ガス先物・オプションの取引を行うガスリンク社の社長を務めたほか、ニューポート・エナジー社社長、独立系フロアブローカーのユナイテッド・エナジーのトレーディングフロアマネジャーでもあった。

 マクマン氏は現在、全米先物業協会日本支部(FIA-J)の理事を務めている。同氏は日本、香港、シンガポールの顧客との業務を含め、NYMEXのために引き続き、アジア市場の開拓に取り組む。

 同氏はメリーランド州ワシントン・カレッジで歴史および政治学の学士号を取得している。

 新事務所はアジア市場に貢献するため、多言語使用スタッフを配置している。住所は東京・東新橋サンマリノ汐留6階。電話は81-3-5408-5291。

 NYMEXのジェームス・E・ニューサム社長は「増大するアジアの顧客基盤に寄与するため、日本に新事務所を開設できることに興奮している。NYMEXは、アジア地域が、ダイナミックな成長期中に、リスク管理手段を必要としていることを認識しており、アジア市場に金融サービスを供給することを約束する」とコメントしている。

錦鯉文化の復活を願う

カテゴリー: 東京日誌

2005/01/16  23:44


 新潟県中越地震で一躍有名になった山古志村。地震があって初めて、この地方が錦鯉の発祥の地であることを知った人は多いに違いない。私もその1人。山古志地方は錦鯉と並んで闘牛も盛んなところで、1月16日(日)午後、東京大学農学部弥生講堂一条ホールで「地域の無形文化を守るために-闘牛と錦鯉の教訓に学ぶー」と題する緊急シンポジウムが開かれた。財団法人農学会、生き物文化誌学会、ヒトと動物の関係学会の共催だ。

 パネリストの吉田俊一全日本錦鯉振興会副理事長によれば、地震による錦鯉の被害は以下の通り(昨年11月15日時点)。

 被害経営体数    122件/主要経営体は約200件
 野池被害        3625面/4472面
 被害面積        393.4ヘクタール
 錦鯉死亡尾数     1,011,502尾
 被害総額        44億1887万円
 
 錦鯉と言えば、”成金趣味”か”金持ちの道楽”くらいのイメージしかなかったが、山古志地方にとっては、錦鯉は地域のアイデンティティーを支える原点であり、文化だった。もちろん、生活を支える産業ではあるものの、地域住民にとっては「厳しい自然の中で、ただ生活するだけではなく、生活するために必要な文化」(吉田氏)の要素が強かったという。

 同じく全日本錦鯉振興会副理事長で、小千谷市闘牛振興会実行委員長を務める間野泉一氏の肩書きが示すように、錦鯉と闘牛はセット。牛の堆肥を寝かせて、それを池の錦鯉にやるからだ。コメをつくるのも野菜をつくるのも、錦鯉を飼うのも同じことだという。

 ・錦鯉の起源は江戸中期ごろ
 ・品種は80種以上
 ・世界中で”Nishikigoi”として飼育されている
 ・”泳ぐ宝石”から”泳ぐ芸術品”へ

 金魚や熱帯魚など観賞魚は数多くあるが、池と一緒に鑑賞できるのは錦鯉が唯一。今や、生産量の7割以上を輸出が占めており、とりわけ、英国ではガーデニングとの関係で人気を集めているとか。1月22日(土)、23日(日)には東京都大田区平和島の東京流通センターで第36回全日本総合錦鯉品評会が開催される。災い転じて福となす、だ。錦鯉文化の復活を期待したい。

TOCOMスクエア

カテゴリー: 経済/デリバティブ

2005/01/15  13:20


 1月14日(金)午後、東京・内幸町のプレスセンターから、歩いて銀座を突き切って会社に戻る途中、銀座8丁目の交差点で信号待ちをしていたら、目に飛び込んできたのが「TOCOM square」なるオレンジ色のしゃれたオフイス。銀座8丁目4番23号クレグラン銀座ビル1階。銀座日航ホテルの隣と言ったほうが分かりやすいかもしれない。

 そう言えば、東京工業品取引所(TOCOM)が銀座のどこかに情報発信基地をつくったということは聞いていた。これがそれ。せっかくだから、ちょっと見学。TOCOMとラジオNIKKEIによる金融情報提供と、商品先物取引への理解と認知を目指すスペースとか。昨年12月24日に開館されたばかりだ。

 平日17時30分からはラジオNIKKEIによるラジオ番組「マーケット・トレンド」を公開生放送している。金融情報はともかく、商品先物取引に関する情報発信基地が街中に、しかも銀座にできたというのは、考えてみれば、時代も変わったものだ。今後の課題は、銀座を往来する人たちの関心をどれだけ引き付けられるか、だろう。成功を祈りたい。

”元気な”防衛庁

カテゴリー: 途上国/ODA

  12:47


 「今年は酉(とり)年。何とか鶏に、大きな声で防衛省!と鳴いてもらって、省に昇格したい」と悲願を口にするのは大野功統防衛庁長官。1月14日、日本記者クラブで開かれた昼食会でのこと。「なぜ防衛庁なのか。『庁』は専門分野、特定分野で実務的な仕事をするところ。防衛の仕事とは国全体を守る仕事。国家機関と言ってもいいくらいだ。国をトータルに預かるものがエージェンシー(庁)でいいのか」と鼻息が荒い。

 このところの防衛庁はイケイケドンドンである。2004年9月27日に大野長官が就任してわずか3ヵ月で、イラクへの自衛隊派遣延長、新防衛大綱の決定と大仕事を仕上げて、今は米軍再編問題に取り組んでいる。中国の原子力潜水艦の領海侵犯問題への対応や、スマトラ沖大地震・インド洋大津波への国際緊急援助活動など大車輪の活躍ぶりだ。

 防衛庁のプレゼンスが一気に高まった背景には世界の安全保障をめぐる環境が激変したことが大きく影響している。その象徴が2001年9月11日に起こった米同時テロ。それまでの国と国との脅威から、多彩な脅威に対処しなければならなくなり、どうしても国際協力が重要になってくるからだ。

 この結果、必然的に生じてくるのが防衛と外交の一体化。「一体化と言えば、誤解を招くので、境界線がなくなってきた、と言っている。外交と防衛のいずれも平和をつくるという面で防衛の役割を大きくしていく。外国へ行っても、弾(たま)を撃たない。そういう世界の中で平和を構築していく」(大野長官)。時代の要請とはいえ、防衛庁があまりに”元気”になる世界は決して手放しでは喜べない。

「思えば、かなう」

カテゴリー: 東京日誌

  00:46


 1月12日、都内で開かれたある会合で、マラソンランナー、有森裕子さん(38)の講演を聞く機会があった。と言っても、会場に駆け付けたのは講演もほとんど終わりに近づいていたころで、聞いたのは最後のせいぜい15分程度。本当にわずかな時間だったが、いつの間にか、話の中身に魅せられ、目も潤んでいた。 「何も取り柄のないわたしは、人一倍努力しないと、人並みになれない。それだけを考えて生きてきた」(自伝的エッセイ「わたし革命」(岩波書店))という彼女。逆子、丙午の年に生まれた女の子、先天性両足股関節脱臼、自動車事故とハンディキャップばかりを背負った15歳の女の子が初めて頑張れるものとの出会いが走ることだった。

「思いが強ければ、夢はかなう。だれもが口にする言葉ではあるけれど、その「思い」を毎日の生活のなかで持ちつづけることが、どんな難しいかを、わたしは身をもって知った」(同)。実に簡単なことだが、1つのことをずっと思いつづけることは楽ではない。

女子マラソンでバルセロナ五輪銀メダル、アトランタ五輪で銅メダルに輝いた有森さんだが、岡山・就実高、日体大時代は全くの無名の存在。国体すら、出場の経験がなかった。この彼女が10月22日開催の「岡山国体」女子ハーフマラソンに出場し、高校時代からの夢を実現するとのニュースが翌13日、流れていた。いまさら、国体でもないだろうが、それでも夢は夢。このニュースを聞いて、他人事ながら、嬉しくなった。

「陶板名画」を観る

カテゴリー: 東京日誌

2005/01/14  03:35


  「陶板名画」なるものをご存知か。原画を撮影したポジフィルムから写真製版し、転写した陶板(板状の焼き物)を焼成。それらの陶板を何枚も組み合わせて作られた絵画のことだ。初めて見たのは都営地下鉄大江戸線・築地市場駅の壁面に飾られた巨大な浮世絵。片岡球子の原画から作ったものだ。

 陶板名画では、大塚製薬グループが創立75周年記念事業として徳島県鳴門市に設立した「大塚国際美術館」が有名だ。同美術館で展示されている印象派の名画28点が東京・大手町の大手町サンケイプラザで特別展示されているというので、最終日の1月12日、仕事の合間にほんの15分ほどのぞいた。百聞は一見に如かずである。

 ゴッホ、ルノワール、モネなど、世界を代表する名画がずらり。とにかく、陶板名画は変色も腐食もしない。2000年以上にわたって、そのままの色と姿で残るというからすごい。大塚国際美術館には世界25カ国、190余の美術館が所蔵する至宝の名画1074点が原寸大で展示されているとか。使われているのは大塚オーミ陶業の特殊技術だ。

 ミケランジェロの祭壇壁画「最後の晩餐」は痛みがひどく、専門家によって修復されたが、修復後の作品しか残っていない。それに対し、修復前の原画が陶板で残されており、われわれは両方を比較しながら、楽しめる。これも陶板名画の技術があってならばこそだ。世界中を探してみても、これだけの規模の陶板美術館はないとのことで、一度はこの目で確認してみたい。

レセプション参加はやめられない!

カテゴリー: 経済/デリバティブ

2005/01/11  23:55


 シカゴ商品取引所(CBOT)と全米先物業協会日本支部(FIAJ)共催の第2回年次レセプションが1月11日夜、東京會舘で開かれた。FIAJ主催のレセプションにはこれまで、シカゴにあるもう1つの先物取引所であるシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)の首脳が出席することが多かったが、今回はライバルのCBOTが共同スポンサー。
 
 レセプションではCBOTのバーナード・ダン理事長兼最高経営責任者(CEO)があいさつ。2005年の世界の先物産業の最優先課題はマーケットへのアクセス(参入)を増やすことであると述べ、CBOTとしてもそのために全力を傾注する考えを明らかにした。市場拡大の続くアジアとの連携は重要との判断がCBOT側にもあるようだ。

 レセプションの楽しみはもちろん、顔なじみに会って旧交を温めることもその1つだが、最大の楽しみは、それまで全く存在すら知らなかった人物と偶然に話を交わすことができることだ。今夜も最初に言葉を交わしたのが何と米連邦準備制度理事会(FRB)傘下の連邦準備銀行から出張中の調査部門担当者。へえ、こんなところに、こんな人が来ているということを知るのは格別の楽しみで、さらに、その人物と実際に話しをできるのは実に幸せだ。

 ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のトーマス・J・マクマン氏とは昨年11月の東京工業品取引所(TOCOM)レセプションで会って以来。同氏は11日付で、NYMEX東京事務所の代表就任が発表されたばかり。びっくりしたのは前日、フェアに参加した大阪証券取引所の執行役員氏に声を掛けられたこと。外国為替証拠金の上場を間近かに控え、ちょうど会いたいなと思っていた東京金融先物取引所(TIFFE)の太田省三専務にも会えた。これだから、パーティー出席はやめられない。

大証株式先物・オプションフェア2005

カテゴリー: 経済/デリバティブ

2005/01/10  23:25


 大阪証券取引所(OSE)主催の「株式先物・オプションフェア2005」が1月10日、東京国際フォーラムで開かれた。講演会と先物取引仲介業者の出展をセットしたフェアで、色んな意味で注目を集めている日本振興銀行の木村剛社長が講師を務めたこともあったためか、会場にはたくさんの投機家が詰め掛けていた。

 木村氏の演題は「おカネの発想法~本物のおカネ持ちになろう!」。話は軽妙洒脱で力強く、かつ論理明晰。日本が抱えている借金(国・地方の長期債務残高合計)は約700兆円と、国内総生産(GDP)の140-160%にも上り、国は全く当てにできない状態。「霞ヶ関にも良い人はいるかもしれないが、米びつは空。無い袖は振れないから、国に頼ってはだめ」と霞ヶ関を切って捨てた上、自分の資産は自分で守るしかないと強調。しかし、最後に氏が披露した投資原則は、「世の中にうまい話はない」。やはり、そう簡単にはおカネ持ちになれなさそう。

 「個人投資家が勝ち抜くためには!」と題して講演したのは日本システムトレーディングの柳谷雅之社長。自らの選んだ相場手法である「短期システム売買」について自説を展開。相場のある種の挙動に法則性を発見し、それを利用する売買をルール化するとの考え方に基づき、数秒から1週間以内の時間枠で短期売買を繰り返す。時間枠が短いほど値動きの予測がしやすいためで、氏の得意とする時間枠は丸1日。つまり、1日1回市場に入って、1回仕切るというものだ。

 しんがりはシンプレクス・インスティテュートの伊藤祐輔社長。タイトルは「プロのトレーダーが語るデリバティブ」。本物のプロには”ストレス”という名の友人がおり、また”リスク”という名の愛人がいるという。トレーダーは大概人が悪く、何でも賭けの対象にしたがる性癖があり、また、勉強家で負けず嫌いという特徴を有するとか。こうしたプロが好んで使うのが先物で、「買い」でも「売り」でも可能な点が魅力だという。現物株は銘柄が多くて、情報を集める手間も大変だが、日経平均株価(日経225)先物は”1銘柄”で、フォローする楽さ加減は話にならないというのが氏の見解だ。

 大証が日経225先物市場を開設したのは1988年9月。株式関連デリバティブのセントラルマーケットとして、市場改革への取り組みは東京証券取引所を凌駕する。大阪はかつて、世界の先物取引の始まりであるといわれる「堂島米会所」を生んだ土地。大証としては、現物株取引の東証一極化が進む中で、ここまで育てた日経225先物は何としても死守しなければならない市場だ。先物への個人投資家の関心が高まっているのを目の当たりに見て、意を強くした1日だった。

浅草で「大衆演劇」を見る

カテゴリー: 東京日誌

2005/01/09  23:30


 3連休の中日の1月9日、東京・浅草の浅草寺に初詣に出掛けた。今年の初詣は東京大仏、新井薬師、北野神社に次いで4つ目。神社仏閣のご加護やご利益を強く信じているわけではないが、何となく、神仏に祈れば、気持ちが改まるのは確か。申し訳ないが、信仰心で参拝するというよりも、レジャーの一環とでも言うべきか。

 浅草に行く別の目的は大衆演劇。人情劇中心の芝居と歌謡・舞踊ショーの2部構成で、一歩館内に入れば、難しいことは忘れて、3時間ほど、現世離れした世界に浸れる。昨年は浅草大勝館で、橘劇団(座長・橘菊太郎)の新春特別公演を見たが、今年は木馬館。市川千太郎劇団の演じる平成17年を華と飾る初春公演「夢舞台」。なかなかの演技力にはいたく感心。客層に違和感があったものの、どうも病みつきになりそうだ。

 受付で買った月刊情報誌「演劇グラフ」2月号の表紙は市川千太郎座長の大写し。加えて5ページにわたるグラビア。歌舞伎が自前の劇場を持つ大芝居で、伝統と格式を重んじるとすれば、大衆演劇は分かりやすく、庶民的な「小芝居」。劇団数も全国に100以上もあるという。

 正午開演の公演が終わって外に出ると午後3時半すぎ。ぐんと冷え込み、お腹も空いた。とあれば、目指すは「今半別館」しかあるまい。総桧造りの部屋と緑の庭園、それに明治から80年の伝統と独特の味(割り下)が売り物のすき焼の老舗だ。残念ながら、この日は個室は無理で、別館に隣接の「安愚楽亭」(椅子席とカウンター席)に通されたが、熱いすき焼が空腹を満たしていくのは快感。熱燗も2本いただいて、非常に幸せでした。

変革の年

カテゴリー: 経済/デリバティブ

2005/01/06  01:10


  商品先物取引業界の新年賀詞交歓会が1月4日午前、千代田区丸の内の東京會舘9階のローズルームで開かれた。この業界と縁ができて以降の10年間、毎回参加している。10年とつぶやいて、我ながら、感慨深いものを感じる。
 
 今年は同業界にとって大きな変革の年。委託手数料が年明けとともに、完全に自由化されたほか、5月からは委託者保護を中心とした改正商品取引所法が施行される。課題の多い年だが、「この課題を克服していければ、将来に向け、大きな展望を持てる年になる」(森実孝郎東京穀物商品取引所理事長)のは確か。

 問題は、「制度が改正されて大変だと考えるのでなく、これを契機に、ビジネスの形を改革するチャンスと捉える」(迎陽一経済産業省商務流通審議官)ことができるかどうかだ。恐らく、それができるところだけが生き残り、できないところは市場から退場を余儀なくされることになろう。

 ある業界関係者からもらった年賀状には「今年は正念場」とあった。取引所や所管官庁、商品取引会社など業界関係者ばかりが主役で、肝心の委託者(投資家)の理解を得ることにあまり熱心でなかったのがこれまでの日本の商品先物市場。その市場の中心にようやく委託者が座ろうとしている。業界が本当に委託者あっての市場だと考えているのか、答えの出るのはそんなに遅くないはずだ。