映画「ラベンダーの咲く庭で」

カテゴリー: 映画/テレビ/舞台

2005/12/11  22:59


LADIES IN LAVENDER
2004年イギリス映画

監督:チャールズ・ダンス
主演:ジュディ・デンチ、マギー・スミス、ダニエル・ブリュール

 1936年イギリス。初老の姉妹ジャネットとアシュラは、ある日嵐で難破し、海辺へ流れ着いた青年を助ける。彼は才能あふれるバイオリニストだった。静寂だった生活は、楽しい空気と美しい音に満たされて・・・が、若い彼は輝かしい未来に旅立ち・・・2人のアカデミー賞女優が織り成す美しく切ないフェアリー・テール。

 

北斎展

カテゴリー: 東京日誌

2005/12/04  22:15


 北斎展(2005年10月25日-12月4日、東京国立博物館)を最終日に観た。「観た」というより、「見た」というのが正確だ。とにかく、大変な人出だった。午前10時すぎに着いたら、既に「70分待ち」。整理券をもらって、11時半から入場できた。芸術鑑賞も体力勝負である。

 葛飾北斎(1760-1849)は、世界中で最も知られた日本の芸術家の1人。浮世絵版画の第一人者で、ゴッホなど19世紀の欧州印象派に大きな影響を与えたことは有名だ。世界中の美術館に北斎の作品が収蔵されている。

▼絵師以前
 今からちょうど240年前の明和2年(1765)は多色摺りの錦絵が完成され、江戸の浮世絵界が一段と隆盛する契機をつくった記念すべき年。この頃、身辺の目につく物を熱心に写生する時太郎という、数え6歳の少年がいた。のちの葛飾北斎だった。

▼春朗期-習作の時代-

▼宗理期-宗理様式の展開-

▼葛飾北斎期-読本挿絵への傾注-
 
▼戴斗期-多彩な絵手本の時代-

▼為一期-錦絵の時代-
 文政13年(1830年)ごろから、およそ天保4年にかけて、北斎が錦絵制作に傾注した時代。代表作は「富嶽36景」

▼画狂老人卍期-最晩年-
 天保5年(1834)に画号を「為一」から「画狂老人卍」に改号する。浮世絵を描くのをやめ、動植物、宗教画に特化する。
 
 展示されている作品は初期から晩年までの代表作約500点。90歳の春、病床に臥せるまで絵筆を持ち続けた画家の多面的な芸術世界が紹介されている。とにかく、多作家だ。彫刻家・平櫛田中翁もそうだが、すさまじいまでの創作意欲。少しでも良い作品を生み出すためには少しでも長生きするしかないのかもしれない。大変な生への執着だ。凡人にはまねできない。

スワンベーカリー

カテゴリー: 東京日誌

2005/12/02  23:56


 「障害のある人もない人も、共に働き、共に生きていく社会の実現」。このノーマライゼーションの理念を実現させるために小倉理事長が、ヤマト福祉財団、ヤマト運輸と共に設立した株式会社。

 ①日本の障害者の数は人口の5%、約600万人と言われている。この人たちの大半は全国に6000カ所以上ある共同作業所や小規模授産施設で働いているが、1カ月の給料が1万円以下という低さで自立するには、ほど遠い現状。

 ②福祉施設の幹部職員に経営のノウハウを伝授しなければ、低賃金からの脱却は望めないことを痛感した小倉理事長は「製品」や「作品」作りではなく、一般の消費者を対象としたマーケットで売れる「商品」創りを目指したセミナーを1996年から全国各地で開催し、意識改革に取り組んできた。

 ③この過程で月給10万円以上支払うことを実証し、お手本を示す必要から、「焼きたてのおいしいパン」店構想に着眼。「アンデルセン」「リトルマーメード」を全国展開しているタカキベーカリーの高木誠一社長という良き理解者、協力者を得て、同社が独自に開発した冷凍パン生地を使えば、障害者でもパンが焼けることが分かり、さっそく実践に移した。

 ④1998年6月、スワンベーカリー銀座店が第1号店としてオープンし、現在直営3店、チェーン12店が各地に展開。働いている障害者の数は、直営店29名、チェーン店84名。

 ⑤スワンベーカリーの命名者は小倉理事長で、みにくいアヒルの子と思っていたら、実は「白鳥=スワン」だったというデンマークの童話作家アンデルセンの作品がヒントになっている。これからもスワンは、元気よく羽ばたいて、全国各地に次々と新しいお店をオープンさせる予定だという。

 株式会社スワン 会社概要

 商号   株式会社スワン(平成13年8月1日ヤマト運輸の特例子会社)
 代表者 海津 歩
 所在地 東京都中央区銀座2丁目12番15号
 設立   平成10年6月3日
 資本金  1億5000万円(平成15年3月現在)

 11月30日、オフィスのあるビルに入っている食堂に上記のようなパンフレットが置いてあった。12月1日からスワンベーカリーのパンを置くという。その後、まだ食堂には行っていないので、どんなパンか分からない。なるべく早く、食べてみたい。

有楽稲荷神社

カテゴリー: 東京日誌

2005/11/29  23:55


 いつだったか、お稲荷さんの前を通ったら、素通りできない性質だということを「豊岩稲荷神社」(東京都中央区銀座7丁目8番15)の題で書いたことがあるが、今日も、そのシーンを再現してしまった。というか、その言葉が呪縛のように思い出されて、身動きとれなくなった、というのが正しい。

 この日遭遇したのは「有楽稲荷神社」。場所は東京都千代田区有楽町1丁目10番。有楽町電気ビルチ”ング北側ビルの前庭だ。1階に入っているVICTORIAN PUB「The ROSE&CROWN」入り口のまん前だから、前の歩道をよく歩く人なら、多分、気づいているだろう。気づいていても、立ち寄る人がいるかどうかは知らないが・・・。私も前に見たような気がするような・・・

 電気ビルのトップフロアにある「日本外国特派員協会」(通称、外人記者クラブ)で会食後、会社まで歩いて戻ろうと外に出たら、目に飛び込んできた。本当に小さな社殿に、それにしては立派な石造のきつねさんが2匹、鎮座ましていた。お賽銭は50円玉。それしかなかった。

 社殿の前に設置された「有楽稲荷神社由来記」によれば、「当社は永井飛騨守が天下泰平と子孫繁栄を祈念して安政6年に創立したものであります・・・昭和54年2月」。よく分からなかった。でも、拝んだら、何となく、気分が良かった。

よし梅の「ねぎま鍋」

カテゴリー: 東京日誌

2005/11/27  11:52


 「芳町(よしちょう)に住んでいた先代「うめ」が昭和2年に創業した「よし梅」。以来、下町情緒と江戸料理を今に伝え、皆様に堪能していただくことを喜びとしてまいりました。人形町本店、別館、芳町亭、浜町店と、それぞれの店で、変わらぬ人情と日々探求し続けております料理を、どうぞごゆっくりとご賞味ください。                          店主     

 11月もそろそろ終わり。冬がそこまでやってきている。師走。忘年会シーズン。鍋の季節の到来でもある。日本橋人形町の大観音寺脇の路地にひっそり佇む、元は芸者置屋だったという人形町本店で江戸料理の「ねぎま鍋」を味わった。

 「ねぎま鍋」はまぐろのトロをさっとだしにくぐらせて、ほどよく煮えたネギとともに食す料理。トロの価値が低かった江戸時代には庶民の代表的な食べ物とされ、江戸を代表する味とされる。今では赤身とトロの値打ちが逆転し、庶民の口にはなかなか入らなくなったのは時代のいたずらか。

 「ねぎま鍋」は池波正太郎の小説にも登場するらしいが、それほど熱心な読者でない私には分からない。「鬼平犯科帳」に出てくる本所2つ目の軍鶏鍋や「五鉄」は分かるが、どの作品に出てくるのだろう。まさか、「玉ひで」が出てくるわけではないだろう

エチゼンクラゲ

カテゴリー: 東京日誌

2005/11/26  23:48


 先に、海づくり大会「かながわ大会」で見たクラゲが可愛かった、などと能天気なことを書いたが、26日午後9時放映のNHKスペシャル「巨大クラゲ来襲」を見たら、そんな呑気な状況ではないことを思い知らされ、愕然とした。

 傘の直径が1m超、体重200㎏に迫る世界最大級の巨大クラゲ「エチゼンクラゲ」が、今年はこれまでの10倍とみられる規模で日本に襲来し、漁業被害が拡大しているからだ。巨大クラゲの発生は過去100年で7回目、そのうち3回はこの4年に集中しているという。

 番組ではこれまで生態が全く謎だったエチゼンクラゲの研究を行う広島大学の上真一教授に密着。世界初の人工孵化に成功し、稚魚などの動物プランクトンを食料に「死ぬまで肥大化し、成長する」エチゼンクラゲの増殖・成長能力などを解明していく。

 エチゼンクラゲは中国では昔から食材にもなっており、珍しくないクラゲ。今年5月以降の豪雨の関係もあって長江河口域の水が流れ込む黄海では海水の温度が上昇、富栄養化、乱獲による魚資源の減少などの要素が相俟ってエチゼンクラゲが大量発生。それが海流の関係で、今年は太平洋沿岸に押し寄せた。

 クラゲの大量発生は日本だけではない。種類は違うものの、メキシコ湾やベーリング海、黒海など、世界のあちこちで発生しているという。「クラゲは元々、海に住む優しい生物。それが(温暖化や富栄養化など)人間が関与し、怒らせてしまった。海の環境を守る取り組みをすぐに始める必要がある」(上教授)。人間とは何と罪作りな生物なのだろうか。

コーポレート・ガバナンス

カテゴリー: 東京日誌

  22:44


 「日本取締役協会」(会長・宮内義彦オリックス会長兼グループCEO)の意見交換会に過日、出席した。活動の中心に、コーポレート・ガバナンス(企業統治)を据え、「会社は誰のものか」、「株主とはどういう存在か」、「企業価値とは何か」など、コーポレート・ガバナンスに絡む問題を、各種委員会・研究会を通じて、様々な角度から検討している団体だ。

 日本経団連や経済同友会など財界団体とどう違うのか、今いちよく分からないが、設立されたのが2002年3月13日だから、若い組織である。1990年代に燃え盛った企業不祥事の頻発に背中を押される形で発足したのが設立動機のようである。

 ニッポン放送とライブドア、TBSと楽天に代表されるように、企業買収をめぐる動きが日常化する中で、企業経営者には市場を意識した経営が一段と求められているのは確か。ちょっと油断すると、外資系ヘッジファンドはもちろん、村上ファンドなどに隙間を衝かれる。コーポレート・ガバナンスに対する確固たる考えがなければ、マーケットの攻撃を跳ね返せない。

 跳ね返せないばかりか、深手を負い、経営そのものが危うくなりかねないのが資本主義社会の現状だ。コーポレート・ガバナンスの確立は市場主義経済下で生き抜くために不可欠な条件となっている。経営者はコーポレート・ガバナンスを常に意識し、経営面で実践しながら、企業をより強くすることを要求されている。

 「経営者自らがコーポレート・ガバナンスを中心に、経営について勉強し、取締役の監督者としてしての仕事や経営者自身のあり方を学び、自社の経営に生かし、日本の経済社会の発展向上に資する」-日本取締役協会の掲げる目的はこれだ。

 意見交換会には宮内会長のほか、出井伸之副会長・企業にとって『最良のガバナンスのあり方』について考える委員会委員長(ソニー最高顧問)、植松富司・委員会会社監査研究会座長(コニカミノルタホールディングス取締役会議長)、金子昌資・資本市場を正しく使う委員会委員長(日興コーディアルグループ執行役会長)らが出席。日ごろ聞けない考えを聞くことができて有意義だった。

映画「電車男」

カテゴリー: 映画/テレビ/舞台

2005/11/25  02:52


 飯田橋ギンレイホールのシネパスポート会員になった。1年間なら、いつでも、何本でも映画を観れるシステムがいい。1万円+消費税。1998年11月21日から今年5月まで会員だった。しばらく途切れたが、思い切って再度、会員になった。

 時間ができたときに、ぶらっと行って、気に入ったのをやっていれば観るし、そうでなければ、さっさと出ればいい。名画座だから、それなりに選択された作品がかかっているのもあり難い。見逃した作品に出会えるのも嬉しい。

 11月23日にぶらっと行ったときはそれこそ、館内に入るまで何をやっているのか知らなかった。映画館に身を置くことが目的だった。映画の世界は日常性から離れた別世界。ふいっつ、と非日常性の中に入っていく感覚がいい。この日、上映中だったのは、何と「電車男」。

 監督:村上正典
 主演:山田孝之、中谷美紀
 2005年日本映画

 女性に全く縁のなかった青年が、電車で助けた女性をデートに誘うのに、インターネットサイトに助けを求める・・・サイト仲間が2人を「電車男」「エルメス」と名付け、アドバイスを送る。現代の純情初恋物語!!というやつだ。

 もうあまりに有名な話だから、説明は不要だろうが、それなりに楽しめた。館内は満員で、女性客が多く、ときどき、彼女たちのクスクス笑いが聞こえた。この世の中に、「エルメス」がいるとは思えないが、「電車男」のためにも、いて欲しいと思うが、やはり幻想だろう。ネット社会の歪んだ一面を衝いた、あまりにも現代的な作品だろうが、いつの間にか、「電車男」の初恋が成就することを応援している自分がそこにいた。名画かどうかは知らないが、ほろっとする、いいストリーでした。

「食育」を現場で考える

カテゴリー: 東京日誌

2005/11/23  23:57


 「コープたべる、たいせつフェスティバル2005」(主催:日本生活協同組合連合会、日時:11月22-23日、会場:東京国際フォーラム)。全国の生協や生産者をはじめ、様々な食の活動を行う組織が一堂に集まるフェステ。「たいせつな食」をテーマに交流を深めるのが主催者の趣旨だが、たくさんの団体が出展したためか、少し息苦しかった。

 興味のあったのは今やブームとも言うべき「食育」(食を通じた教育)。魚食を通じての「食育」について近々、対談の司会を務めるはめに陥ったからだ。「食育」という言葉自体は明治時代からあったらしいが、BSE(牛海綿状脳症)問題などを背景に、食の安全・安心に対する関心が急速に高まっていることもあって、今年7月、「食育基本法」が施行されたことでブレーク。

 同法成立に大きな力のあった服部幸應「笑う食卓」編集長(服部栄養専門学校理事長・校長)によれば、食育の柱は以下の3本。

●選食力を養う・・食べ物の安全性を見抜く力を身に付ける。健全な食生活で生活習慣病を予防する。
●食事の作法を身に付ける・・子どもたちに食べ物への感謝の気持ちと箸の持ち方などの作法を教える。
●環境のことを考える・・食糧問題、エコ、リサイクル、残飯など食の問題をグローバルに考える。 
 
 フェスティバルでは「生協版食育プログラム」が発表されていたり、食育寺子屋「お台所いまむかし」(食育向上委員会)、「上手な食べ物の選び方のこつ」(栄養士の食育グループ)などが活動報告をしていたりしていたが、「魚食」による活動は見掛けなかった。

 どうやら、魚、それも鮮魚は食育の対象としては取り上げづらいという事情がありそうだ。その辺をもっと掘り下げて調べる必要があることを感じて約2時間で”撤退”。この日は次につながる”出会い”もあって、問題を現場で考える手法の有効性を確認できて有意義だった。

ボビー・バレンタイン監督

カテゴリー: 東京日誌

2005/11/21  23:56


 日本のプロ野球人の社会貢献活動を表彰する「ゴールデンスピリット賞」の第7回受賞者に、千葉ロッテマリーンズのボビー・バレンタイン監督が選ばれ、11月21日、表彰式が行われた。ホテルオークラ 本館「平安の間」。同賞は報知新聞社が1999年、スポーツ紙発刊50周年を記念して創設したものだ。

 第1回 読売巨人軍の松井秀樹選手(現ヤンキーズ)
 第2回 日本ハムの片岡篤史選手(現阪神)
 第3回 大阪近鉄の中村紀洋選手(現3Aラスベガス)
 第4回 ヤクルトの飯田哲也選手(現楽天)
 第5回 中日の井上一樹選手
 第6回 阪神タイガースの赤星憲広選手

 バレンタイン監督は新潟県中越地震などの天災からの復興を目的としチャリティー試合を開催したり、個人でも大型ハリケーン「カトリーナ」の被災者支援の募金活動を実施、それらが野球外の社会貢献として評価された。「監督が受賞するのは初めて、外国人が受賞するのも初めて、優勝チームから受賞者が出るのも初めてと、初尽くし」(小松崎和夫報知新聞社社長)とか。

 バレンタイン監督の最大の特徴はやはり、あのこぼれんばかりの笑顔だ。あの顔をされると、だれでも胸襟を開きたくなるのではないか。「人々に与えることの大切さを知ってもらいたい。ファンにはスマイルを、人々には勇気を」(バレンタイン監督)。人のために尽くすことをあれだけ、あっけらかんとやれるところがまたすごい。

 表彰式には根来泰周プロ野球機構コミッショナー、シーファー米国駐日大使、福岡ソフトバンクホークスの王貞治監督などのほか、歌手の長山洋子さん、タレントの長澤まさみさんがゲストとして出席。華やいだ雰囲気に包まれた。