剣豪ミステリー作家・鈴木英治

  よくもまあこれだけ書ける、と驚嘆している。2004年は何と7冊だ。どれも書き下ろしで、しかもシリーズが違う。剣豪ミステリーという意味では同じだが、それにしても、読む側をあきさせない力量の多作家だ。シリーズごとに出版社が違う。感嘆すべきプロだ。

  鈴木英治。1960年、静岡県沼津市生まれ。「時代小説界の新進気鋭として今最も注目を浴びている作家のひとり」と紹介されているが、たまたま読んだ1冊に嵌まった。後はどうにも止まらない。読むべき本は多いのに、ついそちらに手が伸びて、困っている。

 原尞が昨年11月、10年ぶりに新作長編「愚か者死すべし」(早川書房)を出して逆の意味で読者を驚かせているのだから、鈴木英治なら10年間で70冊か?!。ときどき本屋をのぞいて、いくら何でもまだそんなに経っていないから、新刊が出ているなんてあり得ないだろう、と思って行くと、それが何としっかり、本棚に並んでいるのである。唖然、愕然、呆然・・・。

 
▼第1回角川春樹小説特別賞受賞作(1999年)=ハルキ文庫

 ・義元謀殺・上下  (2001年9月18日第1刷発行)

▼剣豪ミステリー(ハルキ文庫)

 ・飢狼の剣      (2001年6月18日第1刷発行)
 ・闇の剣        (2002年3月18日第1刷発行)
 ・怨鬼の剣      (2002年11月18日第1刷発行)
 ・半九郎残影剣   (2003年4月18日第1刷発行)
 ・半九郎疾風剣   (2003年9月18日第1刷発行)
 ・水斬の剣      (2003年12月18日第1刷発行)
 ・魔性の剣      (2004年4月18日第1刷発行)
 ・夕霧の剣      (2004年9月18日第1刷発行)
 ・烈火の剣      (2004年12月18日第1刷発行)
  ・白閃の剣      (2005年9月18日第1刷発行) 
 
▼手習重兵衛シリーズ(中公文庫)

 ・闇討ち斬       (2003年11月25日初版発行)
 ・梵鐘          (2004年1月25日初版発行)
 ・暁闇          (2004年3月25日初版発行)
 ・刃舞          (2004年9月25日初版発行)
 ・道中霧         (2005年3月25日初版発行)

▼父子十手捕物日記(徳間文庫)

 ・父子十手捕物日記 (2004年12月15日初版)
 ・春風そよぐ      (2005年1月15日初版)
 ・一輪の花       (2005年2月15日初版)

▼口入屋用心棒(双葉文庫) ※新シリーズ

 ・逃げ水の坂      (2005年7月20日第1刷発行)

1 thoughts on “剣豪ミステリー作家・鈴木英治

  1. Anonymous says:

    SECRET: 0
    剣豪ミステリーシリーズに「白閃の剣」を追加。同シリーズのうち、森島新兵衛を主人公とした「新兵衛シリーズ」の第3弾。ちなみに第1弾は「水斬るの剣」、第2弾は「夕霧の剣」。本人も書いていて、ごっちゃにならないのだろうか。

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