パソコン不調

 自宅のパソコンの調子がこの何カ月か、ものすごく悪くなっていた。システムがひどく不安定化していた上、ウイルスの襲撃も受け、何が何やらさっぱり分からない状態。というよりも、何をどうすれば良いのかさえ、分からなかった、というのが正直な気持ちだ。パソコンの調子はいったん、おかしくなると、それを元に元に戻すことに、途方もない時間を消費せざるを得ないのが自明だからだ。

 1時間や2時間で、問題が解決することはおろか、何時間費やしても、結局のところ、不調の原因が分からずじまいで、ものすごい徒労感、時間の喪失感に襲われることを予感できるからなおさらだ。そう予感しただけでぞっとする。しかし、今は夏休み。覚悟を決めた。そのままにし続けることはできない。もうパソコンなしの生活など成り立たないからだ。何を書くのもパソコン、ちょっとした調べごともパソコンである。

 そんな状態でパソコンの調子がおかしくなったら、一大事である。居ても立ってもいられない。それでも、だまし、だまし使っていたが、遂にどうにもならなくなってしまった。モノを書いたりするのは問題なかったが、通信ができなくなった。インターネットができなくなった。

 正確に言えば、契約している通信接続会社(プロバイダー)と自宅のパソコンの間の通信速度が極端に遅くなった。プロバイダー→モデム→ハブ(分岐装置)→パソコン3台。私のパソコンだけ、遅いのである。通常の固定電話を使って接続するダイヤルアップ接続よりも何倍も遅く、ストレスのたまること甚だしい。

 プロバイダーとの間に問題があるのか、それともパソコン側に問題があるのか、問題の所在を突き止めるまでに何と、貴重な夏休みの後半4日間をほぼすべて費やしてしまった。プロバイダーへの相談4回(各30分はたっぷり)、パソコンメーカーの技術サポート3回(同)との間で、考えられるあらゆる原因を追求した。

 パソコンの初期化を行い、さらに領域設定からのリカバリー(復元)も試みた。しかし、結果はノー。そして最後にトライしたのがハブの取り替え。コジマ電機まで汗をたっぷりかいて買ってきて、取り替えると、サクサク繋がった。でも、ここまでたどり着くのに時間が掛かり過ぎだ。

 パソコンを始めてもう10年。インターネット接続は当時も悪戦苦闘、難行苦行だった。それもサポートセンターへの電話が繋がらなくて、いらいらが募ったことを思い出す。あれから10年。パソコン修復には今も気の遠くなるような時間が掛かったが、サポートセンターとのアクセスだけは予想以上にスムーズだったのだけはまだしもの救いとしよう。

 夏休みも終わって、明日からまた仕事である。それでも、夏休みなんて吹き飛んでしまった衆議院の先生よりはましか。

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