NYMEX、予定通り12日にロンドン原油先物市場開設

 英金融監督局に申請していたNYMEXの市場開設が認可され、予定通り9月12日から取引が始まることになった。これに伴い、NYMEXのダブリンでの取引は同9日で閉鎖される。取引商品はブレント原油先物、同オプション、北西ヨーロッパガスオイル先物。

 NYMEXが導入するのはオープンアウトクライ方式による立会取引で、同方式を4月7日に中止し、全面電子取引に移行したロンドン国際石油取引所(IPE)と”流動性争い”が展開される見通しだ。

 電子取引に移行したIPEの取引方法変更に不満を持っている地元トレーダーの市場参加を獲得し、IPEから流動性を奪うのがNYMEXの野望のようだが、そのように事態が動くかどうかは予断を許さない。当初、電子取引に不満を表明していたトレーダーらがNYMEXのダブリン市場をそんなに支持しなかったほか、IPEの電子取引に慣れてきた事情もある。

 NYMEX側はロンドンでの市場開設に強気な構えを見せているものの、市場関係者の見方にはやや冷めたものがあるようだ。いずれにせよ、世界1,2位のエネルギー取引所の激突は見物である。

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