JST・NSF国際連係シンポジウム

 

講演する喜連川国立情報学研究所所長

講演する喜連川国立情報学研究所所長

 

米国立科学財団(NSF)のピーター・アルツバーガー・シニアアドバイザー

米国立科学財団(NSF)のピーター・アルツバーガー・シニアアドバイザー

 

Smart Living

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JST・NSF国際連携シンポジウムに出席して、まずAIPについて不思議に思った。AIPについてはどこにも何も書かれていない。主催が科学技術振興機構(JST)AIPネットワークラボと言われても、AIPが何だか分からないのでは何とも始まらない。

ようやくたどり着いたのがAIP=Advanced Integrated Intelligence Platform Project。「文部科学省における人工知能関連施策の予算要求の状況について」(平成28年9月文部科学省)だった。

「人工知能技術戦略会議」(議長・日本学術振興会理事長)は今年4月12日、第5回「未来投資に向けた官民対話」で、安倍晋三首相の指示を受け、今年度から設置された。司令塔となって、その下で総務省、文部科学省、経済産業省の人工知能(AI)技術の研究開発の3省連携を図る。本会議の下に研究連携会議と産業連携会議を設置し、AI技術の研究開発と成果の社会実装を加速する。

研究連携会議(センター長会議)は研究の総合調整。その下に情報通信研究機構(総務省)、理化学研究所確信知能統合研究センター(文科省)、産業技術総合研究所人工知能研究センター(経産省)が置かれ、成果を出す。秋以降、人工知能技術戦略会議は4カ月に1回程度開催予定だ。

とにかく、ビッグデータや人工知能、IOT、サイバーセキュリティについて様々な人々が話すが、全体としてまとまらない。日本のAI国家予算は2015年で60数億円だった。今年は国家予算は増額され、日本企業による開発投資も増えるだろうが、金額的には米国のレベルに遠く及ばない。

選択と集中が重要だ。AI研究で8プロジェクトを一体運営し、産業化と人材育成を急ぐとしているものの、よく分からない。実際にやっている本人たちが何をそんなに急ぐのかと思っているはずだ。上からの指示でやっているようでは余計大変なことになるのではないか。

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