「保険医療2035」
ゲスト:塩崎泰久厚労相
テーマ:2025年問題
2017年6月28日@日本記者クラブ
日本の抱える「2025年問題」(団塊の世代がすべて75歳以上となり、全人口の5人に1人を占める)は世界で広く知られるようになっている。世界各国にとって人類が経験したことのない「超々高齢社会」を日本がどのように克服するか。非常に興味があるところだ。
「今の仕組みのままではうまくいかない。新しい成功モデルを示したい」として提示したのがこの日の対策だった。アジア諸国は日本よりもはるかに早いペースで高齢化している。
安倍政権の成長戦略は当初3本だったが、2015年にそれを1本とし、2本目は子育て支援と介護を中心とした社会保障全般の改革を全面に打ち出した。①人口が減る②労働人口が減る③高齢化が進む④少子化も同時進行-している国は先進国では日本だけ。米国は増え、ドイツは人口そのものは若干減り始めているものの、労働人口は増えている。日本は新しいモデルが必要だ。
結論から言えば、社会保障が安心できるものかどうかが大きい。これをどうするか。持続可能性を持たせながら、一定の納得感の得られるような社会保障にしていくことに取り組まなければならない。
成長と分配の問題だ。成長しない限りは社会保障も賄えないし、社会保障が賄えないと、社会は安定しない。そうなると成長もしずらい。社会保障の財源は保険料と税と運用収入の3つ。給付を増やすには負担を増やさなければならない。
社会保障を守るためには成長を確保しなければならない。そのためには労働を何とかしなければならない。労働を何とかしなければならないが、今日は医療・介護がテーマ。
これまでは医療は医療、介護はどういう問題があり、改革を行わないとどういう問題が起きてくるか。介護も一体的に考えて行かなければ乗り切れないと認識している。