確定申告初日に税務署に行くのは還付金が一日も早く欲しいから

 

「収受」が終わったら外は真っ暗だった

2019年分(令和元年)の所得税の確定申告の受付が17日、全国の税務署などで始まった。給与が2000万円を超える会社員や給与以外に年間20万円超の所得がある人、個人事業主などが対象で期間は3月16日までだ。

私は個人事業主として申告した。所得は公的年金が主だが、ジャーナリストとして働いてもいてその収入がそんなほどでもないものの、少しはある。

残念ながら胸を張って申告できる額ではない。しかも、売り上げ(収入)よりも経費(支出)のほうが多く、ここ何年かはマイナスが続いている。昨年もマイナスだった。

執筆意欲は衰え、書く場も毎年確実に減っていくのに対し、支出はなかなか減らないのだ。それに比べ、読む本や読みたい書は案外減らない。見たい映画もむしろ増えている。

これはなぜか。まだ何とかして自分を主張したい欲望があるのか。自分を抑えることも難しい。赤字決算だと青色申告特別控除10万円ももらえない。

ジャーナリストやライターなどは国の免許があるわけではない。自分でそう名乗り、名刺を作れば一応それで通じる。しかし、それを名乗る以上、それにふさわしいかどうかはいつも気になる。

それにふさわしい仕事をしているのか。ジャーナリストなどと名乗っているけど、そんな働きを果たしているのかが疑問として自分に返ってくる。いつまで続けられるか分からない。

まあこういうことを考えながら初日午後、源泉徴収票などを持って税務署に出掛けた。

 

バス停そばの家の庭には梅と並んで桜(アーモンド?)が早々と咲いていた

練馬東税務署に到着したのは午後2時30分ごろ。番号を渡された。約1時間待ちだという。午前中は2時間待ちで混んでいたようだ。待合室で待つことにした。

練馬東税務署の本庁舎はずっと耐震工事が行われていて、昨年までは旭町の仮庁舎で業務を行っていた。昨年6月に工事も完了し栄町に戻っていた。久しぶりの本庁舎だが、納税者の受け入れは昨年と異なっていた。毎年変わっている。

18年分から「スマートフォン(スマホ)申告」もできるようになった。今年も「スマホ申告」の対象を拡大。本業だけでなく副業も含めた給与所得の申告や、様々な控除に関する手続きも行えるようになっている。これまで使えなかったiPhoneでも対応できる。

ただしスマホ画面は当然小さいらしく、慣れていないと簡単ではなさそう。「スマホ申告」ならすぐ案内できますと言われたが、やはり普通のパソコン(PC)のほうが入力しやすいとのことだったので、順番を待つことにした。

税務署は国税庁の電子申告・納税システム「e-Tax」での申告に力を入れており、「できるだけ自宅からe-Taxで申告してほしい」と訴えている。税務署に直接来ずに、スマホやPCによる電子上の申告や納税を呼び掛けている。新型コロナウィルスの感染拡大が続く中ではいかんともしがたいことだろうが、まるで「来るな」と言わんばかりなのが気になる。あまりに多くの人が押しかけてくるのは好ましくないかもしれない。

正直私も自宅で出掛けるか、取りやめるか少々悩んだ。人ゴミはなるたけ避けたい。しかし、適切なアドバイスを受けたい。このジレンマだ。結局、決断して税務署に出掛けるのを選択したが、マスクをしている人とそうでない人の比率は半々。もう腹を決めるしかなかった。

すべてが終わったら午後5時半。3時間かかった。まるで新型コロナウィルスにかかったのではないかと思えるほど頭が痛くなった。

「e-Tax申告」をしたい気持ちは以前からある。しかし、踏み切れていない。e-Taxによる申告が可能なのはマイナンバーカードとICカードリーダライタまたはマイナンバーカードに対応できるスマホがあるかどうかだ。

このマイナンバーカードがなくても申告が可能な制度も作った。ICカードリーダライタなども持っていない人でも申告できるようにした。e-Tax申告の可能性を少しでも広げるためだ。利用者識別番号(ID)とパスワード(暗証番号)を利用するものだ。

ID・パスワード方式は、マイナンバーカードおよびICカードリーダライタ(約3000円)が普及するまでの暫定的な対応だという。私はマイナンバーカードを持っているが、家人は持たない方針。ましてや3000円でも自腹を切ってまでライタを買うのは結構大変だ。

カードやライタが普及するまでの暫定的な対応だとしても、取得するのは結構大変なハードルだ。

個人事業主にとって確定申告は「納め過ぎた所得税を取り戻す年に一回の機会」だ。それなりに税金を払っている人にとっては大きなボーナスになるかもしれない。

5~6年程前まではいつも確定申告(2月半ば~3月半ば)の最終日に税務署に行っていた私だったが、この頃はいつも初日に行くことにしている。早ければ早いほど、還付も早いからだ。いつも金欠に泣いている自分としては少しでも早く還付金を取り戻したいのだが、そのためには申告が早くなければならないことにようやく気づいたからだ。

去年は2月18日に申告したが、還付は3月1日だった。たった2週間だった。還付がどういう流れなのか分からないが、とにかく早かった。すばらしいの一語に尽きる。今年は初日の2月17日に申告した。いつ還付が来るのか楽しみだ。

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