BOOK-OFFで売却した漫画本100冊の買取価格は「50円也」=田舎の本をどうするか?

 

台車に乗せた漫画類

 

『魁!!男塾』文庫版は金20円也

 

■息子のコミックを初めて売却

 

ブックオフ光が丘店で読み終わった本を買い取ってもらった。持ち込んだのは子どもたちが昔読んでいた漫画本約100冊。かなり古い本ばかりだが、ブックオフのユーザーはコミック狙いの人が多いと踏んだ。

きちんとしたビジネスマンはまずブックオフにはいかない。正規の本屋に行って、新規の本を正価で購入するものと思っていた。まあ、これは昔の話で、今やちゃんとした本屋自体が次々に店を閉め、探しても見つからないのが普通。

かつてはどこへ行っても駅周辺には本屋の1軒や2軒はかならずあって、時間つぶしにもってこいだった。新宿の紀伊國屋書店などはデートの待ち合わせ場所としても使わせてもらった。

それが今は探しても書店はない。少なくても新刊書店は今や絶滅危惧種にふさわしい。そんな時代になってしまった。そんな時代になったことをいまさら嘆いても始まらない。これも文化のデジタル化のせいだろう。

持ち込んだのはコミック誌。漫画本だ。『三国志』は子どもたちが自分のお金で買っていたので、売却を躊躇した。やはり売りたくても売れない。売るにはしのびず、ビジネス本などより高価に引き取ってもらえるかと期待して持ち込んだ。

100冊持ち込んで価格が付いたのが3冊。全体の97%が買い取り不可だった。

残念、無念だが、それほどの敗北感はない。どうせ子どもが読んでいた漫画本だった。思いやりが乏しいこともある。それにしても結果は20円が2冊、10円が1冊で、合計50円だった。大半は値も付かないものばかり。市場価格が無価値ということだ。

引き取ってもらったが、1円にもならないということだろう。むしろ処分するほうが大変なのかもしれない。

それに比べ、『魁!!男塾』(文庫版)と『三丁目の夕日 愛情物語』はともに20円の価格が付いた。価格が付いたこと自体喜ぶべきなのかもしれない。

ヒモで結って1年ほどホコリを被っていた。汚れやシミなどもあった。きちんと掃除をしなかった。それをそのまま車に積めて自宅近くのBOOK-OFFに持って行った。もっと大事にすべきだったかもしれない。

 

■本は田舎の蔵の中に

 

正直、これまで自分で買って読んだ本はほとんど”汚して”読んでいる。赤ボールペンで気にいった部分などにラインを引きながら読む習慣が付いたしまった。こうして汚れた本は売れないことを知っていたが、改めなかった。

最初から売る気はなかったためだ。学生時代に買った本を2度古本屋に売ったことがある。どちらも海外旅行に行くための資金を捻出すためだった。2つの古本屋に売ったが、そのうち1軒についてはよく覚えている。西荻窪の西北書房だった。

画集や夏目漱石全集、小林秀雄全集もあった。金のない学生時代によくそんな高価な本を買っていたものだと思うが、本当だった。西北書房の親父がアパートに来て、風呂敷に包んで持って帰った。確か5万円ほどもらった記憶がある。

今のようなブックオフの宅配買取なんてなかった。今ならば、どのくらいの値が付くのだろうか。びっくりするほど安いかもしれない。

学生時代に2度売って、サラリーマンになってからは売らないことに決めた。汚して読んでいたこともあるが、売るのがばからしくなったからだ。所蔵場所に困ることもなかった。田舎の家に送っていたからだ。せっせせっせと送っていた。

今は田舎の蔵に何1000冊もの本が詰まっている。あれはどうするんだろう?やはり処分しておかないと困るのではないか。活字の本を読む人はわれわれ止まりだ。私は今も活字でないと読んだ気がしない。

今は新聞でも本でもデジタル化が進んでいる。デジタル本でないと読んだ気がしないのだそうだ。正直信じられないが、そういうことである。とてつもなく悲しい。悲しいが、これが冷徹な事実である。

田舎の蔵の本の処分を考えなければなるまい。

 

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