■ずっと気になっていたギザギザ・ゴツゴツした山
いつも軽井沢の友人の別荘にいく際、高速道路から見えるのがやけにギザギザとゴツゴツした妙義山。気にはなるものの、私の登山技術ではとても登れないと諦めていた。
その状態は今も変わっていないが、どうも気になって仕方がない。道の駅やビジターセンターもあるというので7月中旬の今回軽井沢に行った帰途、立ち寄った。
道の駅みょうぎは上信越自動車道を利用し、松井田妙義インターで降りてすぐ。妙義神社にも歩いてすぐで、山に登る登山者用向けの駐車場も完備されている。
そこからさらに少し上に設置されているのが妙義山パノラマパーク。パーク内に富岡市妙義ビジターセンターや妙義ふれあいプラザ「もみじの湯」が設置されている。
白雲山の中腹にある白い「大」の字は、「妙義大権現」(日本武尊)の「大」を示す。古くは旅人たちの目印となっていた。
■いつかは石門めぐりに挑戦したい
妙義山は赤城山、榛名山とともに上毛三山に数えられ、群馬を代表する山。また、ゴツゴツとしたギザギザの奇岩怪石の連なる山容が特徴だで、日本三大奇勝の1つにも数えられる。
妙義山は白雲山、金洞山、金鶏山など複数の山を総称した名前でもある。表妙義と裏妙義に分かれ、白雲山相馬岳の1104mが最高峰で、金洞山東岳が1094m。
標高は1100m前後とさほど高くはないものの、関東平野を見下ろす景観は爽快らしいと有名だ。
中でも妙義山の中でも石門めぐりは最も人気のあるコースで、比較的距離も短く運動靴でも登れるという。
中でも第4石門の脇から望む「日暮しの景」は、その名の通り、1日中見ていても飽きない絶景だとか。生きているうちに登れるときがくるのだろうか。

フォッサマグナと日本列島(フォッサマグナミュージアムから)
■海底が隆起し妙義山が誕生
中学校のとき地理の授業で「フォッサマグナ」(大きな溝)について学んだことがある。明治政府の招へい教師で、ドイツ人地質学者エドムント・ナウマン氏によって名付けられた。
西側の糸魚川ー静岡構造線は知っていたが、東側の柏崎ー千葉構造線については忘れていた。フォッサマグナは線ではなく、地層帯なのだ。
糸魚川ー柏崎間だと約85キロもある。それも地下6000mの深さだ。これが巨大な溝となっている。ちょうど長野県がフォッサマグナの大地溝帯の上に位置していることになる。
約2000年前の日本列島は大陸の縁の部分にあったが、約1700万年前に日本海が拡大を始め、大陸から離れた。
またフォッサマグナが始まり、海だった時代に由来する地層が隆起して陸化。その後火山活動が始まった。つまり、昔海底だった場所が隆起し現在の妙義山のゴツゴツ・ギザギザの山肌を形成しているのだ。
■日本武尊が祭神
妙義神社は妙義山の主峰・白雲山の中腹にあり、約1500年の歴史を誇る神社。日本武尊(やまとたけるのみこと)を祀る。
境内第一鳥居から本社(本殿)までだと石段で275段。総門までに樹齢200年余の枝垂れ桜が植えられており、4月初めにくればさぞ咲き乱れて美しいであろう。
江戸時代には幕府の保護を受けていた。この総門は三間二間単層切妻道で、もとは白雲山石塔寺の仁王門だった。
これは江戸時代までは神仏習合の名残。別当の白雲山高顕院石塔寺があった。これは別当寺「高顕院」の仁王門。
左右に仁王様が祀られている。
宝暦6年(1756)の建造。唐門は妻を唐破風にした銅葺平入りの門で、これらの建物の周囲は彫刻で埋められている。
本殿は、拝殿とともに黒漆塗銅葺入母造り。宝暦6年(1756)の建造といわれる。
日光東照宮に似た雰囲気があり、本殿、拝殿には金箔が貼られ、江戸時代の彫刻師らによる作品と考えられる精密な龍や鳳凰の彫刻が見られる。
多希女作
雲に嶮し妙義ひぐらし青の陣
■妙義神社参拝の帰りに
妙義神社近くに古民家風のカフェがあった。名物黒いなりののぼりがいくつも風に舞っていた。
お参りした後に立ち寄ろうと考えたが、直前に売り切れ御免。何でもチャンスは前髪である。
午後も3時すぎ。店主と話しているうちに同じ黒いなりを使った讃岐うどんをいただけるという。お腹も減っていたのでそれを注文した。
■閉業した玉屋ホテルを活用
なかなかの味付けだった。野菜なども細かく混ぜ合わせられ、いい風味を出していた。
群馬を楽しむ情報マガジン「タウン群馬」によると、「食事処カフェ玉屋」(富岡市妙義町妙義173)は7月3日にグランドオープンしたばかり。妙義神社にお参りした16日に訪れたので2週間前だ。
2009年に閉業した「玉屋ホテル」を活用したカフェで、自分で料理を作ってくれた女主人はテルミン奏者として活躍するやの雪さんだという。
やのさんは音楽スタジオを求めて都内から群馬に移住。その後ホテルの女将との交流を経て建物を「人が集い、憩う場に」と受け継いだ。
■味噌が命
看板メニューの「黒いなり」(1個220円)は地元のおばあちゃんから受け継いだ数十年物の味噌が命だという。
赤城山の湧き水で作られた上質な油揚げを、味噌と有田屋の二段仕込み醤油、沖縄の黒糖で長時間じっくり煮込み、国産コシヒカリと合わせる。
思いがけず、思いがけない人との出会いから「黒いなり」を知ってしまった。軽井沢にいく楽しみがまた増えた。















