こだわりの別宅

知人の別宅に一泊した。茨城県の山間部で、東京から車で2時間ほど。知人夫妻は毎週金曜夜に千葉県の本宅から出掛け、土曜日曜を別宅で過ごし、日曜日の夜、”本宅”に戻る。そんなライフスタイルがすっかり定着し、そのうち、別宅が本宅になるかもしれないという。

 デザイナーの仕事をしているアーチスト夫妻だけに、懲りかたが半端ではない。すべて手作りなのだ。家の構造からすべて自分たちで設計し、内装もオリジナルだらけ。設計と同時に、ミニチュアのセットまで作る懲りよう。土台だけはさすがに、本職に任せたが、それも自分たちの仕様通り。思い入れが違う。

 「土地を探すのに7年かかった。電柱と電線が1本も見えないところにこだわった。すべてはこれから始まった」という。篠竹で覆い尽くされた丘陵を切り拓いた別宅のテラスの前面には棚田が広がる、のどかな眺め。夜はカエルの鳴き声を聞きながら、山菜が主役の料理とワインを傾け、朝は鶯の声で目覚める。

 30分も車を走らせると、陶器の里・笠間。「回廊ギャラリー門」の素敵な民芸家具を楽しんだ後、元村長氏の家を移築した喫茶店「栗の家」(茨城県西茨城郡岩間町土師1285)で食べたモンブラン(砂糖と栗だけで作られたケーキ)のおいしかったこと。絶品だった。都会も刺激的で楽しいが、田舎暮らしもこれまた、味わい深い。どちらも楽しめるのが最高に違いない。

 

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