プロフィール
長澤 孝昭(ながさわ・たかあき)
団塊世代に属するジャーナリストです。
石油・穀物・金など相場商品の価格動向を追いながら、それを産出する開発途上国や消費する先進工業国の政治・経済の動きを30年間以上にわたってウオッチしてきました。
巨額の投機資金が流れ込み、価格決定権を握る先物市場(デリバティブ市場)を研究することが、多様かつ多面的な市場主義経済社会を生きていく上で役立ち、想定外のリスクに満ちた世界や社会を考える有力な手掛かりになると考えています。
『ひとり仕事術』(中本千晶著、バジリコ、2005年10月29日発行)を読んでいたら、これから自分の力で生きていこうと決意した人は「プロフィール」を常にカバンに忍ばせるようにとのこと。”広報活動”が必要だ。そんなことを思っていたが、時間は過ぎていつの間にか70代に入っていた。
「団塊世代」とは1947年から49年まで3年間に生まれた者たちのことで、第二次世界大戦が終わった直後の「第一次ベビーブーマー」だ。約600万人もいて、良くも悪くも戦後のいびつな世代を形成した。
今の令和の時代では想像もできないくらい、どこの家も子だくさんだった。学校もクラスの定員以上でてんこ盛りだった。人口が多いとすべてがその世代を中心に動いていく。受験戦争も激しかった。就職試験も厳しかった。辛いことも多かったが、活気もあった。
私は今年2023年7月に75歳になる。立派な後期高齢者だ。2025年には「団塊の世代」の全員が75歳以上となる。日本の人口の2割を後期高齢者が占める。老人大国だ。
活躍した団塊の世代もそろそろ社会活動から退出し始めている。身体が衰弱し既に退出を余儀なくされた人も出ている。元気な人もいるにはいるが、それも時間の問題だろう。
どんなに頑張っても歳には叶わない。確実に体力は衰える。悔しいが、どうにもならない。
■経歴
1948年(昭和23年)生まれ。兵庫県出身。18歳まで郷里で過ごし、高校卒業と同時に大阪・天王寺予備校入学。関西の大学に行くつもりだったが、どうしたわけか、入学先が東京に変わった。以後、東京暮らしは42年に及ぶ(2010年11月末現在)。1浪1留1遊してたどり着いたのが時事通信社の記者。経済部を皮切りに、千葉支局、外国経済部、ロンドン支局、商況部、商品経済部、編集局デスク、水産部、解説委員、神戸総局などを経て2008年9月末定年退職。同10月からは同社と1年ごとの雇用契約を締結。「シニア嘱託」として時事総合研究所に出向し、編集・翻訳業務に当たっている。残業がなくなり、責任もなくなり、おまけに使えるお金もなくなった。それでも、何かやらなくちゃと、「もう一花咲かそうプロジェクト」を始動。何か楽しいことがないものかと目を皿にしているが、どこを見ても大変なことばかり。これが生きることの醍醐味なのだろう。
■関心テーマ
・コモディティー(商品)市場
・先物経済
・開発途上国問題
・英語学習
■著書
・『異文化との接点で』(解説、時事通信社、1996年3月)
・『パラグアイ職業訓練事後報告書』(JICA、1999年3月)
・『先物ビッグバン』(東洋経済新報社、1999年6月)
・『グローバル8つの物語』(共著、国際開発ジャーナル社、1999年8月)
■趣味
・知らない土地を歩き回ること