鳥取砂丘で遊ぶ
鳥取と言えば砂丘。砂丘と言えば、鳥取だ。せっかく鳥取まで来た以上、砂丘を見ずに帰ることはできなかった。午後も6時を過ぎていたが、立ち寄った。
結婚する前に一度来たことがある。そのときに比べ、かなり全体が縮小しているように思えた。「砂丘センター」の巨大な駐車場は車が一台もなかった。「砂の美術館」も閉まり、リフトも止まっていた。40年前にはどちらもなかった。
仕方がないので319号線にある鳥取砂丘に一番近いドライブイン「鳥取砂丘会館」に車を駐め、目の前の砂丘を眺めた。規模は東西16km、南北2km、約545ヘクタールの日本最大級。
目で見れば、当然行ってみたくなる。午後7時も過ぎた残照の下、結局、「馬の背」(砂丘の一番高い丘)まで行った。もちろん風紋はなかったが、風が気持ち良かった。誰もいなかった。否、2人だけいた。座っていた。
実は鳥取砂丘は観光可能な砂丘としては日本最大。日本には猿ヶ森砂丘(青森県の太平洋岸)という1万5000ヘクタールの鳥取砂丘の30倍の砂丘があるが、防衛省下北試験場(弾道試験場)の敷地で、立ち入り禁止。観光できない。
ラクダ遊覧やパラグライダー体験、サンドボード試乗など砂漠の魅力を讃えた鳥取砂丘は観光業者の地道な努力から成り立っている。
1970年から防風林の植林が始まった。世界では砂漠化が進んでいるものの、砂丘は砂漠とは異なり、乾燥地ではない。風によって絶えず砂が動くために草が生えてこないようになっている。
自然が作り上げた砂丘に人間が手を入れたことによって草原化が加速し、砂丘が失われつつあった。1991年からは人手を使った除草作業も始まった。砂の移動も活発化しているという。