【散歩】外出抑制のジジババも孫の社会見学で「石神井公園」に散歩かな

 

久しぶりに見たユキヤナギ(雪柳)

このところずっと家の中に閉じこもっている。まるで越冬中のクマみたいだ。外に出掛けない。ずっと我慢して自宅にいる。自宅の3畳の書斎にこもってブログを書いている。こんなに熱心に書くことはこれまでなかった。会社を定年退職し、10年ほど前からいわゆるフリーのジャーナリスト生活を始めたが、外出することが意外と多く、そんなに熱心にブログに取り組んではこなかった。

しかし、新型コロナウイルスが状況をガラッと変えた。外に出たくても出られないのだ。いろんなところが閉じられている。セミナーやシンポジウム、ブリーフィングなどが中止になっている。どれもこれも新型コロナウイルスによる肺炎拡大を恐れたためだ。

 

 

日経新聞を読んでいたら、シニアほど外出を抑制しているとの記事が目に付いた。野村證券がKDDI(au)利用者の携帯端末の位置情報を使い新宿エリアの来街者数を調べたところ、60歳以上の減少が目立った。新型コロナウイルスは高齢者の重症化リスクが高く、「感染リスクを警戒したシニア層が外出を控えている可能性がある」と指摘しているという。

誰もコロナウイルスで死にたくはない。コロナで死ぬことは交通事故で死ぬようなものだからだ。災難としか思えない。自分もシニアだから気持ちは分かる。行動は当然抑制的になる。

会社も退職し、出掛けなくても誰からも文句は出ない。文句が出るとしたら、家内からだろう。「亭主元気で留守がいい」というわけだ。朝、昼、晩の3食を作るのは大変だ。どうせなら、亭主の定年と同時に、主婦業も定年にしたいが、そうもいかない。食事の世話は楽ではない。元気なうちは外に出てもらいたいのだ。

私は一応ジャーナリストの看板を掲げている。しかし、70歳代になって仕事も減ってきた。意欲も低下傾向にある。出掛けるとしても日本記者クラブ(中央区内幸町)で開催される記者会見や月1ペースで行われる農業関係シンクタンクの記者懇談会や石油・天然ガス関係のブリーフィング、再生エネルギー関連のセミナー、食品業界のセミナーなどに限られる。

ほかに仕事的には東京ビッグサイトや幕張メッセで開催される各種見本市なども毎月のようにあるが、すべてに出席するわけではない。自分の関心のあるものに限っている。開催されるセミナーなどを検討してその中から関心のあるものを選んで出席している。

仕事以外はプライベートの運動と映画館だ。新宿のスポーツジムと飯田橋の名画座、あるいは東中野のポレポレ東中野、練馬のユナイテッドシネマとしまえんあたりだ。これは個人的な関心事だ。

仕事関連とプライベートを中心に週3日ないし4日外出し、それ以外は自宅で原稿を書いたり、資料を読んだり、ブログを書いたりしてきた。これだけのローテーションをこなすだけでも結構しんどい。原稿も月に1本かそのあたりだ。ずいぶん減った。それも生きがいとしてやってきた。

これらの大半が2月下旬から3月にかけて中止ないし自粛している。新型コロナウイルスの感染拡大防止のためだ。コロナウイルスは基礎疾患のある高齢者が重篤化する可能性が大きいという。高齢者であり、心臓や糖尿病などの基礎疾患も持っている。となると、警戒するしかない。

 

紅梅の下でピクニックを楽しむ人たち

 

メジロならぬインコが桜の蕾をついばんでいた

 

春の訪れがあちこちに(池淵史跡公園)

 

旧内田家住宅

板間のいろり

 

上座敷のガラス戸

安倍晋三首相が全国の小中高校の一斉休校を要請した結果、わが家にも近くに住む孫たちが来ている。母親が水、木、金の3日間の午前中仕事に出る。その間、わが家が孫たちの臨時託児所だ。ババが講師で、算数と国語の授業を行う。今日で3日目だ。

ポカポカ陽気だった本日は午後、練馬区立石神井公園まで社会見学に出掛けた。石神井川添いに歩いても30分はかかるので子連れ(小4,小1、小1の孫3人)では無理と判断し、車で行くことにした。車なら感染リスクもない。

最初に行ったのは練馬区立石神井公園ふるさと文化館(練馬区石神井5)の屋外展示施設の旧内田家住宅。一帯は区立池淵史跡公園や野草観察園に整備されていた。石神井公園第二駐車場の周りはテニスコートや野球場などが点在し、石神井公園もある緑の多い土地だ。

旧内田家は明治20年代初めに練馬区中村に建てられた民家で、部材の一部には江戸時代の古材も使われている。平成19年(2007年)に建物をいったん解体し、必要な調査を行ったのち、ふるさと文化館の屋外展示施設として、平成22年(2010年)に現在の場所に移築復元された。

旧内田住宅には東日本大震災発生直後の2011年3月13日2015年11月4日に訪れている。今回はほぼ5年ぶりである。

 

ふるさと館の壁に這わせた観葉植物

 

昔のラーメン屋はこんな感じだった

 

今は「たばこ屋」の姿はなくなった

 

石神井公園ふるさと文化館(平成22年3月開館)は練馬区の自然や歴史、伝統文化を紹介し、区民の生涯学習や観光・レクレーションなどの拠点となる新しい姿の博物館。

れあい(交流する)、ーツを知る(探求・学習する)、われる(体験する)、りかえられる(更新性のある展示をする)=ふ・る・さ・と=をコンセプトに区民が参加し、活発に活動できる施設で、常設展示として「江戸・東京の近郊の暮らし」をテーマにいろんな展示を行っている。

 

特別展のチラシ(表)
特別展のチラシ(裏)

また2階企画展示室では特別展「あれもこれも大江戸漫画づくし」(令和1月25日~3月15日)を開催していた。江戸庶民が楽しんだ滑稽本、黄表紙、読本、錦絵にはシャレと機知に富んだ世界があったことをうかがわせる戯画の数々が紹介されていた。

学芸員による展示解説会の一部はコロナウイルスのせいで中止に追い込まれたが、大方は既に終了していたのは何よりだった。

 

パーツを集めて音響を鳴り響かせる故五味康祐(ごみ・やすすけ)氏

 

大型スピーカー(型番不明)

 

第28回芥川賞受賞通知電報

旧内田家住宅やふるさと文化館、同分室を探してキーワードを見つけ、スタンプを押すスタンプラリーを実施していた。残りは三宝寺池の裏手にある分室のみ。記念品をもらえるとあって孫たちはそこまで歩いていくという。アスレチック広場やサクラ広場を通って分室に行く。見つけたキーワードは「うきよえ」で、スタンプも押した。達成!

分室2階に「五味康祐資料展示室」があった。「オーディオの神様」と言われた氏の遺品を一括で所蔵している。遺品資料は刀剣、美術工芸品、書画、生原稿、書籍類、映画資料、楽器、LPレコード(すべてクラシック)コレクションなど約2万点に及ぶという。

分室では五味氏所有の機器を用いて、平成26年の当室開設以来毎月レコードコンサートを開催し、「生きている音響遺産」として区民に提供している。練馬区の文化遺産のひとつの見どころ、聴きどころだ。

同分室には没後30年を記念した回顧展で訪れている。

 

三宝寺池

日差しが傾き始めた旧内田家住宅

 

見事に枝垂れた梅を見た

 

孫たちは景品の6色ペンをゲットでき、とても嬉しそうだった。この日の社会科見学は約3時間。保護者のジジババは疲れたが、孫たちはそうでもなさそう。いずれにしても新型コロナウイルスの感染も悪いことばかりではない。普段はなかなかできない子どもたちとの交流を深める機会を与えてくれたことには素直に感謝したい。

 

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