NY原油先物相場、最高値更新
ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)の原油先物相場(WTI9月物)が31日、1バレル=78.21ドルと終値としては史上最高値を更新して終わった。前日比1.38ドル高。取引時間中の最高値は78.40ドル。
相場は日々刻々と変動しているが、終値ベースでの史上最高値更新に一役買ったのは7月の米消費者信頼感指数が6年ぶりの高水準を記録したことなどを含め、このところ不安定だった米景気の底堅さを示す経済指標が発表されたため。前週末には4-6月の米実質GDP伸び率の大幅改善が明らかになり、景気好調持続→原油需要増大の連想から、ガソリン供給不足懸念が強まった。
景気の先行きとともに製油所稼働率の行方が気になるが、これから新たな波乱要因と思われるのがハリケーンの襲来リスク。日本の台風同様、8-10月は最もハリケーンの発生しやすい季節だ。
2005年8月の大型ハリケーン「カトリーナ」襲来で、メキシコ湾岸の製油所が大きな被害を受け、原油価格の高騰をもたらしたのは記憶に新しい。今後、ハリケーンリスクが相場押し上げ要因として新たに加わってくる。ハリケーン情報に一喜一憂する毎日が続きそう。