伊万里・大川内山

 有田町から車で30分ほどのところにあるのが伊万里市。どちらも佐賀県。同じ県内で、それほど離れていない場所に位置する有田と伊万里の違いが今ひとつよく分からない。何がどう違うのか。

 有田と伊万里を支配していたのは鍋島藩。日本で最初に磁器を完成させた鍋島藩は最初は有田で磁器を作っていたが、その技法が他に漏れないようにするため、1675年、三方を山に囲まれた秘境の伊万里・大川内山に藩窯を移し、大名や将軍家、朝廷に献上する高品位な焼き物を廃藩置県の1871年(明治4年)まで焼いた。これが世に言う「鍋島」である。

 1871年で藩窯は解散されたが、大川内山ではそれ以降も藩窯で培われた高度な技法を守り、受け継いた。この伝統を引き継いだ焼き物を「伊万里焼」と称している。

 まだ理解できないのが「古伊万里」。江戸時代、肥前地区で焼かれた焼き物(磁器)は伊万里の港から積み出され、国内はもとより、遠くヨーロッパまでも運ばれたので、伊万里が焼き物の代名詞となり、これらの焼き物の総称が「古伊万里」と呼ばれているという。

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