新宿歌舞伎町

 

新宿・歌舞伎町の一部が様変わりした。かつては歌舞伎町の中心にどんと居座っていたランドマーク「新宿コマ劇場」跡地に、新複合施設「新宿東宝ビル」（新宿区歌舞伎町1）が4月17日にオープンしたからだ。

最近気になっている映画「セッション」を見ようと上映館のTOHOシネマズを探して、実に久しぶりに歌舞伎町に足を踏み入れた。周辺部には頻繁に足を運んでいるが、歓楽街そのものとはずっと縁が切れている。

歌舞伎町のメインストリート「中央通り」（セントラルロード）からコマ劇場方向に歩いていくと、いきなり超高層の「新宿東宝ビル」（地上30階、地下1階、高さ130m）が行く手をふさぐように立ちはだかっていた。

 

 

しかも、途中のテラスから身を乗り出すようにゴジラが大きく口を開けて、辺りを睥睨するように見下ろしている姿に驚く。かなりのインパクトだ。歓楽街の見張り役を務めるゴジラの存在は話題性を提供する意味で成功している。

 

 

ビルの中心は「TOHOシネマズ」（3～6階）と「ホテルグレイスリー新宿」（8～30階）。TOHOシネマズは自動チケット発売機の操作に失敗し、上映時間が過ぎてしまい、結局断念。その代わりに、ビルの中を少し探検した。

ゴジラを見たいと思ったが、ホテルの入り口でシャッタアウトされた。「8Fカフェテラス『ボンジュール』は入れ替え制とさせていただいています。テラス内のゴジラヘッドの見学はご宿泊のお客様とラウンジのご利用のお客様のみとさせて頂きます」との立て看板の案内が出ていた。

ちなみにこのホテルは聞き慣れない名前だったので、ホテルの入り口でガードマンのように立って、説明役を務めていたホテルマン氏に尋ねると、藤田観光（本社・東京都文京区）の経営だという。

良く知らなかったが、藤田観光はビジネスユースの「ワシントンホテル」と観光客用の「ホテルグレイスリー」の2ブランドを展開中。ワシントンホテルにはときどきお世話になっている。他にもリゾート事業（箱根小涌園）、ラグジュアリー＆バンケット事業（ホテル椿山荘東京）を運営している。

 

 

 

 

せっかく来たので記念の意味もあって、ビルの角にある「築地銀だこハイボール酒場」で小休憩した。角ハイとネギだこを頼む。700円。歌舞伎町も健康的な街に生まれ変わったものだと思ったが、ちょっと目を動かすと、風俗の案内所やのぞき部屋などが飛び込んできた。何事も変化は少しずつ、少しずつ。いっぺんに変わることはできない。