「藪枯らし」

 

堂山つつじを覆うヤブカズラ

堂山つつじを覆うヤブガラシ

 

小さな家の周りを生け垣が取り巻いている。玄関前のフェンスの外と脇のフェンスの内は堂山つつじ、裏庭のフェンスの内はサザンカだ。玄関前のフェンスの外の堂山つつじは元地主さんが植えていた。そのつつじをもらって脇のフェンスの内側に植えた。サザンカは義兄の実家からもらった。

どちらも20年近く経つと立派に育った。玄関前のフェンスの外側に植えられていたつつじはマンション工事が始まると同時に撤去された。ショベルカーであっという間に根こそぎにされた。文字通り、破壊は一瞬だった。我が家のクレマチスが越境して堂山つつじの上に大輪の花を咲かせていた。来春はどうするのだろうか。

 

太くなった堂山つつじの幹

太くなった堂山つつじの幹

 

堂山つつじは春には小さな白い花を咲かせる。秋には燃えるように真っ赤に紅葉する。1年に2度楽しめる。夏にはリビングからグリーンを眺めることもできる。なかなか便利な植木だ。

 

とにかく上から押さえ込むように

とにかく上から押さえ込むように我が物顔に

 

その堂山つつじを上から覆い被さるように繁茂しているのが蔓性植物。ツル性植物にはツタ類やクレマチスのような愛すべきものもあるが、「クズ」(葛、秋の七草の1つ)のようにあまりにも繁殖力が強くて「緑の猛獣」として嫌われているものもある。

調べてみたら、覆っていたのは「ヤブガラシ」(ブドウ科ヤブガラシ属)だった。藪枯らし。藪を覆って枯らしてしまうほど生育が旺盛らしい。すごい名前だ。

別名もある。「ビンボウカズラ」(貧乏葛)。繁茂すると、樹木が枯れて、家が貧乏になるからだ。巻きヒゲでフェンスや他の植物に絡みつく。ヒゲは宙を突いて揺れながら伸び、触れたものに巻き付く。それも、首を絞めるように、らせん状に何重にも巻き付く。ツゲや梅、あじさいなども締め付けられていた。

 

手で取り除いたら、ビニール袋が3袋一杯になった

手で取り除いたら、ビニール袋が3袋一杯になった

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *

This site uses Akismet to reduce spam. Learn how your comment data is processed.