「オランダ農業経営から日本を考える」

「国際市場への進出がオランド農業を成長させた」と語るラボバンクのベリー・マーティン氏

国際市場への進出がオランド農業を成長させたと語るラボバンクのベリー・マーティン氏

 

産官学連携の重要性を指摘するグリーンポート・ホラント会長のルーク・ヘルマンス氏

産官学連携の重要性を指摘するグリーンポート・ホラント会長のルーク・ヘルマンス氏

 

オリックス-蘭ラボバンク戦略提携記念シンポジウム「オランダの農業経営から日本を考える」-農業立国に向けた論点(主催・日経ビジネス企画編集センター)がラフォーレミュージアム六本木で10月31日(金)開催された。

田舎のたたみ方を研究している者としては、日本農業の現状が気になって仕方がない。対談に出席したNPO法人日本プロ農業総合支援機構の高木勇樹理事長からは「戦後農政が『土地持ち非農家』などといういびつな存在を生み出した」と嘲笑されたが、戦後農政の主要な担い手だった元農水次官に言ってもらいたくはない。

1970年当時の農業生産額はオランダも日本もほとんどゼロに近い水準で、差がなかった。しかし、その頃から米国が輸出振興に乗り出し、欧州は輸出振興と生産調整策に切り替えた。日本は生産調整一本槍の政策をとった。

オランダと日本を比較すれば、オランダは1971年辺りから徐々に世界市場の開発に成功し、2001年以降は急増。2011年の農産物輸出額は893億ドルと米国に次ぐ世界第2位に膨れ上がった。グローバリズムの進展と世界の食料需要急増の波に乗った。これに比べ、日本は33億ドルとオランダの3.7%。何でこんな差がついたのか。

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