NYMEX、9月12日にロンドン立会場開設
世界最大のエネルギー市場であるニューヨーク商業取引所(NYMEX)は9月12日からロンドンで、北海原油ブレントの先物取引を開始する見通しだ。NYMEXヨーロッパが8月25日発表した。世界戦略の一環で、同地を拠点とする世界第二のエネルギー市場、ロンドン国際石油取引所(IPE)のビジネスを奪うのが狙いだ。
NYMEXはこれに先立ち、昨年11月、ダブリンに市場を開設する一方、英金融サービス局にも認可申請し、ロンドン進出の機会をうかがっていた。取引は立会場を利用したオープンアウトクライ方式で行い、今年4月7日からすべて電子取引に移行したIPEと一線を画する。これに伴い、ダブリンの立会場は9月9日に閉鎖する。
ダブリンの取引はIPEに比べて低調で、8月24日時点の未決済約定残高は1万1937枚とIPEの36万7171枚に大きく水を開けられている。NYMEXはロンドン以外にも、来年にはドバイに立会場を開設する計画のほか、ブダペストでも同様の計画を検討している。