陳舜臣の世界展

　「陳舜臣の世界展」を大丸神戸店９階特設会場で見た。２００７年日本中華年や第９回世界華商大会記念事業の一環でもあるが、これほど多作な作家だとは知らなかった。１９２３年神戸生まれ。本籍は台湾。名前はよく知っていたが、彼の作品をこれまでに読んだことはない。

　『枯草の根』で１９６１年に第７回江戸川乱歩賞を受賞しているミステリー作家。『阿片戦争』や『太平天国』『秘本三国志』などの中国歴史小説も手掛けている。６９年には短編『青玉獅子香炉』で第６０回直木賞を受賞した。

　ノートの原稿用紙に書いた草稿や愛用の万年筆なども展示され、興味深かったが、それにしても彼の作品がすべて掲示してあるボードを見てびっくりした。よくあれだけの量のものを書いたものである。