Ｎ原油相場が一時８０ドル台乗せ
ニューヨーク・マーカンタイル取引所（ＮＹＭＥＸ）の原油先物相場（ＷＴＩ１０月物）が１２日、一時１バレル＝８０．１８ドルを付け、史上最高値を更新した。８０ドル台乗せは初めて。終値は７９．９１ドルで、こちらも２日連続で記録を塗り替えた。
ＯＰＥＣ総会での日量５０万バレル増産決定では需給均衡には不十分だとの見方に加え、１２日発表された米エネルギー情報局（ＥＩＡ）統計で、米国内原油在庫の減少幅が市場の予想を大きく上回ったことから需給逼迫懸念が買いを煽った。
原油相場は株式市場などに比べ、最も荒っぽい値動きを示すのが通例で、現在の連騰局面も原油の需給実態を必ずしも反映していない。投機資金が最も妙味のあるＮＹＭＥＸに流入しているだけだ。完全にマネーゲーム化しており、それに引っ張られて、高価格ガソリンを買わされる消費者はそのコストを負担しているにすぎない。
