「竜山石」の湯呑み

 高砂市の特産品「竜山石」(宝殿石とも言う)で作られた湯呑み。竜山石は主に建築石材として採掘加工されている。比較的軟質の凝灰岩で、加工しやすく、今から1600年前の古墳時代、大王の石棺として遠く奈良や大阪まで運ばれた。また石仏等の素材として多く使われ、その製品は近畿一円に広く領布している。

 竜山石は今から8000万年~9000万年前にできた特殊な岩石。巨大なカルデラ湖の底に噴出した溶岩が粉砕されてできた。この特殊なでき方が、他に例を見ない適度な柔らかさと丈夫さを兼ね備えた独特の岩石を作ったという。

 竜山石はその色合いから青竜石、黄竜石、赤竜石に区分されている。兵庫県立考古博物館に展示されている2基の石棺は黄竜石で再現されており、この湯飲みも同じ岩層で製作されている。製作者は現代宝殿石器「石ころRi」(高砂市阿弥陀町魚橋605-2)。

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