『石油の支配者』

　あれほど高騰していた原油価格が一転、急落。一時１バレル＝１５０ドル近くにまで上げたのがうそのように今や４０ドル（２００８年１２月７日時点）。これだけ乱高下するのは経済に良いわけがない。適正水準で安定的に推移するのが一番なのだが、とかく市況商品は行き過ぎる。

　石油価格を支配するのは誰なのか。誰が原油価格を決めるのかを追求したのが本書。知られざる石油の世界を知る手掛かりを得るには格好の新書だ。１０月２０日第１刷発行、文春文庫。著者は浜田和幸氏。国際未来科学研究所代表。