偲ぶ会

 昨日、3年前に亡くなった友人の墓参りに出掛けた。亡き友の眠るのは南多摩都市霊園(八王子市南大沢3-1999-2)。最寄り駅は京王相模原線多摩境駅。そこから歩いて20分程度。霊園はちょうど東京都下町田市と八王子市の境で、霊園そのものは八王子市にあった。

 前夜来からの強風と雨が朝も続き、京王線を含む私鉄やJRも運転見合わせが相次いだ。会に参加したのは私を含め4人。いずれも故人とクラスメートだった。多摩境駅の改札で待ち合わせたのは午前11時。集合時間を1時間遅らせたおかげで、電車も動き、風雨は何とか和らぎ、”墓参日和”とは言えないまでも、歩けない天候ではなかった。

 花を供え、線香を焚く。そして、故人が好きだったたばこに1本火を点けて、線香の傍らに添えた。以前お参りした折、案内してくれた妹がそうしているのを覚えていた。自分では禁煙して30年以上も経つが、久しぶりにちょっこと吸ったたばこは不思議な味がした。

 降り止まぬ小雨の中では長居もできない。しばらく墓前でたたずんだ後、駅までの間にあったチャイニーズレストランで故人を偲んだ。今回初めて会に加わった友人から、知らなかった故人のエピソーが語られた。人が人を偲ぶというのはこういうことなのだろう。

 こうした集まりは意外に重要なような気がする。集まり自体に強い目的があるわけではない。故人を偲びたい気持ちがなければ、集まろうという気にはならない。生活や仕事が忙しければ、なかなかそういう気持ちになれないのも本当である。歳をとるということはこういうさりげないことが大切になるということのような気がしてならない。
 

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