オルセー美術館展2010「ポスト印象派」

 オルセー美術館展が国立新美術館(港区六本木)で開催されており、前期最終日の閉館直前にのぞいた。たった30分ほどだったが、やはり芸術作品の前に立つのはおごそかな気分に浸れる。日常性もいいが、ときどき非日常の世界を味わうのは日常性を考える上でも意味がある。

 印象派絵画の殿堂・オルセー美術館(パリ)は昨年から2011年3月までの予定で改装工事に入っている。その期間中、収蔵品がオーストラリア、日本、米国を巡回してお金を稼ぐという仕組みだ。

 オルセー美術館展は2006年9月に東京と神戸で開催されており、そのときは神戸で観た。今回は出展数が過去最大規模の115点。モネの「日傘の女性」やドガの「階段を上がる踊り子」、セザンヌ「水浴の男たち」、ゴッホ「星降る夜」、ゴーギャン「タヒチの女たち」、ルソー「戦争」などが飾られていた。知らない画家も何人もいた。

 個人的にはゴッホの「星降る夜」、ルソーの「戦争」のほか、モネの「ロンドン国会議事堂、霧の中に・・・」が好きだった。

 オルセー美術館の開館は1986年。1900年のパリ万博用にセーヌ河畔に建設されたホテル併設の鉄道駅を転用したものだ。ロンドンに駐在した1985年の翌年だったので開館時のニュースは覚えている。そばのルーブル側からオルセーを眺めたことは記憶しているものの、中に入ったかどうかは記憶にない。恐らく、入っていない。当時は美術鑑賞どころではなかった。何とももったいないことだ。

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *

This site uses Akismet to reduce spam. Learn how your comment data is processed.