東京大仏

 3連休最終日になってようやく晴天が戻った。2日間も家に閉じこもっていると、外の空気を吸いたくなるものだ。梅の名所は数々あれど、午後も1時を過ぎてからでは出掛ける場所も限られる。

 梅見をしたのは自宅から車で15分ほどの板橋区立赤塚溜池公園。池と梅園が整備され、公園を挟んで区立美術館と郷土資料館が建っている。梅園は200本ほどの梅が植えられている。しっかり咲いているのは2-3本で、ほとんどはまだこれから。見ごろは今月下旬か。それでも梅の香りは漂っていた。

 梅見の前に参拝したのが赤塚山乗蓮寺。応永年間(1394-1427年)に板橋区仲町に創建された浄土宗の古刹で、江戸時代には10石の朱印地が与えられるなど徳川家とゆかりがある。本堂の扉に葵の紋が彫られているのはそのためだ。この地(赤塚城二の丸跡)に越してきたのは1973年と意外に最近だ。

 この寺が有名になったのはむしろ、「東京大仏」が1977年(昭和52)に建立されてから。関東大震災や東京大空襲などの災害が2度と起こらないようにとの願いが込められている。青銅製の大仏は鋳造大仏としては奈良、鎌倉に次ぐ日本で3番目の大きさだ。

 すぐそばの区立赤塚植物園の梅林も覗いたが、全くといっていいほど咲いていなかった。今年の冬はとにかく寒い。梅も顔を出すのをためらっているのだろう。

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