2011年予算管理法が成立-米国

米議会は債務上限引き上げと財政赤字削減策を盛り込んだ「予算管理法案」を8月1日に下院(賛成269、反対161)、2日に上院(賛成74、反対26)がそれぞれ可決し、オバマ大統領が署名して、「2011年予算管理法」(Budget Control Act of 2011)として期限内にぎりぎり成立した。これで米国は何とかデフォルト危機を免れた。同法は債務上限を2兆1000億ドル引き上げる代わりに、今後10年間で歳出を約2兆4000億ドル削減する内容だ。

ただ、上限引き上げと赤字削減を実行に移すプロセスが日本の新聞各紙やそれを基に書かれているネット記事では分からない。内容よりもデフォルト回避が重要なのだから、細部はどうでもいいと言えばいいが、各紙の書き方が曖昧なので気になり、米議会のHPを調べたりしたが、まだ新法の現物にたどり着いていない。議会の駆け引きも全体額もさることながら、その細部にあったはず。

たまたま見つけたCNNの日本語翻訳記事によれば、2011年予算管理法は債務上限引き上げと財政赤字削減を2段階に分けて実施する。

第1段階で9170億ドルの歳出を削減し、債務上限を9000億ドル引き上げる。
第2段階で上下両院の与野党議員12人で構成する特別委員会が1兆5000億ドル以上の追加削減策を勧告し、今年末までに議会の採決にかける。これが可決されれば、大統領は債務上限を同額引き上げる。否決されても1兆2000億ドル引き上げる。否決された場合、1兆2000億ドル規模の一律削減策を強制的に実施する。

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *

This site uses Akismet to reduce spam. Learn how your comment data is processed.