落ち葉拾い

落ち葉

少し風があったが、師走にしては比較的に暖かな日曜日だった。あれだけたくさん葉っぱが茂っていたわが家の庭のハナミズキもいつの間にかすっかり坊主になってしまった。その葉っぱはすぐ下に駐車しているマイカーの屋根に積もったり、地面を覆ったり、隣りの家のほうにまで風で吹き飛んでいく。

普段はほったらかしかしだが、今朝はどういうわけか、来宅中の孫が外に出て、なぜだか、箒をもって清掃作業を始めた。私も促されて、外に出て、仕方がなく作業に加わった。しかし、体を動かしているうちに、気持ちが良くなっていく。これはどういう加減なのか。

人がやっているのを眺めたことがあっても、自分で箒を持って落ち葉を掃き清めたのは60有余年の人生でも数えるほどしかない。何年か前の春、強風で無残に散ったそばの小学校の桜の花びらを箒で掃き集めたことを覚えているぐらい。穏やかな初冬に、孫と一緒に清掃作業に精出している自分が不思議だった。しかし、こうしたささやなか日常の中にこそ、穏やかな幸せが潜んでいることを知った。

落ち葉を集める

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