次は300年後の「金環日食」

雲に隠れた(7時33分)

 

ど真ん中にくっきりと(7時34分)

 

見上げる人々(7時34分)

 

あちらでもこちらでも(7時35分)

 

太陽の中心部が月に隠れてリング状になる「金環日食」が日本国内で観測されたのは1987年9月23日の沖縄以来約25年ぶり。日本の広い範囲では平安時代の1080年以来932年ぶり。東京都心で見られたのは173年ぶりらしい。とにかく、話には聞くものの、自分の目で見たのは初めて。そんなに何度も見られるものでない以上、見られるときは見ておくべきものだ。

金環日食のピークは午前7時半前後。東京練馬区の自宅を出たのは7時8分頃。15分ほど歩いて大江戸線光が丘駅から地下鉄に乗るのだが、乗る電車の時刻と日食のピークがぶつかった。せっかくの世紀の天文ショーを見ずに電車に乗るのも無粋だなと思っていたら、300mも歩かないうちに、路上で主婦の”観測チーム”に遭遇。

こちらが何も頼まないのに、観測グラスを貸してくれた。2割方欠けた太陽の姿がくっきり見えた。途中でグラスを手に小学生が「見える、見える」と声を上げていたり、至るところににわか作りの”観測斑”が結成され、かなりの盛り上がりを見せていた。

途中で少し時間を食い、駅周辺まできたら7時30分ごろ。ちょうどピーク。グラスも持っていないし、直接太陽を見れば目をやられるのは必至だが、うまい具合に少し雲が出て、輝きを押さえてくれた。目を細めて見ると、しっかり金環日食を確認できた。家人によると、曇ったおかげでサングラスでもしっかり見ることができたという。

日食観測を優先させた結果、通勤電車への乗車も会社到着もいつもより10分遅れの遅刻。国立天文台によれば、次に今回のような規模で金環日食が起きるのは300年後の2312年。生きているうちには見られない。それを10分ぐらいの遅刻で見ることができたのは幸せでした。

 

 

 

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