「北方領土問題をもう一度考える」

会見する石郷岡建日大教授

 

テーマ:「北方領土をもう一度考える」
会見者:石郷岡建日本大学総合科学研究所

 

・「北方領土」問題と言うと、もうそれだけで日本の領土だという前提に立っている。正確には「北方四島」問題、クリール諸島問題と呼ぶべきだ。

・外務省クラブ(霞クラブ)に常駐している記者の中心は政治部。政治部記者の書く外交記事のソースは外務省だけだ。日本には外交記者はいないのではないか。

・今年は竹島、尖閣諸島、北方領土と3つの領有権問題が起きた。お互いに関連していると思う。ロシアは旧ソ連の対日参戦で東アジアの秩序を作ったと考えており、東アジアについては現在も発言権があるとの立場。ところが東アジアでは中国が巨大化していることにロシアは危機感を抱いている。中国もTTPで孤立感を強めており、唯一のパートナーとして残るのはロシアのみ。

・サンフランシスコ講和条約(1951年)は曖昧な点を残しており、3つの領土紛争は東アジアの新しい秩序を作る動きではないか。そう考えると、現在の紛争は東アジアに新しい秩序ができるまで10年から20年は続く。

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