モヒート

 

キューバのカクテル「モヒート」

キューバのカクテル「モヒート」

 

「アディロンダックカフェ」(神保町)のカウンターに座ってソルティードックを頼んだら、品切れだった。何が品切れだか分からなかったが、仕方がないのでメニューを熟読したら、「モヒート」が載っていた。

マスターに聞いたら、ラム酒ベースのカクテルだという。ミントとライムを使ったさわやかな味で、最近、おしゃれなカクテルとしてはやりだというので試してみることにした。フレッシュミントがたくさん入っていた。あとはライムとソーダ適量。タンブラーの底にグラニュー糖が溜まっていた。それをつぶしながら飲むのが楽しいという。

1890年代にキューバで生まれ、あの文豪ヘミングウェーも愛したカクテルだという。モヒートはスペイン語「Mojito」(濡れるの意)。

ラム酒の中でも世界で一番有名なのは「バカラディ」(Bacaradi)らしい。創業者ドン・ファクンド・バカラディが1862年にキューバで創業。1898年には不動の名カクテル「ダイキリ」が誕生したとバカラディジャパンの会社沿革に記されている。モヒートも同時期に生まれたようだ。

こんなことはもちろん、何も知らなかった。モヒートを飲んだのも初めて。でもヘミングウェーも愛したと聞くと、自分もいっぱしの文豪になったような気分になるから変だ。

ラムはカクテルのベースとして使われるスピリッツの草分け。中でもバカルディはバーテンダー氏に絶大の信頼を受けているという。こんな美味なカクテルをこれまで知らなかったなんて、人生を損した気分だ。

 

アート・ペッパーを聴きながら

アート・ペッパーを聴きながら

 

最近は音楽とはほとんど縁がない。この店でジャズを聴くくらいだ。昔懐かしいアメリカテレビドラマ「ルート66」の曲が流れていた。そう言えば、8年前にアメリカを旅行した折、オクラホマ州でルール66を少し走ったことがあった。たまたま迷い込んだら、その道がルート66だっただけのことだが、妙に懐かしかった。

次に流れてきたのがアート・ペッパーだった。天才的アルトサックス奏者。ドラッグ中毒で苦しんだ時期もあったが、日本にもファンが多い。名前も知っている。どんな人だったのか気になって検索したら、「Tokyo Debut」のアルバムを見つけた。

 

 

どこかで聴いたことのある曲だった。しかし思い出せない。また検索した。「Manha de carnaval」(カーニバルの朝)は映画『黒いオルフェ』(1959年)の主題曲(ルイス・ボンファ作曲)だった。

多くの歌手や演奏家にコピーされている。日本人サックス奏者、堤智恵子のライブが見つかった。便利な時代だ。なかなか素敵だ。

 

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