『ディーパンの闘い』

 

『ディーパンの闘い』(ギンレイシネマ)

『ディーパンの闘い』(ギンレイシネマ)

 

作品:『ディーパンの闘い』(2015年フランス映画)
監督:ジャック・オディアール(第68回カンヌ国際映画祭パルムドール受賞)
2016年6月17日@飯田橋ギンレイホール

「内戦下のスリランカで妻と娘を殺された元兵士のディーパンは移住許可を取るために赤の他人と偽装家族を装いパリに渡る。辛うじて難民審査を通り抜けてパリ郊外の集合団地で暮らし始めるが…暴力を捨てた男が新たな人生のために再び闘いに挑むヒューマンドラマ!」(ギンレイ通信)

移民問題に揺れるヨーロッパを背景に描かれた作品だが、完成したときにはパリのテロ事件は起きていた。パリやロンドンなど欧州の主要都市には多くの難民が住んでいる。コミュニティーのある。

主人公の”疑似家族”もパリに郊外に住んだ。しかし、そこは麻薬の密売組織が昼間から発砲し合う危険な地域でもあった。それでも難民はそこで生きていかなければならない。

ディーパン役を演じたアントニーターサン・ジェスターサンは自らがスリランカ内戦で戦士だった経歴を持つ。現在は作家活動を行っているが、演技は今回が初めてだという。

難民たちはたくましい。祖国を捨て、新しい国を祖国として生きていくしかない。過酷な人生を生きている。自ら望んだ人生ではない。そんな生き方もある。

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