「文明の衝突」

 

会見する3氏(日本記者クラブ)

岐路に立つ世界について語る3氏(日本記者クラブ)

 

研究会テーマ:中国とどうつきあうか
ゲスト:五百旗真 アジア調査会会長(熊本県立大学理事長)
川島真 東京大学教授
宮本雄二 元中国大使

 

5月にアジア調査会会長に就任した五百旗真熊本県立大学理事長、川島真東京大学教授、宮本雄二元中国大使が日米中関係の行方について話した。米国の地盤低下、中国の台頭、イスラムの浸透と世界秩序が大きく揺れ動く中で、不透明感が強まる世界情勢への不安感は高まるばかり。誰もが先行きに不安を抱いている。そんな雰囲気が色濃く会見場に漂っていた。

アメリカの世紀といわれる20世紀も後半に入った1979年にユーラシア大陸の西に位置するイランでホメイニ革命が起きた。それはイランの問題だと思われたが、21世紀になると、イスラム国(IS)が国家を標榜し、世界を震撼させるに至った。

ほぼ時期を同じくして1978年12月には鄧小平による改革開放政策が決まり、共産主義体制の下での市場経済が始まった。中国はその後30年間にわたって年率10.5%の高度成長路線を突っ走った。日本の高度成長期間17年間の2倍近い。

一方、戦後世界秩序を支えてきた米国の力は弱まり、世界はイスラム圏、儒教圏、西欧との間でハンチントンの言う「文明の衝突」が起きているのではないか、と五百旗氏は世界情勢を俯瞰した。中国は習近平国家主席体制になって軍事大国の権利を主張し始め、対立が鮮明化した。

 

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