『鬼平犯科帳スペシャル~高萩の捨五郎~』

 『フーテンの寅さん』と並ぶ国民的人気時代劇。中村吉右衛門主演でドラマがスタートしたのは1989年7月。2001年までの13年間にレギュラー、スペシャル合わせて141本が放送された。その後も年1本ペースでスペシャルが制作・放送されている。

 高萩の捨五郎(塩見三省)は盗人仲間の中での役割は「嘗め役(なめやく)」。盗賊の狙う店を詳細に調べ、見取り図などを売り渡す稼業だ。この捨五郎が上州、信州、越後などで派手な盗みを働いていた妙義の團右衛門(津川雅彦)と組んで「お盗め(おつとめ)」を働こうと江戸に姿を現す。

 侍に因縁を付けられた親子を助けるために足に大怪我をした捨五郎を鬼平が助け、やがて鬼平が火付盗賊改方の長官だと知った捨五郎は鬼平の密偵になることを決意。團右衛門を捕らえるために動く。しかし、團右衛門もそれを察知し、裏をかこうとする・・・・・

 今夜のスペシャルは第2シリーズ(1990)の『盗賊二筋道』(原案『高萩の捨五郎』)と第3シリーズ(1992)に放送された『妙義の團右衛門』を2時間スペシャル用にアレンジしたという。既視感があったのはそのためか。それにしても、「お盗め」を「おつとめ」と呼ばせるのは今回初めて知った。たかが鬼平、されど鬼平である。

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