早稲田マンにはたまらない応援歌「紺碧の空」誕生秘話=NHK連続ドラマ小説「エール」にエール!

 

早大応援団長(三浦貴大)から「紺碧の空」の作曲をお願いされる裕一(NHKオンデマンド)

 

■第8章「紺碧の空」誕生秘話

 

NHK連続テレビ小説「エール」の第8週「紺碧の空」(5月18日~5月22日)は面白かった。自分の大学の応援歌の誕生秘話だし、大学に入った昭和49年(1968年)の早慶戦で早稲田が勝利し、神宮球場から大学(新宿区早稲田)まで2時間ほどかけて大行列したことを思い出した。あれには感激した。

テレビドラマを見ながら、あの当時のことを思い出した。「紺碧の空」も久しぶりに歌ってみた。ラジオ放送がメーンだった当時に比べ今はテレビでも早慶戦はあまり放映しないし、実際の試合もほとんど見たこともない。

しかし、ドラマとは言え、自分が学生当時結構歌った「紺碧の空」が生まれる経緯を知って、感慨ひとしおだった。昔、しっかり歌ったことや一緒にスクラムを組んでいた仲間の顔まで浮かんできた。

学生時代は多感な時代だし、生涯の友達もできた。恋いもした。さまざまなことのあった時代だ。そのバックグランドに早慶戦もあったのだと思う。早慶戦がスパイスたり得た時代でもあった。

 

切羽詰まった裕一は・・・

 

■モデルは古関裕而

 

「エール」は、2020年度前期の朝ドラ。作曲家の古山裕一(窪田正孝)と妻の音(二階堂ふみ)が二人三脚で歩いて行く昭和の激動の時代を描いた物語。音楽とともに夫婦が生きた時代だ。

福島県の作曲家・古関裕而がモデル。彼は全国高等学校野球選手権大会の大会歌「栄冠は君に輝く」、プロ野球・阪神タイガースの応援歌として知られる「六甲おろし」を手掛けたことでも知られる。

ドラマは日本が生糸輸出世界一となった明治42年に、急速に近代化がすすむ福島の老舗呉服屋に、のちに多くの名曲を生み出す大作曲家・裕一が生まれることで始まる。

「老舗の跡取りとして育てられた裕一だが、少々ぼんやりしていて、周りには取り柄がない子どもだと思われていた。しかし音楽に出会いその喜びに目覚めると、独学で作曲の才能を開花させてゆく」(番組・物語)

 

自分の思いを伝える田中団長

 

■田中応援団長が「応援」にかける思いを伝える

 

早生大学応援部の団員たちに、慶応の「若き血」に勝つ曲をとお願いされたのは「紺碧の空」。しかも作詞の時間をとられ、作曲依頼をされたのは早慶戦まであと2週間ぎりぎりの状態だった。何とかありきたりではない曲を書こうと努力するが、なかなか書けない。

裕一にとっては自分の才能を証明することが最大の関心で、3日3晩徹夜で書き上げた交響曲「反逆の詩」は自分の最高傑作ではないかと思い、早速小山田耕三(おやまだ・こうぞう)に見せるが、その反応は冷たいものだった。裕一の衝撃は大きいものだった。

早慶戦まであと3日となり、他の作曲家に作曲をお願いすべしとする意見もあったが、田中応援団長は音の入れ知恵もあって、自信喪失状態にある裕一になぜ早稲田を応援する気持ちを持ち続けられるのかについて自分の思いを伝える。

 

早稲田の大応援団

 

裕一と音夫婦も応援席に

 

■頑張ることはつながること!

 

田中団長は中学時代にバッテリーを組んだ清水誠二との約束を話す。キャッチボールをしていて、たまたま冗談で空高く上げたフライを捕ろうと足を踏み外した清水は病院で手術を受けました。ひどい痛みを伴う手術で、「何か欲しいか」と聞いて、清水はそれを耐えるためにラジオをそばに置いてくれと言いました。

清水は手術に耐えましたが、足は元通りにはなりませんでした。学校もやめました。その後、清水に会いました。おれは彼に「何かできることがあるか」と聞きました。清水は言いました。「別になかっちゃけど、強いて言えば、早稲田ば勝たしてくれ!それが一番の楽しみやけん」。

おれはそんとき気付いたんです。「野球ば頑張っている人のラジオば聞いて頑張れる人がおる。頑張ることはつながるんやって」

裕一がなぜ僕なんですかと聞くと、田中団長は「おれは器用なやつは好かん。先生は不器用やけん」。「先生、書いて下さい。清水のために」と「行くぞ甲子園!天下無敵のバッテリー!」と書かれた野球ボールを渡されて。

彼の想いを聞かされた裕一は、自分が音楽を始めた頃の気持ちを取り戻して、応援歌「紺碧の空」の作曲に取り組み、一晩で書き上げたのである。

 

裕一・音に「紺碧の空」をうたってエールを送る早稲田応援団

 

■窪田正孝・二階堂ふみのダブルキャスト

 

早慶戦の勝利に沸いた後、2人の前に現れた田中団長ら応援団は小山裕一に「エール」を送るとともに、裕一と音の2人に「紺碧の空」を歌ってエールを送った。このシーンは早稲田の人間ながら泣けた。NHKオンデマンドでこのシーンは何度も何度も見た。何度も見れるのは最高だ。

古山裕一役の窪田正孝は1988年神奈川県出身。2006年、連ドラ俳優デビュー。12年、映画『ふがいない僕は空を見た』でヨコハマ映画祭最優秀新人賞、高崎映画祭最優秀助演男優賞。14年度前期連続テレビ小説「花子とアン」でヒロインに思いを寄せる青年・木場朝市を演じ、お茶の間の注目を集める。

独特の存在感と際立った演技力で、今、最も期待される俳優の1人である。

関内音役の二階堂ふみは1994年沖縄県生まれ。2009年、『ガマの油』でスクリーンデビュー。11年『ヒミズ』でヴェネチア国際映画祭マルチェロマストロヤンニ賞(最優秀新人賞)を受賞。14年映画『私の男』では日本アカデミー賞主演女優賞を受賞。今回、連続テレビ小説初出演にしてヒロインを務める。

 

 

 

それでは応援歌『紺碧の空』(作詞・住治男、作曲・古関裕而)、『早稲田の栄光』(作詞・岩崎巌、作曲・芥川也寸志)、『早稲田大学校歌』(作詞・相馬御風、作曲・東儀鉄笛)や古関裕而氏の番組をどうぞ!

 

https://youtu.be/fMBHIZU9x28

ビッグショー古関裕而

 

 

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