ねりめん亭

 昨年暮、知人に連れられて初めて行ったのが「ねりめん亭」(東京都杉並区高円寺北2-21-6)。鮮魚と手打ちうどんの店。鮮魚のプロが「あの店のトロはうまい」と保証するほどで、確かに、うまかった。

 鮮魚は名の如く、新鮮なほうがおいしいとばかり思っていたが、そうでもないらしい。特にマグロはそのようだ。マグロはむしろ水揚げしてから、冷蔵庫などで少し寝かしたほうがうまいとか。とりわけ、腐る寸前のトロほどうまいものはないそうで、通は「あのねとねと感がたまらない」と言う。

 その味を出せるかどうかは目利き次第だ。目利きができる魚のプロのみがそのうまさを知っているのだそうな。こと、マグロについては、築地の寿司屋が一番うまいというのは間違いで、きちんとした素材を仕入れたすし職人の握ったトロがうまい、ということになる。何でも重要なのは確かな目利きのようである。

 あのときの、あのねとねと感が舌にこびり付いていたせいか、今年の家族の新年会は「ねりめん亭」にした。生憎、トロはなくて赤身だったが、関アジを含め、いずれも新鮮で、美味だった。お奨めの一品料理も吟味された素材が調理されて非常にGood。締めの「うどんすき」もボリュームたっぷり、もちもち感の手打ちうどんで大満足でした。

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *

This site uses Akismet to reduce spam. Learn how your comment data is processed.