印度カレー中栄

 ミーティングのため築地市場内に行った帰り、ときどき立ち寄るようになったのが「印度カレー中栄(なかえい)」(東京都中央区築地5-2-1中央卸売市場内1号棟)。カウンターだけの、どうってことのない店だけど、これが何とも歴史があるのだ。

 大正元年、日本橋の魚河岸(昔は魚河岸は日本橋にあった)にて創業。関東大震災後、築地に移転し現在に至っているそうな。伝統の味である。その味を作るのはで伝統製法。タマネギの皮むきから最後の仕上げに至るまで、手作りにこだわるのが中栄流。

 辛口の印度カレー、甘口のビーフカレー、さらにはハヤシライス。このうち2種類を盛った合いがけは名物。とにかく速い、安い(500円)、うまい。商店街の隣の隣あたりに、なぜか牛丼の吉野家1号店が店を出しているところが面白い。これまでも、もちろん今も、この店だけでは牛丼を食べられたのは嬉しかった。

 カレー皿の脇に千切りキャベツが盛られているのがこれまた中栄流。キャベツをルーに混ぜ込みながら食べるのだ。大雪でキャベツが高騰。「大変ですね」と言葉を掛けると、「そうですね。でも仕方ないですよ。安いときもありますから」と4代目社長の円地政広氏は威勢が良かった。

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *

This site uses Akismet to reduce spam. Learn how your comment data is processed.

東京日誌

Previous article

ねりめん亭
東京日誌

Next article

高野山東京別院