萩がこれほどすばらしい街だとは知らなかった。城下町の特徴である武家屋敷の土塀が残っているのに加えて、日本海に面した海のある街でもあるからだ。しかも、区割りが整然と施されており、街並みが美しい。

 関ヶ原の戦いに敗れた毛利輝元が慶長9年(1604年)、防長2州の首都として居を置いた街である。明治維新発祥の地として天下を揺るがすまでの間、36万石の城下町として栄えた。夏みかんが土塀の中から外にこぼれだす風景が絵になっている。

 最大の見所が松下村塾。吉田松陰が安政3年(1856)7月から2年半の間、師弟を教育した私塾。8畳1室で始め、後に10畳半の室を増築した。ここから伊藤博文や高杉晋作、木戸孝允、山県有朋など多くの維新の人材を出した。塾は今では松蔭神社の中に置かれている。

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