「シリウスの道」再読

 藤原伊織の「シリウスの道」を再読した。過日、癌で亡くなったことを知って、哀悼の意を表するためだ。2年前に読んだときにこのブログで紹介した。彼の書くものは大体読んでいる。新作がもう読めなくなって寂しい。

 広告の世界は今も分からない。虚構の世界だろう。たとえ、虚構だろうと、それに命を賭けている人たちがいるということだ。命を賭ける対象があるだけでも、生きている価値があるというものだ。

 でも、人はなぜ仕事に命を賭けるのだろう。賭けるものが仕事でなくてもいいのに、なぜ仕事に熱狂するのだろう。多分、仕事そのものというより、仕事に命を賭ける自分に惚れ込んでいるのだろう。可愛いのは自分なのだろう。

 それでは、仕事がなくなったら、人はどうするのだろう。会社から与えられた仕事がなくなったら、何を生きがいに生きていくのだろう。自分で仕事を作り出すしかないのだろうか。定年になったら、どうするのだろう。もう、そういう時期に近づいてきている。じっくり考えなければなるまい。

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