オイルマネーの威力示したバーニーズ買収

 米高級百貨店「バーニーズ・ニューヨーク」の買収をめぐる日本のファーストリテイリングとアラブ首長国連邦(UAE)のドバイ政府出資の投資ファンド、イスティマルとの間の1カ月にわたる買収合戦はファーストリテイリングが断念した結果、最終的にドバイ側に軍配が上がった。

 バーニーズの売却については親会社のジョーンズ・アパレル・グループとイスティマルとの間で6月に8億2500万ドルで買収合意が成立していた。しかし、ファーストリテイリングが7月にそれを上回る買収額を提案、買収価格の引き上げ合戦に発展していた。

 ファーストリテイリングはバーニーズ買収をてこに一気に事業拡大を狙ったが、買収価格引き上げに付いていけなかった。最終買収価格は9億4230万ドル(約1130億円)。何せライバルは大産油国のドバイ政府である。

 原油価格の高騰で、そうでなくても膨大なオイルマネーの投資先に困っている産油国である。とにかく欲しいものは買ってしまいたいのが産油国だ。お金で競争しても勝てるはずがない。オイルマネーの威力を見せ付けられた格好だ。

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