佐渡裕指揮ラフマニノフ「ピアノ協奏曲第3番二短調」

 兵庫県立芸術文化センター(西宮市高松町2-22)第11回定期演奏会で同センター管弦楽団の指揮者・芸術監督である佐渡裕氏指揮によるコンサートを初めて聴いた。6月に行われた第10回定期演奏会は客演者による指揮だった。

佐渡裕氏は京都市立芸術大学を卒業後、1987年のタングルウッド音楽祭に参加。その後、故レナード・バーンスタイン、小澤征爾らに師事。89年、新進指揮者の登竜門として権威あるブザンソン指揮者コンクールで優勝し、国際的な注目を集めた。

ここ数年はパリ管弦楽団の定期演奏会を指揮。07年夏にはフランスのオランジュ音楽祭にてスイス・ロマンド管の演奏で、プッチーニ「蝶々夫人」を上演、成功を収めた。国内では、プロフェッショナルの吹奏楽団シエナ・ウインド・オーケストラの首席指揮者を務めている。

ほかに恩師レナード・バーンスタインの遺産ともいえる子供たちのためのオリジナルコンサート「佐渡裕ヤング・ピープルズ・コンサート」や「サントリー1万人の第九」を1999年以降、毎年指揮している。

私にとっては今年1月17日、神戸市内で行われた阪神・淡路大震災のメモリアル式典で、神戸市立渚小学校の児童を指揮していた姿が目に焼きついている。オーケストラも何もないが、ブレザーを着た大きな体全体を使って指揮している姿が凛々しかった。

この日の演目は2曲。最初は”炎のピアニスト”と呼ばれる及川浩治との共演。

ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第3番二短調
第1楽章 アレグロ・マ・ノン・タント
第2楽章 間奏曲:アダージォ
第3楽章 フィナーレ:アラ・ブレーヴェ

シベリウス:交響曲第2番二長調
第1楽章 アレグレット
第2楽章 テンポ・アンダンテ マ・ルバート
第3楽章 ヴィヴァーチッシモ
第4楽章 フィオナーレ:アレグロ・モデラート

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