全中貿第46回経済セミナー

 全国中小貿易業兵庫連盟の第46回経済セミナーが12日、ホテルモントレアマリーで開催された。中小貿易業者の集まりのようだが、全くなじみのない組織だったので、勉強を兼ねてのぞいた。それにしても継続は力なりだ。46年も続いているのは大したものである。貿易の街にふさわしい。

 ミクロネシア連邦名誉総領事の荒木芳雄氏の講演を聴いた。同連邦はヤップ、チューク島(旧トラック島)、ポンペイ、コスラエの各州で連邦を構成する島嶼国。島の数は607。総面積は700平方キロ(奄美大島と同じくらい)。日本の0.18%にすぎない。

 1920年から44年まで、国際連盟から委託され、日本が信託統治。旧トラック島は日本海軍の最重要戦略基地だった。1947年に米国の信託統治地域となり、1986年に独立。米国による援助のほか、日本もODA、技術支援を継続している。

 本来なら経済的には無視してもよい小国家だが、注目すべきは300万平方キロのEEZ(排他的経済水域)を持つこと。日本は沈没寸前の沖の鳥島を死守することで、ようやく世界6位のEEZを誇っているものの、それでも40万平方キロ。ミクロネシア連邦の13%。

 しかも、ミクロネシア連邦の海域はマグロの回遊路になっており、水産資源の宝庫。世界のマグロ水揚高(年間390万トン)の20%に当たる80万トンがこの海域で獲れるという。かつて、日本人が開拓した農園、農場はジャングル化しており、経済自立に向けた新しい国づくりが必要だと荒井名誉総領事は訴えた。

 もう1人の講師は日本将棋連盟関西本部長の内藤國雄氏。九段の棋士。「勝負の世界に生きて」。王将坂田三吉の孫弟子。1969年度第15期「棋聖戦」で中原を破り初タイトル獲得、72年度第13期「王位戦」で大山を破りタイトル獲得、73年度第23期「棋聖戦」で米長を破りタイトル獲得、1982年度第23期「王位戦」で中原を破りタイトル獲得。76年には演歌「おゆき」が100万枚以上を売り上げる大ヒット。

・4段以上のプロ棋士は150人。26歳の誕生日までに4段に昇段していないとプロにはなれない。
・将棋の世界は「勝つよりほかに道はないぜー」。100点か零点。
・上達すればするほどお金が入るのがプロ、出るのがアマ。
・自陣に遊び駒を持つな、敵にスキが出たら、攻勢を仕掛ける
・「才能」→「努力」→「体力」→「運」。要するに「才能+努力+強運」

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