照姫まつり

 気温はさほど上がらなかったものの、よく晴れたので、午後は散歩したい気分になった。さて、どこへ行こうかと歩きながら思案していて思い出したのが「照姫まつり」。毎年、この季節に都立石神井公園とその周辺で開催されるお祭りで、今年は23回目。目的地を石神井公園にセットした。

昭和63年(1988)から開催されているこのお祭りにはこれまで2-3度来ている。照姫は室町時代中期に石神井城を本拠とし栄華を極めた豊島泰経公の二女といわれる。宿敵・大田道灌に攻め滅ばされ、運命に悲観した姫は、父の後を追って現在の公園辺りにあった三宝寺池に身を沈めたと伝えられる。

悲しい物語だが、実在する豊島泰経公自身は生き延びたともいわれ、姫の存在を裏付ける史実は残されていない。なぜ、史実がないのに、あたかも実在するかのような祭りを始めたのかは伺い知る由もないが、町興しの一環で始まったのだろう。難しく考える必要はないのかもしれない。

それにしてもよく続いているものだ。到着したら午後も3時近くで、祭りも終盤。最大の呼び物である豊島泰経公、照姫一行ら絢爛豪華な時代行列にたまたま行き遭った。輿に載った姿は見られなかったものの、確かにみやびだった。第23代照姫は区内の中学校に通う女子中学生の榎元幸奈さん。

①時代行列

 


②石神井公園の池

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